「博多祇園山笠」について
「博多祇園山笠」は「博多三大祭」のひとつ。
博多の総鎮守である櫛田神社に祀られている須佐之男命(祇園宮)に奉納される神事として800年近い歴史と伝統を持つお祭りです。
毎年7月1日~15日の期間に開催され、7月に入ると博多の街は山笠一色となり、「オイサ」「オイサ」の威勢のよい掛け声と共に締め込み姿の勇ましい男性たちが、約1トンの『舁き山笠』を担いで勢い水を浴びながら、博多の街を駆け抜けていきます。
クライマックスとなる7月15日の「追い山笠(追い山)」では土居流、大黒流、東流、中洲流、西流、千代流、恵比須流の七流の舁き山笠が櫛田神社の境内でタイムを競います。
博多祇園山笠の期間中、参加する男性たちは仕事そっちのけで山笠の行事を優先し、さらに「キュウリを食べるのは御法度」という独特なしきたりがあることでも有名です。
お祭りムードを盛り上げる「飾り山」って?
画像出典:https://www.hakata-yamakasa.net/yamaksa-seeing/recommend-guide/kazariyama/
博多祇園山笠は7月1日から9日までの間はいわゆる「静の期間」で、山笠が走ることはありません。
まずは7月1日から博多部を中心に合計14の飾り山が公開されます。
この期間は絢爛豪華な飾り山を見物しながら博多の街を散策するのが良いでしょう。
人通りの多い繁華街や商店街の飾り山周辺には賑やかな出店なども立ち並び、お祭りムードを盛り上げてくれるんです。
画像出典:https://www.hakata-yamakasa.net/yamaksa-seeing/recommend-guide/kazariyama/
飾り山は、飾り山の高さ(10m前後)と同じ距離だけ離れて見ると丁度良いと言われています。
ですので、まずは10m前後離れた距離から全体を眺めてみましょう!
飾り山は全体の構図がその距離を前提に決められており、飾り物の取り付けのとき作業の指示をする人形師もその位置から指示を出すんです。
また、飾り山の公開中は、標題について解説した立て板が山小屋の壁や飾り山の前に掲げられおり、飾り山の豪華さを見るだけでなく、解説を読んで標題を深く味わうのも楽しみのひとつ。
山小屋の周辺には必ず警備のために数人の若手が長法被を着て座っているそうなので、話しかけてみると、いろいろと教えてくれるはずですよ!
出典:https://www.hakata-yamakasa.net/yamaksa-seeing/recommend-guide/kazariyama/
「八番山笠 上川端通」には「ガンダム山笠」が初登場!
【飾り山笠イメージ】 ©創通・サンライズ
「八番山笠 上川端通」の今年の飾り山の見送りは、なんと「ガンダム山笠」!
この「ガンダム山笠」は、1979年の「機動戦士ガンダム」の誕生から今年で45周年を迎えたことを記念して制作されたもの。
福岡市博多区にある商業施設「ららぽーと福岡」に立っている、実物大の「νガンダム」が登場する劇場版「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」をイメージして制作されています。
7月1日(月)から15日(月・祝)早朝まで、福岡市博多区の上川端商店街に飾られます。
「八番山笠 上川端通」は「走る飾り山笠」としても知られており、7月12日(金)には本番のリハーサルにあたる「追い山笠ならし」で、15日(月・祝)には「追い山笠」で、この「ガンダム山笠」が博多の街を駆け抜けるんです!
