日本からは5都市がランクイン、国内都市トップは福岡市

出典:『自転車に優しい都市の世界ランキング EIT都市モビリティ版』
自転車モビリティの世界的なコンサルティング会社であるCopenhagenize社は2025年11月20日、EU付属機関である欧州イノベーション・技術機構(EIT)の関連会社・EITアーバンモビリティの協力を得て、自転車に優しい都市の世界ランキング『コペンハーゲナイズ・インデックス2025―EIT都市モビリティ版』を発表した。
同ランキングにおいて第1位に輝いた都市は、オランダ第4の都市であるユトレヒトであり、評価点は71.1だった。
ユトレヒトについて、同ランキングでは、「オランダの自転車文化の中心であり、コンパクトで人間的な規模の都市」としている。
続く第2位の都市は、デンマークの首都であるコペンハーゲンとなり、評価点は70.8となっている。
コペンハーゲンに関して、同ランキングによると、「長い間、自転車都市のベンチマークとされてきたコペンハーゲンは、世界の自転車インフラの在り方に影響を与え、グローバルな動きを牽引してきた」と記す。
そして、第3位にランクインした都市は、ベルギー第3の都市であるゲントで、評価点は67.6だった。
同ランキングでは、ゲントについて、「ベルギーで最も自転車に優しい都市であるだけでなく、世界中の都市へのインスピレーションとなっている」とする。
なお、同ランキングの上位14都市は、ヨーロッパ勢で占めている。
2025年版ランキングでは、人口25万人以上の都市や、自転車利用が盛んな小規模な首都などを中心に150都市を事前選定し、そのうち44カ国・地域から100都市を選び、ランキングの評価対象としている。
日本からは5都市が選ばれており、国内トップは総合スコア43.3を獲得した福岡市だった。
続く第2位は京都市(評価点40.4)、第3位は名古屋市(評価点35.2)、第4位は東京23区(同35.0)、第5位は大阪市(同34.8)だった。
Copenhagenize社のクロティルド・アンベールCEOは、「自転車はもはや周縁的な交通手段ではなく、気候行動、公衆衛生、そして生活の質を高めるための戦略的なツールとして理解されている」とする。
一方、EITアーバンモビリティのマーク・ロゼンダルCEOは、「定量データと定性インサイトを組み合わせることで、自転車利用がどこで盛んかだけでなく、都市が抱くビジョンをいかに具体的な成果へと変えていけるかを示している」とのことだ。

出典:『自転車に優しい都市の世界ランキング EIT都市モビリティ版』
国内トップの福岡市はアジア・オセアニア地域で第4位

出典:『自転車に優しい都市の世界ランキング EIT都市モビリティ版』
『自転車に優しい都市の世界ランキング』EIT都市モビリティ版では、地域毎に上位5都市のランキングも発表している。
日本が属するアジア・オセアニア地域ランキングの第1位は、ニュージーランドのクライストチャーチ(世界第38位)だった。
続く第2位は台湾の都市・台北(同39位)であり、第3位はニュージーランドの首都・ウェリントン(同47位)となっている。
国内トップの福岡市は、アジア・オセアニア地域ランキングの第4位(同48位)であり、第5位の韓国の首都・ソウル(同58位)を上回っている。
アジア・オセアニア地域ランキング以外の他地域ランキングの上位5都市は、次の通りだ。
◎北米地域ランキング
第1位:モントリオール(世界第15位)
第2位:ケベック(同29位)
第3位:バンクーバー(同30位)
第4位:ポートランド(同35位)
第5位:ミネアポリス(同44位)
◎ラテンアメリカ地域ランキング
第1位:ニテロイ(世界第43位)
第2位:ボゴタ(同51位)
第3位:フォルタレザ(同69位)
第4位:グアダラハラ(同73位)
第5位:ブエノスアイレス(同75位)
◎ヨーロッパ地域ランキング
第1位:ユトレヒト(世界第1位)
第2位:コペンハーゲン (同2位)
第3位:ゲント(同3位)
第4位:アムステルダム(同4位)
第5位:パリ(同5位)
◎アフリカ地域ランキング
第1位:ケリマネ(世界第83位)
第2位:キスム(同94位)
第3位:アディスアベバ(同98位)
第4位:ナイロビ(同99位)
第5位:ワガドゥグー(同100位)
参照サイト
Copenhagenize Index 2025 – EIT Urban Mobility Edition『自転車に優しい都市の世界ランキング EIT都市モビリティ版』
https://copenhagenizeindex.eu/









