コテンリレーの第5弾は、株式会社COTEN(以下、コテン)CEO深井龍之介さんの弟子として、コテンに入社した草野陽夏(ひなつ)さんが登場!
深井さんの弟子として入社した草野さんですが、現在は弟子を卒業し、「世界史データベース」のプロダクトマネージャーとして活躍中。
世界史データベースというのは、コテンの主要事業。
先日、約8,400万円の資金調達完了と、新たに顧問として柄沢聡太郎氏、山浦大輔氏、今井俊文氏を迎え、コテンが世界史データベース事業に懸ける思いがうかがえます。
そんなコテンの主要プロダクトのマネージャーをしている草野さんのキャリアも、現在のお仕事についても、とにかく気になることがたくさんということで、現在のご活躍の背景に迫っていきたいと思います!
人生の選択肢を増やすことに繋がる“世界史データベース”
草野さんについて詳しく聞いていくうえで、まずご質問したのは“ご自身が掲げるミッション”について。
草野さんの人生のミッションは『ひとりひとりの心に豊かさと想像力をもたらす』というもの。
まずは、このミッションについて詳しく教えていただきました。
草野
辛いことをただ辛いことだと捉えてしまうと、災難になる。そうではなくて、辛いことは“人生のバネだ”と捉えてみる。そうやって解釈の選択肢を持っていると、一見すると“災難”だったことを、ポジティブな出来事に再解釈することができます。
このように、選択肢を持つことが、人の心の豊かさに繋がると考えています。
確かにイヤなことがあった時や、何かミスをしてしまった時、“自分ってなんてダメな人間なんだろう”と捉えてしまうことがあります。
ただ、人生の選択肢を多く持っていると、“イヤなこと”、“ミスした経験”を前向きな出来事として捉えられる。そして、これが“心の豊かさ” に繋がるという草野さんのお話でした。
“自分はネガティブな人間だ”と捉えがちな方もいらっしゃいますが、それは人生の選択肢の数が関わっているのかもしれませんね。
入社当時のコテンメンバーのお写真。写真左から草野さん、CGOたかちんさん、CEO深井龍之介さん、事業推進部の中田美和さん。
お話ししてもらった草野さんのミッションとコテンのミッションに共通するところがあったことがコテン入社へ繋がったと草野さんは言います。
どんなところに共通点があったのでしょうか。
草野
同じように、未だ規格がない世界の歴史情報を整理しデータベース化することによって、これまで無価値と思われてきた歴史情報があらゆる個人や産業に流通し、応用され始めると考えています。
歴史上の人物はこんな社会環境や出自で、こんな選択をしたことで、こんな結果になった、というケーススタディを個々人が有益な形で切り出し、自身に取り入れたり比較したりできるようになる。
つまり、世界史データベースは、人生の選択肢を増やすことに貢献する事業になると思っています。
この点が僕のミッションに繋がっていると考えて、深井さんの弟子募集に応募したんです。
歴史のデータベースを活用することで、歴史上の様々なケースを応用することができるというお話は、これまでのコテンリレーでも書いています。
ですが、歴史上の様々なケースを自身に応用することができ、それは人生の選択肢を増やすこととなり、結果として心が豊かになるというお考えは草野さんならではのものでした。
コテンの合宿風景。
「やりたいことベース」で決めた、コテンへの入社。
では、草野さんが掲げる人生のミッションですが、どんなことがきっかけで作られたものだったのでしょうか。
草野
前職に就いた際も、“できることベース”の判断でした。高校卒業と同時にアメリカの大学に留学し、2年間勉強をしていましたが、事情が重なり中途退学し帰国することを決めました。帰国してからは、とにかく一日でも早く復学したいという思いと、生活を安定させなければという思いから、当時自分にあった“プログラミング”、“英語を話せる”という二つの“できること”から仕事を探しました。その後、社内語が英語の人材系スタートアップでソフトウェアエンジニアになりましたが、コロナウイルスの影響でエンジニアチームは解散、解雇という運びになってしまったんですね。
ミッションについておうかがいする前に、草野さんのこれまでのキャリアが印象的すぎて、質問を見失いそうになりましたが、ではなぜ、“できることベース”の思考から草野さんのミッションが生まれてきたのでしょうか。
草野
じゃあ、当時の僕はどうだったかというと“できること”をやり続けていただけだったんですね。
