【経済・ビジネス短信@フクリパ】

2026年3月、イムズ跡にランドマークとなる、シンボリックな20階建て複合ビルが誕生 【福岡市中央区】

かつて福岡を代表するランドマークの一つだった『イムズ』の建て替えに向けた解体工事が進む中、後継となる複合ビルを建設する『(仮称)天神 1-7 計画』が先日、事業主である三菱地所株式会社によって発表されました。商業を核とした斬新な施設からオフィスを主体としたシンボリックな複合ビルへ生まれ変わっていくプロジェクトの概要を紹介していきます。

三菱地所がイムズ跡地に高さ約91mの地上 20階建て複合ビルを建設

福岡市・天神地区に新たな空間と雇用を創出する『天神ビッグバン』。
その基点となる天神交差点は、明治通りと渡辺通りが交差している。

ビルの更新が相次ぐ明治通り沿いに対して、渡辺通り沿いでのビル更新の〝目玉〟の一つは、情報受発信基地だった『イムズ』跡地において、三菱地所株式会社が計画する複合ビルの開発プロジェクト『(仮称)天神 1-7 計画』だ。

(仮称)天神 1-7 計画では、約4,640㎡の敷地に高さ約91mの地上 20 階・地下 4 階のオフィスやホテル、店舗、駐車場などで構成された複合ビルの建設を予定している。
延べ床面積で約7万4,020㎡の規模となる複合ビルは、2023年7月に着工して、2026年3月に完成する予定だ。

ビルの外観は、九州産の木材を用いた大型パネルと植栽を有機的に組み合わせて、V字柱と吹き抜け空間を設けたことでシンボリックかつランドマーク性の高いデザインを実現していく。

ビルの地下4階と地下3階は駐車場と機械室、地下2階~2階は商業施設、1階~3階と16階~20階はホテル、3階~5階と7階~15階はオフィス、6階と20階は機械室という構成になっている。

(仮称)天神 1-7 計画では、天神地下街とつながる敷地西側に約300 ㎡の地下広場を整備し、地上部の敷地南側には渡辺通りと福岡市役所のふれあい広場をつなぐ約500 ㎡の地上広場を設けている。
さらに敷地北東側にもシンボリックな緑化柱を配した地上広場を整備する予定だ。

屋外にパブリックアートを設置することで、彩りにあふれたまちを目指して福岡市が取り組む『Fukuoka Art Next」の推進にも寄与していく考えだ。

また、福岡市が進める『感染症対応シティ』の実現に向けて、オフィスへの自然換気、広場などの公共空間・共有スペースへの Wi-Fi 提供による通信環境の充実などにも取り組み、ポスト・コロナに対応した安全安心なまちづくりを推進していく。

 

ランドマークとなる複合ビルの外観に九州産木材パネルを用いたシンボリックな建築デザインを採用

魅力あるデザイン性に優れたビル━━。
都市と自然が調和した都市空間の形成を目指す(仮称)天神 1-7 計画では、建物外装に九州産の木材パネルを用いることも特徴の一つになっている。

三菱地所グループのMEC Industry 株式会社(鹿児島県姶良郡)が製造する九州産の木材パネルは、CLT(Cross Laminated Timber:直交集成板)と呼ばれる、木の板の層を各層で互いに直交するように積層接着した大判パネルだ。

「木(もく)を活用する社会の実現」を目的として 2020 年 1 月に設立したMEC Industry 。
同社は、原木の調達から製材、CLT などの建材や新建材、プレファブリケーション化した戸建住宅の部材製造、さらに各製品の販売までを一気通貫で手掛ける国内初の工場である鹿児島湧水工場、鹿児島湧水素材センターを 2022 年6月から本格稼働させている。

MEC Industryには、三菱地所に加えて、株式会社竹中工務店や大豊建設株式会社などの大手企業と共に九州勢の企業である松尾建設株式会社や南国殖産株式会社、山佐木材株式会社も共同出資して、事業に参画している。

「本計画では、情報受発信基地であった『イムズ』跡地の複合ビル開発プロジェクトとして、天神から福岡、九州、そして世界をリードするまちづくりに取り組んでまいります」とする(仮称)天神 1-7 計画で開発されるシンボリックな複合ビルの誕生。
この計画によって、福岡への国内外からの注目はさらに高まりそうだ。


画像提供:三菱地所

【物件概要】(仮称)天神 1-7 計画

所 在 地/福岡市中央区天神一丁目326番1他(地番)
用    途/ 事務所、店舗、ホテル
事業主体/ 三菱地所
階    数/ 地上20階・地 4階、塔屋1階
敷地面積/ 約4,640 ㎡
延床面積/ 約7万4,020 ㎡
着    工/ 2023年7月着工予定
完    成/ 2026年3月完成(予定)
備    考/ 天神MMビル(天神イムズ)跡地、高さ 約91m
 

参照

(仮称)天神 1-7 計画」始動 ~「イムズ」再開発により福岡・天神の新たなランドマークの誕生へ~
https://www.mec.co.jp/j/news/archives/mec220830_tenjinshido.pdf

MEC Industry 株式会社 会社概要
https://www.mec-industry.com/company

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編集者兼ライター
近藤 益弘
1966年、八女市生まれ。福大卒。地域経済誌『ふくおか経済』を経て、ビジネス情報誌『フォー・ネット』編集・発行のフォーネット社設立に参画。その後、ビジネス誌『東経ビジネス』、パブリック・アクセス誌『フォーラム福岡』の編集・制作に携わる。現在、『ふくおか人物図鑑』サイトを開設・運営する。

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