山笠終了後は、川端ぜんざい広場に展示される予定で、他にも「走る飾り山笠」の登場から60周年を迎える川端商店街とのコラボレーション企画等も予定されているそうですよ。
標題(見送り)/「ガンダム博多迅雷伝」
人形師/田中勇
人類が宇宙に進出した時代、宇宙世紀0093。
戦士たちの最後の戦いが、ここ博多で繰り広げられる…
ガンダムシリーズは、1979年に『機動戦士ガンダム』が放送されてから2024年で45周年を迎えた日本のアニメーションです。アジアの玄関口・福岡には、世界に向けてガンダムシリーズの魅力を発信すべく「ららぽーと福岡」に実物大νガンダム立像『RX-93ff νガンダム』が展示されており、それをモチーフにこの山笠に飾られました。
立像の原型となった機体が登場する劇場版『機動戦士ガンダム逆襲のシャア』の劇中で繰り広げられた、雷鳴の如き熾烈な戦闘シーンをイメージして、νガンダムの他にサザビーをはじめとするモビルスーツが飾られ、山笠ならではの繊細な造形と大胆な迫力で表現された「ガンダム博多迅雷伝」が博多の街を駆け巡ります。
八番山笠 上川端通
期間:2024年7月1日(月)~15日(月・祝)早朝
場所:上川端商店街(福岡市博多区上川端町)
※日時によって商店街内の展示場所が変わります
「十番山笠 福岡ドーム」 の標題は「美破鷹之誉/ 武魁神剣誉」
福岡市中央区の商業施設「MARK IS 福岡ももち」には、今年も博多祇園山笠「十番山笠福岡ドーム」が展示されます。
今年で3年目となる飾り山の展示は、7月1日(月)〜14日(日)まで同館2階の「ももちステージ」で公開されます。
天候に左右されず、また飾り山が設置される2階だけでなく3階・4階やエスカレーター等から、他所にはない眺めでじっくり鑑賞できるのも特徴です。
なお、6月後半からは足場が組まれ、飾り山が制作される様子を至近距離で見ることができ、ホークスファンや山笠ファン、観光客の注目を集めること間違いなし。
昨年の写真
昨年の写真
標題・表「美破鷹之誉(びばたかのほまれ)」
人形師/中野浩
美とは、目標に挑み続ける情熱。
美とは、真摯に努力する姿勢。
美とは、期待を背負う覚悟。
美意識は、自己成長の出発点。
輝くピースが一つに集まり、勝利の光へ突き進む。
どんな高い壁も打ち破っていこう!
VIVA! HAWKS!
標題・見送り「武魁神剣誉(ぶのさきがけしんけんのほまれ)」
人形師/川﨑修一
天照大神の弟・須佐之男命は天岩戸の一件で多くの神々の相談で高天原を永久追放となり、出雲国・斐伊川上流の鳥髪へ降った。人家を求め上流へ上っていくと若い女を挟んで老父母が泣いていた。
訳を聞くと三人は夫婦の足名椎・手名椎と娘の櫛名田姫で、八つの頭と八つの尾を持つ山よりも巨大な八俣大蛇と云う怪物が毎年やってきて苦しめられていると涙ながらに語った。須佐之男は大蛇を退治して三人を助け、姫を嫁に貰うことにした。
まず八つの甕に強い酒を用意をさせ、大蛇にそれを飲ませ酔わせてから十握の剣と云う長大な剣で八つの頭や尾をバラバラに切り裂いた。その時、内側の尾を切りつけた時に剣の刃が欠けた。あやしんで切り開いてみると中には都牟刈之大刀があった。
この太刀を天照大神に献上し、三種の神器の一つ草薙剣と云う。
スケジュール
人形飾り/6月27日(木)~29日(土)9:00~17:00 ※最終日は15時終了予定
御神入れ[神事]/7月1日(月)11:00~
公開/7月1日(月)~14日(日)10:00~21:00
※時間は変更になる場合があります
十番山笠 福岡ドーム
期間:2024年7月1日(月)~14日(日)
場所:MARK IS 福岡ももち 2階「ももちステージ」(福岡市中央区地行浜2-2-1)
公式サイト:https://www.mec-markis.jp/fukuoka-momochi/
これらの他にも、7月1日からは福岡市の中心部をメインに、いたるところで「飾り山」を見ることができます。
豪華絢爛な「飾り山」をじっくり楽しんで、今年も博多祇園山笠を楽しみましょう!
参考サイト
https://www.hakata-yamakasa.net/
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000120556.html
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000119453.html
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