1バス停単位で福岡を切り取る「バス停から愛」

西鉄バスの6時間フリー乗車券は、最大何円分まで乗れるか?

一見なんてことないバス停とそのまわりも、視点を変えれば観光資源。そんな思いで福岡市のバス停を取り上げ、ご紹介する本企画。連載49回目は、西鉄バスのフリー乗車券を使った実験をご紹介します。

フリー乗車券

福岡市内を走る西鉄バスには、「マイルート」というアプリで買えるフリー乗車券が、2種類あります。

 

ひとつは24時間フリーで、もうひとつが6時間フリーです。どちらも決まった時間、エリアが乗り放題です。

参考:西鉄バスのデジタル乗車券「スマ乗り放題」

 

乗り放題といわれると私は、「なるべくたくさん乗りたい」という感情を抱きます。本来バスは移動の手段であって、どこかに行く費用を節約できればそれでよさそうですが、バスマニアとしては「6時間で、どれだけたくさん乗車ができるのか?」興味が湧きます。

 

ということで、次回が連載50回目となるのを記念して、検証してみます。

 

 

 

遠いところまで乗る場合

まず思いつくのは、都心から遠いところまで行くという方法。

 

福岡市の中心である天神地区からバスに乗って北東に向かうと、直通でいちばん遠いのは「志賀島小学校」バス停です。運賃は600円、所要時間は60分あまり。6時間フリー乗車券は600円ですので、片道乗れば元は取れます。

 

 

 

しかし、志賀島方面に向かう途中にある和白までなら、天神から都市高速経由で30分以内なのに、運賃は530円です。もし、すぐに和白から天神に戻るバスに乗り継げれば、同じ60分で往復530×21,060円分の利用ができます。

 

 

 

 

都心から西のほうに向かうのであれば、伊都の九州大学エリアまでの路線があります。

 

こちらも都市高速を経由するので、所要時間のわりに運賃が高額になることが期待できます。普段ならば、バス運賃はなるべく安いに越したことはないのですが、今回の挑戦では、運賃の高い路線が貴重です。

 

天神から九大の手前である「産学連携センター」バス停までは、最速30分あまりで630円

 

 

時間当たり運賃は和白と遜色ないのでしょうが、通学バスなので1時間に12本しか運行がなく、すぐに乗り継げるとは限りません。6時間バスに乗り続けるためには、本数の多い区間を選ぶことが求められます。

 

 

 

 

近場を攻める場合

 

ならば遠いところに行かず、敢えて本数の多い短距離区間を狙うことも検討できます。

 

都心部の初乗りは、天神と博多の近くならば150円、その周辺は190円です。前述した「和白まで30分で530円」を基準にすると、30分で3190円区間に乗れば570円となり、運賃で上回ります。

 

そして190円区間で本数の多い場所を考えると、東部からやってきた都心向けのバスが、車庫のある西公園まで直通で走る法務局前~大濠公園が有力区間です。

 

 

この区間、隣のバス停まで乗っても190円です。移動という観点からは無駄な話ですが、各バス停で乗降して次のバスに乗り継ぐと、10分に1回以上の乗車は容易であるように見えます。

 

しかも、都心~郊外の往復では、折り返すために道の反対側のバス停に移動する必要がありますが、次のバスに乗るのであれば、そのままのバス停で待機することが可能です。この移動時間の節約も、6時間では大きな効果があるかもしれません。

1バス停区間での乗降を繰り返すと、運転士さんのお仕事を増やすのは間違いないのですが、連載50回記念としてご容赦いただくとして、次回実践記録をお送りします。

 

 

 

基本情報

バス停名:法務局前(ほうむきょくまえ)

・住所:〒810-0042 福岡県福岡市中央区赤坂1丁目14[map]

・天神からの行き方一例:

「天神三丁目(15:西向き) (大濠公園・西新方面)」から普通22番 大濠公園ゆき に乗車。約3分、150円

 

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バス路線探検家
沖浜貴彦
1972年生まれ・福岡在住。路線図に描かれた終点を想い、途中の狭い区間を苦心して走るバスに愛を注ぐ変態。ブログ「ほぼ西鉄バスの旅」を2008年に開設、日々愛を持ってバスを追いかけ続ける。毎月第二金曜・第四土曜日はバス趣味の現況を共有するサロン「バス路線探検家の会」を運営。

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