フクリパbooks

人は無意識のうちに「何か」に動かされている?| 阿部誠監修『サクッとわかるビジネス教養 行動経済学』

自分をリープアップしてくれる本を、ライター目線で1冊ずつ紹介する「フクリパbooks」。 先回で片山洋次郎さんの 『生き抜くための整体』をセレクトしてくださった「本と羊」神田さんによる、この時期オススメの本をご紹介します。

六本松の本屋さん『本と羊』神田さんによる、先回のフクリパbooks記事はこちら。

https://fukuoka-leapup.jp/city/202204.540

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今年のゴールデンウィークは大型連休でした。
行動制限のない久しぶりの連休だったこともあり、観光地や大型ショッピングモールは大勢の人で大混雑でしたね。かなり散財した方も多いはず。

それでもなぜ人は行動し、消費するのでしょうか?

そこで今回おすすめしたいのは行動経済学を知るための入門に最適なこの一冊です。著者は個人の心理に着目したマーケティング研究の第一人者です。行動経済学とは個人の心理を扱う経済学で「マーケティング」の別称です。

本書は行動経済学の考え方の基本をイラスト図解や事例で分かりやすく紹介しています。ビジネスへの活用や普段の生活行動や消費を見直すためにとても興味深い内容となっています。

人は無意識に非合理的な行動をするものなのです。
みんなが行っている場所だから自分も行きたい。人気の商品らしいから自分も欲しい。人気のスイーツをみんなが食べているから自分も食べたい。これらは合理的な行動でしょうか?本当に必要としている消費行動でしょうか?

様々なメーカーや販売店、アミューズメントパークやショッピングモール、そして一連の広告等のメディアの「仕掛け」は人々の心理をくすぐります。今、行かないと、良さそうだから買わないと、みんなが食べてるから食べないと・・・

たぶん切迫した必要性は本当はないのかもしれませんが、人はどうしても眼前の欲望には弱い部分があり冷静な判断能力を失ってしまいがちです。

行動経済学は、そういう人々の心の動き(ヒューリスティック)や意思決定の仕組み(プロスペクト理論)について解説しています。

しかし行動経済学を知ることのメリットは、非合理的な部分に気づけば不必要な消費や行動も抑えることが出来ることに加え、自己実現のための目標を達成するために役立つ学問なのです。

さらにビジネススキルを上げたり、職場の環境を改善するための応用が効き、
内面の部分でもネガティブに捉えがちな考え方や消極的な行動をポジティブに変える方法が、行動経済学の理論を使えば実現出来る可能性が高いのです。

なんだか難しそうな感じですが、いかに日々の自分自身の生活や行動が、いろんな「仕掛け」に無意識に左右され、無駄な消費や行動をさせられているかに気がつきます。この本をきっかけにさらに詳しく行動経済学を知りたくなるはずです。

身につけて損のない学問、それが行動経済学です。

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サクッとわかるビジネス教養 行動経済学
東京大学教授 阿部誠(監修)
出版社 ‏ : ‎新星出版社 (2021/3/10)
単行本 ‏ : ‎ 167ページ
定価 1,320円(本体1,200円+税)

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◎神田さんが営む六本松の本屋「本と羊」の取材記事も合わせてお読みください

https://fukuoka-leapup.jp/biz/202103.232

【BOOKSHOP 本と羊】

TEL: 092-406-7483
住: 福岡市中央区六本松4-4-12 エステートモア六本松Ⅱ102B
営: 平日13:00〜19:00/土日12:00〜18:00
休: 月・火
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本と羊 店主
神田裕
大分県出身。グラフィックデザイナー夫婦が経営する本屋。いつまでも完成しない「作りかけ」のお店です。新刊と古本がメイン。コーヒーやビールも販売。若い人の背中をそっと押せる一冊を選書しています。店主は日々、本や人生をお客さんと語りあいます。

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