■ギュッと見どころがつまった長崎のまち
日本の最西端にあたり、美しい海に囲まれた長崎県。島の数が594と日本で一番多く、壱岐、対馬や五島列島など、それぞれの島自体も魅力的な旅先です。今回は、長崎駅がある長崎市の特に中心市街地のおすすめの遊び方を紹介しましょう。
夜景に水辺、世界遺産 軍艦島、フォトジェニックな長崎市
海を囲むように市街地が広がる長崎港(出典: 九州旅ネットフォトギャラリー)
中国大陸に近く、古くから海外との交流拠点であり、江戸時代の鎖国下においては、国内で唯一の交易の窓口があったことから、日本、中国、西洋などの文化が混じり合った独特の文化と歴史が息づいています。
その文化は「和華蘭文化」(和・日本 + 華・中国 + 蘭・オランダ)と表現されています。「長崎くんち」や「ランタンフェスティバル」などの四季を彩るお祭りも見どころです。
そして、なんといってもフォトジェニックな風景が多いのです。長崎港、中島川と水辺のある風景、点在する歴史的なスポット、住んでいる人は大変だと思いますが、洋館や住居の間を縫うように広がる坂道とどこを切り取っても絵になる場所がいっぱいなのです。
また、「夜景」も長崎市の魅力のひとつです。
2012年「夜景サミット2012」において「モナコ」「香港」とともに世界新三大夜景に選ばれ、2021年「世界夜景サミットin長崎」においては「モナコ」「上海」「長崎市」の三都市が「世界新三大夜景都市」として再認定されました。手軽なのは、稲佐山からの夜景鑑賞です。
長崎県に点在する2つの世界文化遺産もじっくり楽しんでほしいところ。
2015年に登録された「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成遺産のひとつである軍艦島(端島炭坑)は、長崎港や野母崎からクルーズが運行されています。私も行きましたが、小さな島の中で繁栄した楽しい生活が営まれていたことを、時を超えて感じる場所です。
軍艦島(端島)を海から眺める(出典: 九州旅ネットフォトギャラリー)
2018年に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」のうち、「大浦天主堂」は、グラバー園とあわせて手軽にアクセスできますよ。
初めての旅に行きたい長崎定番スポット
私自身は数え切れないくらい長崎市に訪問しているのですが、初心に戻って「初めての旅」にマストで行きたい場所を挙げてみます。
長崎に来たなら、平和を学ぶ「平和公園」〜「長崎原爆資料館」は必須です。江戸時代の歴史をたどる「出島」から気持ちのいいベイサイドエリア、異国情緒を感じる「グラバー園」、「大浦天主堂」のある南山手エリアで洋の文化とフォトジェニックなシーンをめぐり、そして、新地中華街で食事を楽しむという感じでしょうか。
出島では資料展示やデジタル表示で当時の生活をしのぶことができます
長崎駅には、総合観光案内所があり、たくさんの資料や周遊に便利なチケットが販売されています。2022年10月3日の訪問の際には、ここで9月23日に発売になったばかりの「ながさき観光きっぷ」を購入!
長崎市内の観光施設をお得に周遊できる観光きっぷで、「ベーシック」「カルチャー」「夜景」の全3種類。それぞれ3施設の入場チケットがセットになっていて、通常で購入するよりも340~690円お得だそう。
私は、「カルチャー」(1300円)をゲットして、「出島」「長崎孔子廟・中国歴代博物館」「グラバー園」をまわりましたよ。
長崎駅にある長崎総合観光案内所、資料もいっぱい
「ながさき観光きっぷカルチャー」で巡った長崎孔子廟
長崎リピーターならもっと深くまち歩き、体験を楽しんで
定番のスポットだけでも数々あるので、1泊とはいわず2泊以上で、長崎を楽しむのがベストです。そこで、さらに、私自身がトライして超楽しく、ディープに楽しめる体験とまち歩きを紹介しましょう。
なかでも、超楽しかった2つを紹介します。
1. シーカヤック長崎
私はシーカヤックやリバーカヤックが大好きで、各地でできる限り体験しています。なかでも、この「シーカヤック長崎」は長崎市のまちなかをカヤックで散策するのが面白いところ。
長崎の観光名所のひとつ眼鏡橋のひとつ手前、袋橋から出発して、中島川をカヤックで漕ぎながら、市街地〜長崎港。海へと行く5種類のツアーがあります。初心者でも楽しめるのが「中島川カヤック体験」。
出島を眺め、長崎港まで行くというコースにトライしましたが、早朝で気持ちよく、いつもとは違う視点で本当に心地よい体験でした!
