うきはの宝とはどんな会社?
うきはの宝は、福岡県うきは市で高齢者就労の問題に取り組んで5年になる会社です。
うきは市の2020年の総人口に占める65歳以上の割合(高齢化率)は36.2%。
すでに3割を超えており、全国平均(28.7%)より早いペースで進んでいます。さらに今後は2045年までに44.9%に達し、およそ10人に4人以上が高齢者になると見込まれます。(※1)
うきは市のばあちゃんたちは心身ともに元気な方が多く、「まだ働きたい」「年金生活であと月2〜3万収入があれば助かるのに…」という、声を多く聞くのだそう。
しかし日本では75歳以上のばあちゃんが働ける場所はほとんどなく、就業率は女性では7%(※2)となっています。
(※1)出展:GD Freak! https://jp.gdfreak.com/public/detail/jp010050000001040225/2
(※2)出展:令和4年版高齢社会白書 https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2022/zenbun/04pdf_index.html
そこでうきはの宝では、ばあちゃんたちが働くこと、地域・社会に参加することで孤立するのを防ぎ、働くことで誰かに必要とされ働きがいと生きがいになる世界を事業で創ろうと始まりました。
ばあちゃんたちの得意と特性を活かした食と料理を商品・サービス化し、オンラインショップなどで販売をしていましたが、わたしたちが掲げるビジョン『75歳以上のばあちゃんたちの雇用を直接的、間接的に500人以上創っていく』にはスピードを加速していく必要があります。
フクリパでは以前代表の大熊充さんに、うきはの宝について、そしてビジネスのコツについてうかがっています。こちらも合わせてチェックしてくださいね。
https://fukuoka-leapup.jp/biz/202111.372
うきはの宝株式会社の5周年に伴い「ばあちゃん新聞」を創刊
2023年に5周年を迎えた、うきはの宝株式会社。
新たな動きとして、ばあちゃんたちの活躍の場と高齢者の働き方の機運を広めていくため、ばあちゃん新聞が創刊されることを発表しました。
うきはの宝の方はこう話します。
「普段わたしたちは、ばあちゃんたちが今まで生きてきた中での大切にしていることや生き方などの人生観、手仕事、知恵や技術、子育て観、戦前生まれのばあちゃんからは戦争のこと、子供の時のこと、今まで生きてきた環境や時代背景をたくさん聞いています。
正直、わたしたちに留めておくのは「もったいない!」と思う話ばかりです。現代を生きるどの世代にも、SNS等では得られない「暮らしのヒント」や「生きる知恵」になると思い、新聞という形で多くの方と分かち合えればと思っています。」
現在、応援購入サービスMakuakeにて、2023年8月18日(金)より10月30日(月)まで先行予約販売を実施中!▼
ばあちゃん新聞を全国へ!想いと知恵を後世に残す、心が暖かくなる話題が満載。
https://www.makuake.com/project/ukihanotakara02/
ばあちゃん新聞は、ばあちゃんたちの「これを聞きたい!知りたい、見たい」をコンテンツ化
タブロイド紙カラー12P、2023年11月から毎月上旬発行
価格:1ヶ月330円(税込)、年間購読料5,640円(税込・送料込)
販売場所:ばあちゃん新聞のオンラインショップ、販売店、代理店・支局長の販売
発行部数:発行部数3,000〜5,000部予定。2年で10,000部を目指す
創刊号コンテンツ:食品の顧客様やSNSからの要望の声で、ばあちゃんたちの「これを聞きたい!知りたい、見たい」をコンテンツ化。
・ばあちゃんたちの人生の歴史
・ばあちゃんたちのビフォーアフター
・ばあちゃんレシピ
・ばあちゃんたちのファッション
・ばあちゃんたちのヘアスタイル
・ばあちゃんたちのモーニングルーティン
・孫とばあちゃん
・全国の支局長たちからの話
・ばあちゃん暮らしのフォトエッセイ
・フットケア
・働くばあちゃん
・じいちゃん新聞コーナー など
毎号総勢30名以上のばあちゃんに取材・出演いただく予定なのだそう。
全国の15箇所の地域に支局長がおり、ばあちゃんたちを情報を提供してくれています。次号から公式LINEと連携して購読者様からの要望を紙面に反映していくように準備中とのこと。
ばあちゃんたちへの報酬の仕組み
ばあちゃんたちには、上図のような仕組みで報酬の支払いが行われます。
購入した方からの購読料と企業からのスポンサー料をばあちゃんたちに報酬として分配していきます。創刊してすぐは多分な報酬はお渡しできませんが、新聞が売れれば売れるほど、ばあちゃんたちの報酬単価を上げていく仕組みなのだそう。
うきはの宝から届いた創刊ストーリー
写
真は、ばあちゃん新聞のタイトルロゴを書いてくれた霧乃ばあちゃん85歳。
昔から趣味で書道をしており、新聞にも掲載されるほどの腕前だったようです。しかし、認知症の初期段階がではじめ、ご本人も精神的に落ち込み元気がなくなっていました。
このタイミングで題字を依頼することは坂田さんやご家族も迷ったようですが、提案してみたところ、「自信はないけどとりあえずやってみる」というニュアンスの返事をもらいました。
しかし、なかなか昔みたいな文字が書けず、自信を無くしてしまったのか、「私は書けないから他のばあちゃんに書いてもらおう」と、急に書道仲間のばあちゃんを紹介しはじめたそうです。
そこで、ばあちゃんの娘である坂田さんのお母さんが、「久しぶりに書くだけじゃなくて85歳にもなったのに、そげんすぐ上手に書けるわけなかろうもん!どっちにしろリハビリになるけん、とりあえず書いてみりい!」との檄をとばし、一年発起して文字ではなく線の練習からはじめました。
そうしてばあちゃん新聞の題字が完成しましたが、霧乃ばあちゃんはまだまだ満足いく仕上がりではないそうです。依頼した役割を責任をもって引き受けて、最後までやり切る姿に胸が熱くなります。
うきはの宝株式会社
福岡県うきは市にある、75歳以上のばあちゃんたちが働く会社です。
現在は76歳〜93歳までのばあちゃんと、私たち20〜40代の若者が協力して働いています。
会社名:うきはの宝株式会社所在地
所在地:福岡県うきは市浮羽町妹川4333-1
設立 :2019年10月
事業内容:ばあちゃんたちの生きがい働きがいの創出として、知恵と特性を活かした商品とサービスを展開(商品開発、食品の製造・販売、高齢者就労のコンサルティング、ばあちゃん新聞の発行など)
電話:0943-76-9688
HP :https://ukihanotakara.com/
受賞歴
2019年度福岡県庁主催「よかとこビジネスプランコンテスト」大賞
2020年度農林水産省主催「農林水産省主催ビジネスコンテスト」最優秀賞
「第20回福岡県男女共同参画表彰」社会における女性の活躍推進部門
ICCサミット KYOTO 2023ソーシャルグッド・カタパルトに選出
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