新『福岡武道館』が誕生。福岡・九州の武道に新たな息吹を吹き込む

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新『福岡武道館』が誕生。福岡・九州の武道に新たな息吹を吹き込む

2026年の新春を飾るのは、新たな武道の聖地『福岡武道館』の開館です。「武道の精神と福岡の文化の融合による武道振興の新たな拠点の創出」として期待を集めています。 こうした新施設の誕生の背景には、福岡・九州に根付く武道文化の厚みがあります。 毎夏、全国から約1万人の高校生が福岡市内の柔剣道大会へ集うなど、福岡・九州における武道は、全国的にも大きな存在感を放っています。

日本各地に建つ武道館、日本人に馴染み深い武道とは何か

【日本全国の体育・スポーツ施設】
1位:体育館45,300カ所、第2位:多目的運動場41,119カ所、第3位:水泳プール(屋外)26,177カ所、第4位:庭球場(屋外)16,716カ所、第5位:トレーニング場11,072カ所、第6位:野球場・ソフトボール場9,571カ所、第7位:柔剣道場(武道場)7,979カ所……
総務省・文部科学省『体育・スポーツ施設現況調査』(2021年調査)によると、日本全国に公共・学校・民間などを含めた体育・スポーツ施設が211,300カ所ある。このうち最多は、体育館の45,300カ所だ。
柔道・剣道の道場である武道場も7,979カ所あり、体育・スポーツ施設としては第7位にランクインする。

 

 

武道場に加えて、柔道場3,396カ所で第11位、剣道場2,985カ所で第13位、弓道場2,979カ所で第14位、空手・合気道場1,750カ所で第19位、相撲場(屋外)1,134カ所で第22位であり、日本古来の武道に関わる施設の健闘ぶりが目立つ
戦前、剣道や柔道などの武道の練習や試合は、学校や寺院の講堂、町中の道場などで行われていた。
戦後、国民体育大会(現国民スポーツ大会)が始まり、1964年東京オリンピックの柔道競技会場として、日本武道館が建設された。
その頃から日本各地に『武道館』と名付けられた、武道の大型道場が建てられるようになった。

 

 

日本人にとって馴染み深い武道とは、そもそもどのようなものだろうか。
この点について、全日本柔道連盟や全日本剣道連盟、全日本弓道連盟、日本相撲連盟など10武道団体で組織する日本武道協議会では、武道の定義として、下記のように定める。
「武道は、武士道の伝統に由来する日本で体系化された武技の修錬による心技一如の運動文化で、心技体を一体として鍛え、人格を磨き、道徳心を高め、礼節を尊重する態度を養う、人間形成の道であり、柔道、剣道、弓道、相撲、空手道、合気道、少林寺拳法、なぎなた、銃剣道の総称を言う」

 

新『福岡武道館』が誕生。福岡・九州の武道に新たな息吹を吹き込む

出所:統計で見る日本『体育・スポーツ施設現況調査』(平成8~令和3年度:2021年度)

 

 

新たな武道の聖地となる新『福岡武道館』が開館

新『福岡武道館』が誕生。福岡・九州の武道に新たな息吹を吹き込む

福岡武道館の外観(画像提供:福岡県警察本部)

 

警察術科訓練の推進向上と福岡県の武道をはじめとするスポーツ振興の新たな拠点として2026年1月5日、新しい『福岡武道館』が開館した。
新福岡武道館は、福岡県庁近くにある福岡市民体育館の隣地に誕生した。
地上4階・地下1階建ての施設で、新たな武道の聖地として期待されている。
その延床面積は、約13,609平方メートルとなっている。

 

 

建物の地下1階に駐車場がある。
地下1階と1階の吹き抜けにバスケットボールやバドミントン、バレーボールなどのスポーツに活用できる体育館を新設している。
1階に相撲場と練習用土俵、2階に柔道場・剣道場として使える武道場、3階にその観覧席がある。
4階には、弓道場を設けている。
なお先代の福岡武道館跡地には、新しい福岡県立美術館の建設が予定されている。

 

