本データは不動産情報サービスの「アットホーム株式会社」の不動産情報ネットワークで消費者向けに登録・公開された「居住用賃貸マンション・アパートの募集家賃動向」について、「アットホームラボ株式会社」に調査・分析を委託し、「アットホーム株式会社」が公表しているものです。
アットホーム株式会社
公式サイト:https://athome-inc.jp/
調査概要
■対象全10エリア:首都圏(東京23区・東京都下・神奈川県・埼玉県・千葉県)、北海道札幌市、宮城県仙台市、愛知県名古屋市、大阪府大阪市、福岡県福岡市
■対象データ:不動産情報サイト アットホームで登録・公開された居住用賃貸マンション・アパート(重複物件はユニーク化)
■定義:
・本調査では、入居者が1カ月に支払う「賃料+管理費・共益費等」を「家賃」としています。
・コメントでは、30㎡以下を「シングル向き」、30㎡~50㎡以下を「カップル向き」、50㎡~70㎡以下を「ファミリー向き」、70㎡超を「大型ファミリー向き」としています。
・本調査における平均家賃指数は2015年1月=100としています。
・上昇率は小数点第2位を四捨五入したものです。上昇率トップ3の表は、四捨五入前の数値に基づいています。
それでは、福岡市を中心に見ていきましょう。
平均募集家賃は全体的に前同月を上回る
▲マンション家賃は全エリアで2〜3ヶ月連続で上昇傾向
マンションはカップル向きが3カ月連続、ファミリー向きが2カ月連続して、全10エリアで前年同月を上回りました。
中でも、東京23区・神奈川県・埼玉県・仙台市・名古屋市・大阪市・福岡市の7エリアは両タイプともに2015年1月以降最高値を更新しました。
▲アパートも同様に前年同月を上回る
アパートもカップル向きが3カ月連続、ファミリー向きが2カ月連続して、全10エリアで前年同月を上回りました。
中でも、東京23区・神奈川県・仙台市の3エリアは両タイプともに2015年1月以降最高値を更新しました。
福岡市は30㎡以下のシングル向きマンション・シングル向きアパートともに全国第2位にランクインしています。
福岡市の賃貸マンションの状況
出典:https://athome-inc.jp/wp-content/themes/news/pdf/chintai-yachin-202302/chintai-yachin-202302.pdf
福岡市のマンションでは、30㎡以下で51,210円、30〜50㎡で75,604円、50〜70㎡で93,908円、70㎡超で153,712円となっており、30㎡以下は前年同月と比較して3.0%以上もアップしています。
福岡市の賃貸アパートの状況
出典:https://athome-inc.jp/wp-content/themes/news/pdf/chintai-yachin-202302/chintai-yachin-202302.pdf
福岡市では30㎡以下で1,137円、30〜50㎡で62,433円、50〜70㎡で76,639円となっており、前年同月と比較して全て0.5%〜3.0%もアップしています。
これらの結果により「福岡市はシングル向けの物件の家賃相場が上昇している」ということが分かります。
福岡市が人気な理由とは?
福岡市の推定人口は、2023年4月1日現在で1,633,502人となっており、前年同月比で世帯数は17,209世帯増、人口は13,609人増となっており、0.8%の増加率となっています。
出典:https://www.city.fukuoka.lg.jp/soki/tokeichosa/shisei/toukei/jinkou/jinnkousokuhou.html
また、総務省が2021年6月に発表した「第21回国勢調査」(2020年10月1日実施分)の確定値によると、福岡市の人口は5年前の調査から全国の政令指定都市の中で第一位となりました。
フクリパでも過去の記事にて取り上げています。
政令指定都市の人口増加数・率で連続トップ!福岡市人口増加の要因と戦略とは。
https://fukuoka-leapup.jp/biz/202109.317
さらに、10歳〜29歳の人口は2023年3月1日現在で348,052人となっており、2023年3月1日現在の福岡市の人口1,632,713人の約21.3%と、政令指定都市の中でも10代・20代の多さはトップクラスです。
出典:https://ckan.open-governmentdata.org/dataset/401000_jinkouidouchousa-shikuchouson-nenrei_2
このように、人口が増え続けている福岡市。家賃相場も人口増に比例するように上昇します。さらに若者人口が多いため、シングル物件の家賃相場が上昇していることが分かります。
福岡市に人口が増える理由としては、「住みやすさ」が挙げられます。
コンパクトシティであることによる高い利便性、都市と自然との距離の近さ、さらに物価の安さなどが要因と考えられています。
福岡市の〝住みやすさ〟が、『日本の都市特性評価』の「生活・居住」分野でトップに!
https://fukuoka-leapup.jp/biz/202112.373
さらに福岡市には14の大学があり、2023年2月の分析によると、全国の大都市でも第4位となる72,591人の在籍者がおり、人口比に換算すると4.5%にもなるというデータも出ています。
このように大学が多いことも福岡市に若者が多く流入する理由にもなっています。
学生のまち・福岡は都市圏15大学の産学官スクラムで地域活性化を図る
https://fukuoka-leapup.jp/biz/202302.1178
また福岡市は「開業率日本一」と言われるほど、スタートアップしやすい街。行政が積極的に起業をサポートしていることも追い風となり、今後も起業する人が移住してくることでさらなる人口増加が想定されます。
開業率日本一の福岡!福岡での起業・独立のススメ記事10選
https://fukuoka-leapup.jp/biz/202205.578
かつて福岡市は「政令指定都市の中でも家賃が安い」ことが魅力でしたが、近年の人口増加によりシングル向け物件の家賃が上昇していることが分かりました。
今後さらなる人口増加によっては、カップル向きやファミリー向き物件の家賃上昇も予想されます。
参考サイト
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000348.000051123.html
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