パンオタクが選ぶ福岡パン

老舗同士が夢のコラボレーション「セ・トレボンスタンド」【糟屋郡新宮町】

福岡で10年以上パンブログを続け、2020年には城南区別府にパン喫茶をオープンさせた「pantiki」さん。毎日をリープアップしてくれる福岡のパンを、「ひとぱん入魂」の気持ちで1つずつご紹介いただくこちらの連載。63回目の今回は、福岡県糟屋郡新宮町にある、セ・トレボンスタンドです。

福岡の老舗パン屋「セ・トレボン」

福岡の「バゲット」と言えば、、、セ・トレボンさん、だったのですよ。今でこそ、福岡はパン屋さんが多いですね〜激戦区ですね〜なんて、言われるようになりましたが。

 

私(アラフィフ)が20代の頃、オシャレなパン屋さんで、しかも本格的なバゲット買いたいな、なんて思ったら、セ・トレボンさん一択!でした。

本格的なバゲットってどんなんやねーん、と突っ込まれそうですが、、、

そう、筆者的「本格的なバゲット」とは、クラスト(外皮)に、クープが綺麗に入り、エッジが立っていて、食感がガリッパリッとしていること。そして、クラム(内生地)には気泡が蜂の巣のように均等に入り、ムッチリとした噛み応えがあること、が、個人的嗜好に寄る「希望」込みの本格的なバゲットです。

初めてセ・トレボンさんの『プチミルクバゲット』を食べた時は、その理想的なバゲットの食感と、サンドされたバタークリームのミルキーさの虜になり、足繁く通わせて頂いたものです、懐かしい。

 

今では、冒頭で述べました通り、本格的なバゲットを焼いて下さるパン屋さんも増えてきて、私も「オタク魂」がある故に、あらゆるパン屋さんに伺いたい欲があり、なかなか前ほどの頻度では伺えておりませんが、、、

今でも平尾の地で、ご近所様は勿論、福岡のパン好きさんを魅了し続けて下さっているのを、有難く、拝むように拝見しております。

 

 

そんなセ・トレボンさんが、なんと、これまた明太子の名店「ふくや」さんとタッグを組んだというではないですか!しかも、どちらの商品も購入できるという魅力的な店舗を郊外に構えられている、、、

 

 

そんな噂を聞いてから早幾年、ようやく訪問が叶いました、セ・トレボンスタンドさん。

場所は、今や住みたい街ランキング上位の新宮町。IKEAやロピア福岡新宮店といった、話題のお店に行くついでにも立ち寄れそうな立地ですね。

 

 

店内には広いイートインスペースがあり、購入したパンを食べるのはもちろん(焼き戻し用のトースターがあるのが嬉しい!)ちょっと小腹が空いた時にも良さげなメニューもあり、使い勝手が良さそう且つ、くつろげる雰囲気です。

 

 

パン好きも唸る、生地もカスタードも主役のクリームパン

で、何を買うか、ですけども。ふくやさんとのコラボ店です、『めんたいバゲット』を買わないというのは筆者的にはあり得ませんのでそれは決定として、もうひとつは何にしようか、、、

はい、熱心なこのコラムの読者様のみぞ知る「クリームパンブーム」の私。(長いブームだな)

 

 

この、愛おしいほどに「ザ★クリームパン」の様相を呈しているこちらを見逃すことができるでしょうか、いや無理です!というわけで、『クリームパン』を購入、そして、その日のオヤツに早速頂きました。

このグローブ型から垣間見えるカスタードも、めっちゃ黄色!で惹かれたんですよね♪

 

ハムッ!とひとくち。

まず感じたのは「生地の食感」が、やはり「さすがセ・トレボンさんだな」ということ。見た目は、クリームパン好き垂涎のオールドファッションに仕立てつつも、生地は、ふわふわ(少し意地悪く言うとスカスカの)懐かしい系ではありません!

 

少しサクッとした硬めのファーストバイトからの、モチッとしたヒキのある内生地。噛み応えがあるのです。そして、その少し硬めのファーストバイトの後、噛み締めることによって鼻腔に上がってくるバターの香ばしくも芳しい風味。

 

これはきっと、焼き戻しても美味しいクリームパンですね!バターを適度に含んでいるので、トーストすることで、カリサクフワッと軽やかになること間違いない生地

ああ、ふたつ買っておけばよかった、、、そして、ひとつは焼き戻してから食べたかった、、、と激しく後悔。

しかし、また行けば良いのだ、とあっさり気持ちを立て直し、真っ黄色が美しいカスタード部分をパクッ!

 

ぷるん、とろん、のカスタードは、見た目通りたまご感が強いもので、甘さも強すぎず、好みど真ん中。生地もカスタードも、両方主役のクリームパン、うんうん、美味しい(^^) 

 

 

そして、家人の好物でもある明太フランスは、晩酌のお供に、が我が家の掟。トースターでカリッと香ばしく焼き戻して、ビールのお供に楽しむ家人曰く「大人の明太フランスだ!」と。

 

あーなるほどー。良い意味で子供用に寄せてない、しっかり、ちゃんと、辛子明太子!辛さが程よく残っており、酒の肴にピッタリ、かつ、明太子の美味しさがそのまま活かされています

 

遠くでほんのり感じる甘味は、バター所以なのか、バゲットの美味しさからくる小麦甘さなのか?いずれにしても、クリームパン同様、パンも明太子も主役に据えたい、そんな想いが伝わってきます。

 

 

〇〇屋さんに併設のパン屋さん、は話題性と、その〇〇を使用することに注力なさるが故に、ともするとパンの素材やクオリティ自体は後回しにされることもあるかと思います。

ですがこちらの店舗は、冒頭で述べた通り、味の明太子の「ふくや」さんと福岡の老舗セ・トレボンさんがタッグを組む形で生まれたのだなぁ、としみじみ。決して併設、というスタンスとクオリティではないのです!(最初そんな勘違いをしていたのは私だけ?すみません)

 

 

美味しいパンを食べたり買ったりした後は、ふくやさんの商品を物色するもよし。

ご家族で楽しめるスポット発見!です(^^)

 

 

 

店舗情報

セ・トレボンスタンド

住所:〒811-0124 福岡県糟屋郡新宮町新宮東4丁目5−11[map]

営業時間:9:30〜18:00

定休日:第3水曜日

駐車場:あり

Instagram:@cesttresbon12

https://www.instagram.com/cesttresbon12/

 

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パンブロガー
pantiki
福岡在住。色々なパンを食べ歩き、「ひとパン入魂」を心に紹介するパンブログを10年以上運営。2020年には福岡市城南区別府に、ブログを三次元化させたパン喫茶「kissaten ぱんフレット。」をオープン。オリジナルのメニューの提供のほか、ロスになる前のパンにアレンジを加え、ストーリーと一緒に味わってもらう「パンのバトン活動」を続けている。

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