2045年以降はすべての都道府県で世帯総数は減少傾向へ
日本全体の世帯数は30年間で5.6%の約510万世帯の減少
国立社会保障・人口問題研究所は、2020年の国勢調査をもとに2050年までの30年間の人口や世帯数などについて都道府県別の推計をまとめた「日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)」を公表しました。
その結果、全国の一般世帯総数は2030年に5,773.2万世帯でピークを迎え、2050年には5,260.7万世帯となり、2020年と比較して5.6%の減少となっています。
世帯数の減少を5年単位で時系列に見ていくと、2025年には8県と一部だったものが、2035年には40道府県とほとんどの地域で世帯数の減少が進み、2045年には東京都も含めたすべての都道府県で世帯数が減少していくだろうという結果に。
出典:日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)より抜粋
福岡県は2.5%、約5万世帯の減少と予測
福岡県の世帯数は2020年に231.8万世帯、2025年には239.3万世帯まで増加し、その後は減少に転じます。
2050年時点では226万世帯となり、2020年と比べて2.5%、約5万世帯の減少となります。
減少率は全国平均の5.6%と比べると低い、2.5%にとどまっており、
人口についても2020年の513.5万人から2050年に447.9万人となっています。
一人暮らし世帯は増加し、2050年には半数近くが一人暮らしに!
つづいて、人口減少の中で高まってきている一人暮らし世帯についてみてみると、一人暮らし世帯の割合は2020年の38.0%から2050年には44.3%へと6.3ポイントの上昇となっています。
2020年よりも増加するのはこの一人暮らし世帯のみで、2020年の2,115万世帯から2050年には215万世帯の増加が増加し、2,330万世帯となります。
2040年には26都道府県で1世帯2人を下回り、2050年には34都道府県まで広がることがわかりました。
福岡県の一人暮らし率は46.4%の全国4位
福岡県の世帯総数についてみてみると、2020年は231.8万世帯でしたが、2050年には2.5%減少し、226万世帯になると推計されています。
一人暮らし世帯は増加傾向で、2020年に94.3万世帯から2050年に105万世帯へと増えていきます。
都道府県別の一人暮らし世帯の割合は東京都の54.1%が最も高く、それから大阪、京都と続き、福岡県は46.4%と全国で4番目に高い数字になる見通しです。
福岡市は2050年に人口増加している3つの政令市のひとつ
同様に推計をまとめた『日本の地域別将来推計人口―令和2(2020)~32(2050)年―』によると、20政令指定都市のうち、2050年の将来推計人口が、2020年に実施した国勢調査の人口(確定値)を上回っている都市は、川崎市、さいたま市、福岡市の3市のみとなっています。
福岡市の人口は2020年の161.2万人から2050年の162.2万人へと増加しています。
全国的に減少傾向にある中で、福岡市は成長傾向をしばらくは維持できる状況となっています。
詳しい内容はこちらの記事で紹介しています。
【2050年将来人口】2020年比でプラスの政令市は川崎市、さいたま市、福岡市の3市
参考サイト
『日本の世帯数の将来推計(都道府県別推計)』(令和6(2024)年推計)
https://www.ipss.go.jp/pp-pjsetai/j/hpjp2024/t-page.asp