新『福岡武道館』が誕生。福岡・九州の武道に新たな息吹を吹き込む

出典:福岡警察本部『新しい福岡武道館が令和81月オープン!』

 

 

新『福岡武道館』は、「伝統的な武道の精神を表現」する

新『福岡武道館』が誕生。福岡・九州の武道に新たな息吹を吹き込む

福岡武道館開館記念式典であいさつする服部誠太郎福岡県知事(画像提供:福岡県警察本部)

 

2026年15日、新『福岡武道館』が開館した。
開館に先立ち、2025年12月20日、開館記念式典及び合同演武会が開催された。

 

新福岡武道館のオープニングイベントは、2026年1月24日に開催される予定だ。
開催当日の午前中は、福岡県内在住者及び県内の学校に通う小中高生らを対象にオープニングセレモニーとトークイベントを行う(申込終了)。
午後からは、県内の学校に通う小・中・高生等を対象にスポーツ教室・体験会などを開催する(申込終了)。

 

 

武道の精神と福岡の文化の融合による武道振興の新たな拠点の創出」をデザインコンセプトとする新福岡武道館は、「格式高く重厚感のある『和』のデザインで伝統的な武道の精神を表現」「『武道』と『福岡の文化』をつなぐ仕掛けとして、外観は博多織をモチーフとした列柱や外壁で武道館の風格と福岡らしさを演出、館内には県の伝統工芸品を展示」している。

 

新『福岡武道館』が誕生。福岡・九州の武道に新たな息吹を吹き込む

福岡武道館開館の記念式典に続いて開催された合同演武会での一コマ(画像提供:福岡県警察本部)

 

 

毎年夏、約1万人の高校柔剣道選手が福岡市へやって来る

新『福岡武道館』が誕生。福岡・九州の武道に新たな息吹を吹き込む

画像提供:西日本新聞社

 

毎年7月下旬、柔道・剣道での鍛錬を続ける高校生らが大挙して、福岡市へやって来る。
金鷲旗・玉竜旗高校柔剣道大会では、全国から約1万人の高校柔剣道選手が集う。
そして、団体戦抜き勝負に挑み、伝統の大旗を巡って争う。

 

 

金鷲旗・玉竜旗高校柔剣道大会は1916年、九州学生武道大会という名称の下、柔道・剣道の大会として始まった。
当初の参加者は、福岡県内の学校に限定していたものの、次第に参加校のエリアは広がった。
戦争の激化によって1943年に中断し、終戦後はGHQによる学校教育における武道教育禁止のために大会は中止されていた。
1954年、柔道大会は西日本高校柔道大会として再開し、現行の優勝旗『金鷲旗』を制定した。
1955年には、剣道大会も全九州高校剣道選手権大会の名称で開催され、現行の優勝旗『玉竜旗』を制定している。
1959年、大会名をそれぞれ金鷲旗争奪高校柔道大会、玉竜旗争奪高校剣道大会に改称する。
1973年には、現行の名称である金鷲旗高校柔道大会、玉竜旗高校剣道大会に改称し、あわせて全国オープン参加方式を採用した。

 

 

金鷲旗・玉竜旗高校柔剣道大会では、5人制団体勝ち抜き戦によるトーナメント戦を採用している。
さらに予選を行わないオープン参加方式を採用しており、両大会ともに日本国内でも最大規模の武道大会だ。
2025年は、金鷲旗442校(男子291校:女子151校)、玉竜旗876校(男子505校:女子371校)が参加し、延べ合計1,318校に上った。

 

 

実は高校剣道の強豪校がひしめく福岡・九州

高校柔道の3大全国大会の1つに数えられる金鷲旗高校柔道大会の歴代優勝校は、国士舘高校(東京都世田谷区)や東海大相模高校(神奈川県相模原市)、埼玉栄高校(さいたま市)などの関東勢の高校が多い。
3大全国大会である全国高校柔道選手権、全国高等学校総合体育大会(インターハイ)に広げても2000年以降、福岡県内の優勝校は、大牟田高校のみだ。
高校柔道の3大全国大会においては、関東勢の高校が強い。

 

