舞鶴のオフィス街の中に「SOU.」はひっそりと佇んでいる

今回ご紹介する「SOU.(ソウ)」の場所は、福岡市中央区舞鶴。
まずはアクセス方法から。最寄駅である地下鉄赤坂駅を出て、法務局方面へと進みます。この界隈は舞鶴のオフィス街になっており、大小のビルが立ち並んでいます。
法務局前交差点の一本北側にある四つ角まで向かいましょう。

四つ角から西側に歩いていくと、右手にスタンド看板が立っています。

そのまましばらく進むとお店の立て看板が出ています。

周りのビルに同化するかのような、歴史を感じさせるコンクリートの建物の1Fが「SOU.」です。赤坂駅からここまで徒歩約6分ほどでした。

エントランス部分にはメニューが掲げられているので、入店前にメニューをチェックできますよ。さて、中へと入ってみましょう。
コンパクトな店内を効率的にレイアウトした、センスの良い空間

入店するとまずレジカウンターがあるので、先にメニューをオーダーしましょう。

このカウンターはアイランドキッチンの一部になっており、右手には6席のカウンター席にもなっています。キッチンを中心に店内をぐるりと回遊できる構造が特徴です。

カウンター席の横には2人掛けのテーブル席が2台設置されています。

さらに奥へと進むと、ボックス席が出現します。背中部分に高さがあるソファーは昔の喫茶店でよく見られたスタイル。席の間も程よく離れており、快適に過ごせるように設計されているんです。

アイランドキッチンの右手にも2席のテーブル席がありました。
このようにコンパクトな店内ながらも、席数はなんと28席もあるんです。

こちらはSOU.が展開するオリジナルブランド「I HAVE TIME,」の物販コーナー。Tシャツやバッグなどのアイテムが店内にて購入できます。
ちなみに「I HAVE TIME,」立ち上げのコンセプトは、日頃口にする「忙しい」「時間がない」という言葉へのアンチテーゼ。「私には時間がある」「だから〜する」という価値観と余裕を広めることを目指しており、文末が「,」になっているのは、”あなただけの「,」の続きを探して欲しい”という思いが込められているそうですよ。

レジ横にはオリジナルの布製コースターが用意されています。お好みのコースターを使って、特別な一杯をお楽しみいただけますよ♪
店内では昭和の喫茶店を感じられる一面も

先ほどご紹介したボックス席も昔の喫茶店を感じられる部分でしたが、そのボックス席の間にはテラスに出られるドアがありまして。

ドアを開けると左手に喫煙スペースが出現。
最近の、特におしゃれカフェは店内はもちろん敷地内も含めて全面禁煙になっているのが常識になっていますが、このSOU.では珍しく喫煙スペースが設けられており、喫茶店=喫煙OKという昔ながらのスタイルを取り入れているんです。
しかしこのスペース以外は全面禁煙となっているのでくれぐれもご注意を。

そして、昭和の喫茶店らしいサービスといえば「週刊誌が置いてあること」です。カフェ=おしゃれな雑誌が置かれているというイメージですが、この部分だけは昔懐かしい昭和スタイル。特に年配のお客さんに好評なんだそうですよー。
「SOU.」のオープンから現在にいたるまで

店長を務める井上みつきさん。前職はなんと保育園の先生という経歴をお持ちなのです!
SOU.の歴史を知るべく、店長の井上みつきさんにお話を聞いてみました。
運営しているのは赤坂に本社がある「株式会社エテルナホールディングス」。物流業や映像制作を手掛ける会社です。
そもそもの誕生のきっかけは、元々スタッフの休憩スペースとして使っていた本社の横の物件を、いろんな人に利用して欲しいという社長の考えからカフェにすることとなり、2022年11月に「SOU.」としてオープンしました。
SOU.はデンマーク語で「心地よい雰囲気や時間」を意味する「ヒュッゲ(Hygge)」のように、「都会の中のくつろげる空間やみんなが集まれる場所でありたい」という思いが込められており、SOU.という店名も「立派でゆったりとした場所」「田舎の集落や建物」を表す漢字「荘」に由来しているそうです。
しかし、物件の設備上の理由が発生し、オープンからわずか1年ほどで一旦クローズすることに。次の物件を探している間、2024年6月には北九州の門司港に系列店となるカフェ「KOU.」がオープン。一躍話題の店となりました。
そして新たな物件が決まり、2025年6月、この舞鶴の地で「SOU.」が復活オープンすることになったのです。
復活オープンをする際に、昭和の喫茶店の良い部分を採用したのも「若い女性だけではなく、幅広い年代の方々にきてもらいたいから」という社長の意向によるものなんだそうですよ。
看板メニューはこだわりの「デニッフル」

それではメニューをご紹介します。
SOU.の看板メニューと言えばデニッシュワッフル。通称「デニッフル」。通常のワッフルとは異なり、あえてデニッシュ生地を使うことで、独特の食感が楽しめます。
デニッフルはベーコンエッグやトマトハムエッグなどランチ向けのものからスイーツ系まで全6種類が揃っており、テイクアウトにも対応しています。

ドリンクメニューは3種類のコーヒーに4種類のエスプレッソをメインに紅茶やミルク系、ジュースなどをラインナップ。

今回は6種類のデニッフルの中から、店長イチ推しの「ブルーベリーバター」(税込860円)をオーダーしました。小ぶりでかわいいサイズのデニッフルに、自家製バターとブルーベリージャムが添えられたシンプルなビジュアルです。

デニッフルの上に、バターとブルーベリーをお好みの量を乗せていただきます。ひと口食べると、確かに通常のワッフルとは違う、表面はサクサク、中はもっちりの新食感。
また、添えられたバターは自家製のホイップバター、ブルーベリーソースもデニッフルとのバランスを考えて甘すぎないように考慮して作っているんだそうですよ!

エスプレッソ以外のコーヒーはハンドドリップスタイルにてスタッフが一杯ずつ丁寧に抽出してくれます。

今回オーダーした「バニラコーヒー」は税込650円。ハンドドリップで抽出したコーヒーに、バニラアイスとシロップとミルクを混ぜ合わせたオリジナルメニューです。
店長によると「コーヒーが苦手な人にもぜひ飲んで欲しいので考案しました」とのことでした。
ということで、今回は6月に復活オープンした「SOU.」をご紹介させていただきました。
一見スタイリッシュなおしゃれカフェながらも、ボックス席や喫煙スペース、週刊誌完備といった昭和の喫茶店の良い部分を取り入れたスタイルは、SNSを見て来店する若者だけではなく法務局を利用する方や近くのオフィスワーカー、近隣に住む年配客、さらには外国の方まで幅広い層から受け入れられているそうです。
看板メニューの「デニッフル」も、他ではなかなか味わえないメニューなので、ぜひ一度食べに行かれてみてはいかがでしょうか?
【SOU.(ソウ)】
■住所:福岡市中央区舞鶴3-2-30 サカモトビル1F
■アクセス:福岡市地下鉄「赤坂駅」より徒歩6分
■営業時間:9:00〜17:30(土曜は11:00〜18:00)
■定休日:日曜・祝日
■TEL:なし
■Instagram:@eternasou












