福岡市は2023年4月1日推計の人口・世帯増加率で20政令市トップ
【人口増加率】第1位:福岡市0.8%増、第2位:大阪市0.6%増、第3位:さいたま市:0.4%増、第4位:川崎市0.2%増、第5位:仙台市・千葉市・名古屋市0.1%増、第8位:横浜市0.0%増……。
【世帯増加率】第1位:福岡市2.0%増、第2位:大阪市1.9%増、第3位:仙台市・さいたま市・名古屋市・熊本市1.4%増……。
福岡市議会事務局調査法制課が2023年11月に発行した『指定都市基本施策比較検討調<令和5年度予算編>によると、2023年4月1日時点における20政令指定都市の推計人口で福岡市は、対前年比における人口増加率・世帯増加率で共にトップだった。
福岡市の人口増については、合計特殊出生率は1.29と20政令指定都市で第14位だったものの、九州一円などからの進学や就職などによる社会増が依然、大きかったものとみられる。
これらの社会増の背景としては、市内総生産のうち9割強を卸売・小売業・サービスなどの第三次産業が占めるという都市構造が挙げられる。
さらに新たな起業や企業進出による雇用創出。
そして、福岡市内における大学・短大・専門学校の集積などが挙げられる。
なお、日本全国にある20政令指定都市のうち、前年比で人口が増加、もしくは維持している都市は、先述の8政令指定都市だった。
残り12政令指定都市については、対前年比でマイナスとなっている。
2008年の1億2808万人をピークに減少傾向に転じた日本における人口減の影響は、日本の主要大都市である政令指定都市にも影響を与えつつある。
一方、世帯増加率においても人口増加率で首位だった福岡市が、第1位だった。
福岡市の世帯数あたり人員1.9人は、20政令指定都市の中で第18位であり、単身世帯の多さを物語っている。
世帯数については、全20政令指定都市で増加を記録している。
出典:『令和5年度 指定都市基本施策比較検討調〈予算編〉』
福岡市は昼夜間人口比率で第3位、平均年齢で僅差の第2位
画像提供:福岡市
【昼夜間人口比率】第1位:大阪市128.4%、第2位:名古屋市111.2%、第3位:福岡市108.8%、第4位:京都市108.4%、第5位仙台市105.1%……。
【平均年齢】第1位:川崎市43.7歳、第2位:福岡市43.9歳、第3位:さいたま市45.1歳、第4位:仙台市45.4歳、第5位:広島市45.9歳……。
指定都市基本施策比較検討調では、2020年国勢調査を基に各政令指定都市における昼夜間人口比率と平均年齢についても集計している。
通勤や通学でやって来た人も含めた〝昼間の人口〟を地域で居住する人口である〝夜間の人口(常住人口)〟で割った指標が、昼夜間人口比率だ。
福岡市は、昼夜間人口比率において大阪市、名古屋市に次ぐ第3位だった。
福岡市には昼間、周辺地域から通勤や通学などで多くの人々が、集まって来ていることが分かる。
一方、20政令指定都市の平均年齢において福岡市は、首位の川崎市に僅差となる第2位だった。
福岡市における平均年齢の若さの要因としては、大学・短大・専門学校の集積による若者の流入が挙げられる。
さらに卸売・小売業・サービスなどの第三次産業において、若者らを対象にした就業機会の多さも寄与しているものと考えられる。
参照サイト
福岡市議会事務局調査法制課『令和5年度 指定都市基本施策比較検討調〈予算編〉』(2023年11月発行)
https://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/1683/1/R5yosanhikakukentousirabe.pdf?20231102142707
あわせて読みたい
政令指定都市の人口増加数・率で連続トップ!福岡市人口増加の要因と戦略とは。
https://fukuoka-leapup.jp/biz/202109.317