新『福岡武道館』が誕生。福岡・九州の武道に新たな息吹を吹き込む

出所:柔道チャンネルWebサイト『高校柔道 全国3大大会トータル実績』を編集・加工

 

 

一方、高校剣道において、全国規模で行われる主要大会の一つである玉竜旗高校剣道大会の歴代優勝校を見ると、九州学院高校(熊本市)をはじめ、福岡大学付属大濠高校(福岡市)や福岡第一高校(福岡市)など、九州内や福岡市内の高校が伝統の大旗を多く手にしている。
本記事で取り上げた主要全国大会においても、特に2013年以降は九州勢が優勝を占める年が増えている。 福岡・九州は、高校剣道において全国屈指の競技レベルを誇る地域といえる。

 

新『福岡武道館』が誕生。福岡・九州の武道に新たな息吹を吹き込む

出所:【高校剣道】四大大会 歴代優勝校 一覧(1980~2025)を編集・加工

 

 

心・技・体で考える、現代社会における武道の秘めたる効能

武道、スポーツ、体育は、いずれも身体を用いた活動であるものの、重視する価値観には違いがある。
武道は、日本の伝統的な武術を背景に、「道」という考え方のもと、心身の鍛錬や精神的な修養を重んじてきた。柔道や剣道に代表されるように、技の習得だけでなく、礼節や自己抑制、人格形成といった内面的な成長を重視する点に特徴がある。
一方、スポーツは競技として発展してきた背景から、記録や勝敗といった成果を通じた達成や向上を価値の一つとしてきた。
また、体育は教育の場において、心身の健全な発達や健康の保持増進を目的とする活動として位置付けられている。

 

「心・技・体」においては、「心」をより尊ぶのが武道だ。
これに対して、「技」をより重視するのがスポーツといえる。
そして、「体」に重きを置いたのが体育だ。
「武道の精神と福岡の文化の融合による武道振興の新たな拠点の創出」をデザインコンセプトとする新しい福岡武道館は、心技体の中でもどのような「心」を育んでいくだろうか。
新たなスタートを切った福岡武道館の今後について、注目していきたい。

 

 

参照サイト

統計で見る日本『体育・スポーツ施設現況調査』(平成8~令和3年度:2021年度)
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00402101&tstat=000001088795&cycle=0&tclass1=000001088796&tclass2val=0

 

 

公益財団法人日本武道館Webサイト
https://www.nipponbudokan.or.jp/shinkoujigyou/kankeidantai_01

 

 

福岡警察本部『新しい福岡武道館が令和81月オープン!』
https://www.pref.fukuoka.lg.jp/uploaded/attachment/268617.pdf

 

 

株式会社西日本新聞メディアラボ『【福岡武道館20261月リニューアル】開館記念イベント詳細を公開』
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000021690.html

 

 

福岡武道館の指定管理者の募集に関する要領
https://www.police.pref.fukuoka.jp/data/open/cnt/3/18736/1/shiteikanrishaboshuuyouryoukanrishaboshuuyouryou.pdf?20240712105945

 

 

西日本新聞社『令和7年度金鷲旗・玉竜旗高校柔剣道大会 まもなく開幕!』
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000346.000027592.html

 

 

金鷲旗Webサイト
https://specials.nishinippon.co.jp/nsp/judo/kinshu/

 

 

玉竜旗Webサイト
https://specials.nishinippon.co.jp/nsp/kendo/gyokuryu/

 

 

柔道チャンネルWebサイト『高校柔道 全国3大大会トータル実績』
https://www.judo-ch.jp/result/big3/

 

 

【高校剣道】四大大会 歴代優勝校 一覧(1980~2025)
https://freedomblogxy.com/kendo-hs4list/

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編集者兼ライター
近藤 益弘
1966年、八女市生まれ。福大卒。地域経済誌『ふくおか経済』を経て、ビジネス情報誌『フォー・ネット』編集・発行のフォーネット社設立に参画。その後、ビジネス誌『東経ビジネス』、パブリック・アクセス誌『フォーラム福岡』の編集・制作に携わる。現在、『ふくおか人物図鑑』サイトを開設・運営する。

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