当時の自分と憧れの存在とのギャップに気がつき、それでは自分が“やりたいこと”はなんだろうと考え抜いた結果、今掲げているミッションが生まれたんです。
留学中の草野さんのお写真。
僕も『ONE PIECE』や『NARUTO』を読んだことがあり、主人公の二人がどんな生き方をしているのかは知っていました。
確かに、二人の主人公は、常に自分ができることを駆使して課題を解決しているというよりも、大きな目標があって、そこに届くかどうかはわからないけれど、仲間と力を合わせて努力するというような姿を見せてくれています。
決して、二人の主人公は“ひとり”で戦っているわけではなく、信頼できる仲間と共に突き進み、話の中でもたくさんの人を助けています。
草野さんのミッションは、“ひとりひとりの心に豊かさと想像力をもたらす”。
決して、“自分の心に豊かさと想像力をもたらす”というものではありません。
なぜ、自分だけではなく、自分以外の人を対象としているのだろうと考えましたが、そこにもやはり、漫画の主人公二人に対する憧れが含まれているのではないかなと思いました。
草野
コテンメンバーの集合写真。
人が歩み寄る世界を目指して
現在は、“世界史データベース”のプロダクトマネージャーというお仕事をされている草野さん。
前回のインタビューで、コテンの才能博士、たかちんさんから草野さんのご紹介をしていただいた際に、
たかちん
と話してくれました。
ここまでお話をうかがってみて、草野さんが掲げるミッションとコテンのミッションや事業が共通しているからこそ、世界史データベース事業に強い思い入れがあるのかなと考えました。
また、草野さんについて、たかちんさんは
たかちん
とも言われていました。
誰からも好かれるなんて、草野さんの“才能”なんだろうなと思いましたが、なぜ誰からも好かれることができるのか、純粋に気になったので尋ねてみました。
草野
人間関係において、誰からも好きになってもらえるとは思っていなくて、むしろ、人間が分かり合うことはとても難しいと思っています。ただ、分かり合うことは難しくても、歩み寄ることはできるという考えを持っています。龍之介さんも“死ぬまでに人間が分かり合えるかどうかなんて分からないけど、分かり合えるまで諦めないことは死ぬまでできる”とよく言うんですね。このような考え方から、相手の言動の裏側には何があるんだろうとか、この人の背景にはどんな出来事があったんだろうとか、歩み寄る努力はするようにしています。
また、人とのコミュニケーションにおいても世界史データベースは活用できます。ヘレン・ケラーとアン・サリヴァン、ガンディーとその家族など、歴史上の人間のコミュニケーションを知り、見習ったり反面教師にしたりできます。
歴史上で起こったケースを、人とのコミュニケーションにも応用することができるという草野さんのお話は、確かに納得するものでした。
草野さんは、“人生の選択肢が増えること”が“心の豊かさに繋がる”とお話してくれましたが、“人生の選択肢が増えること”が“人とのコミュニケーションを活発にさせること”に繋がり“結果として心が豊かになる”のではないかと考えました。
言い換えるならば、“人生の選択肢が増えることで生きやすくなるから心が豊かになる”ということ。
そして、コテンの世界史データベースは、人生の選択肢を増やすことに貢献するものであり、人々が生きやすくなることに貢献するものでもあるのかなと考えました。
コテンの事業はひとりひとりに多くの選択肢を与えるものであり、人に心の豊かさをもたらすものだからこそ、草野さんは“やりたいこと”と捉えてご活躍されているのではないかと感じたインタビューになりました。
CEO深井さんとの1on1ミーティングの様子。
***
今回は深井さんの弟子としてコテンに入社し、現在は“世界史データベース”のプロダクトマネージャーを担っている草野陽夏さんにインタビューをしました。
様々な経験が、自身のミッションを掲げることに繋がり、さらに掲げたミッションとコテンのミッションが繋がり、現在はご自身のやりたいことをベースに活動することができているという草野さん。
ミッションやご自身の考え方からブレることなく、真っ直ぐに進み続ける草野さんのお姿から、“自分が何を大切にしたいのか”考えることの重要性を学びました。
草野さんは、
草野
と言います。
僕自身も、自分にとって大切な思いを明確にしたいと思うと同時に、草野さんの姿を見て、応援しつつも、これからもたくさんのことを学んでいきたいと思いました。
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