ちょうど出島の横を漕いでいます
長崎港に出たところで、爽快な気分です
【シーカヤック長崎】
■TEL: 090-5942-5222
■所要時間: 1時間30分 1人3,000円 ※その他コースあり
http://www.sea.tcctv.ne.jp/fun-boo/nagasaki.html
2. 長崎ストーリーズ
長崎の歴史や文化の物語を教えてくれるガイドとともに歩く約2時間の散策コースが10コース。自分でまわるだけではわからないユニークなエピソードがいっぱいです。
私は寺町が好きなので10コースの中から「#8 寺町と町家さんぽ」を歩きました。崇福寺、興福寺という2つの唐寺と日本のお寺や町家造りが残る中通り商店街を巡ります。長崎がさらに好きになる気がします。
唐寺の崇福寺
町家造りの店舗も残る中通り商店街
【長崎ストーリーズ】
■問合せ: 一般社団法人長崎国際観光コンベンション協会
■TEL: 095-818-3430
https://story.nagasaki-visit.or.jp/
上記2つも入っていますが、もっとディープに長崎市を楽しめる体験や過ごし方を紹介するサイト「play Nagasaki」を紹介します。
実は、私自身がここで紹介されている「体験」の調査に関わったことがあり、どれもトライしてみたいものばかり。旅の前に一度チェックしてみて。 >>play Nagasaki
海鮮に皿うどんにちゃんぽん…グルメシティ長崎
福岡も国内外有数のグルメシティだと自負していますが、長崎の食材、特に海鮮の新鮮さ、豊かさには脱帽です。
長崎県が囲まれる海は、本当に超優良漁場で、それゆえ日本国内の漁獲高2位、魚種1位となっています。長崎市は「さしみシティ」=「日本でいちばんさしみが美味しいまち」と称しているほど。一度味わってみてください。
有名なのは、皿うどんにちゃんぽん。専門店や中華料理店で楽しめます。その他にトルコライスも長崎ならでは。歴史を物語る卓袱料理(しっぽくりょうり)の他にもたくさん美味しいマストグルメがあるので、計画を怠りなく、食べ尽くしましょう。
※卓袱料理(しっぽくりょうり)とは…中国料理や西欧料理が日本化した宴会料理の一種。長崎市を発祥の地とし、大皿に盛られたコース料理を円卓を囲んで味わう形式。
いろんなお店を食べてきましたが、今からは私が個人的に超おすすめの2店を教えます。
1. 中華菜館 福壽(ふくじゅ)
「中華菜館 福壽」の皿うどん
ここのちゃんぽん、皿うどんはもちろん美味しいです。でも、私が愛してやまないのは秋〜春の限定メニュー「五目あんかけ湯麺(タンメン)」。とろりとしたあんと野菜や具と麺、スープのからみ具合が絶妙で、スルスルと食べつくしてしまいます。
夏場に出る具だくさんの冷麺にも熱狂的なファンがたくさんいます。私はなぜか不運にもありつけないのですが。その他、麻婆豆腐や餃子、春巻などついつい食べすぎてしまうお店です。
五目あんかけ湯麺(1,000円)
パリパリの餃子。あったらラッキーの裏メニューで提供されないときもあるそう(5個入り600円)
【中華菜館 福壽(ふくじゅ)】
■住所: 長崎県長崎市新地町2-5 [MAP]
■TEL: 095-821-3032
■営業時間: 11:00~14:30/17:00~20:30
■休み: 不定休
https://www.facebook.com/profile.php?id=100055414704065
2. 稲佐山レストランITADAKI (いただき)
先に紹介したように、世界新三大夜景である長崎の夜景を見るなら稲佐山からが手軽でおすすめです。せっかくなら頂上の稲佐山展望台にある「稲佐山レストランITADAKI 」で、食事を楽しみながら堪能しましょう。
ランチやディナーで、シェフが手がける創作洋食や、各種アラカルト、コースメニューで、ゆったりと楽しみましょう。個室やペア席も用意されており、さまざまなシーンで利用できます。
私はディナーに「稲佐山名物コース」(3,200円)をセレクト。創作トルコライスを楽しみました。あっさりとした大人の味わいです。
見た目も美しい前菜の盛り合わせ
稲佐山トルコライスはハンバーグにパスタ、サクサクのエビフライにリゾット
【お得情報】稲佐山レストランITADAKIの予約ができる稲佐山公園公式アプリ「INASAなび」
アプリをダウンロードで「長崎稲佐山スロープカー」と「長崎ロープウェイ」が通常料金より20%OFFになる割引券を配布中!※割引券は、配布期間中は無制限にご利用可能
>>ダウンロードはこちら https://appinasa.page.link/install
【稲佐山レストランITADAKI (いただき)】
■住所: 長崎市稲佐町364 稲佐山展望台2階 [MAP]
■TEL: 050-3317-0100
■営業時間: ランチ11:30~14:30(L.O.14:00)/カフェ14:00~16:30(L.O.16:00)/ディナー17:00〜22:00(L.O.20:30)
■休み: 毎月第2火曜
https://www.inasayama.com/itadaki/