新宮漁港について
今回ご紹介するのは福岡県糟屋郡新宮町にある「新宮漁港」。
新宮町の北西部に位置しており、玄界灘の豊かな漁場を背景に栄えている漁港です。
漁港周辺には白砂青松の景勝地として名高い「新宮海岸」や「楯の松原」が広がっており、美しい自然を感じることができます。
また、新宮漁港は”猫の島”として知られる「相島」への町営渡船が発着するターミナルにもなっており、多くの観光客や釣り愛好家が行き交う賑やかな拠点となっています。
新宮漁港で釣れる魚
海釣りの定番魚・アジ。サビキ釣りやアジングというルアーで狙える人気の魚です。
画像出典:photo AC(No.4743926)
新宮漁港で釣れる魚は季節やポイントによって異なりますが、アジ、クロ、チヌ、カマス、キス、カレイ、メバル、ミズイカなど様々な魚が釣れることで知られています。
初心者からベテランまで、それぞれのスタイルに合わせて様々な魚を狙うことができます。
ただし、新宮漁港での釣りは厳格なルールが設けられていますので注意が必要です。
※このルールについては後述します。
福岡都市高速に乗れば新宮漁港までわずか30分!
それでは新宮漁港へのアクセスをご紹介します。
福岡市の都心部からは福岡都市高速で行くのが便利です。福岡都市高速の「香椎東IC」で下車し、国道3号線を北上します。途中にある「大森交差点」から県道540号線に入り、それから県道537号線を直進していくと「相島行渡船場」の看板が見えてきます。
案内看板通りに進んでいくと新宮漁港に到着します。福岡市の中心部から約30分でした。
広いコインパーキングがありますので、車はこちらに停めましょう。
駐車料金は入庫から30分以内は無料、30分を超えて3時間以内は300円、6時間以内は600円、12時間以内は1,000円となっています。(2025年10月現在)
こちらは渡船の待合所。ここから船に乗って相島に行くことができるんです。
待合所の中は広々としています。自販機やトイレ、コインロッカーなど設備も充実しています。
ちなみに相島への渡船は3月〜10月は1日6往復、11月〜2月は1日5往復運行しており、料金は大人片道480円、小児片道240円となっています。
なお、相島は釣りスポットとしても有名なので、またの機会に訪れてみたいと思います。
新宮漁港の釣りポイント
それでは、あらためて漁港全体を見てみましょう。
先述したように、この新宮漁港での釣りは厳格なルールが決められています。
この看板にも記載されているように、新宮漁港は釣り堀や釣り公園ではなく「漁港」なのです。よって、釣り許容エリアが設けられており、許容エリア以外での釣りは禁止となっていますのでくれぐれもご注意ください。
案内図のグリーンの部分が釣り許容エリア、赤い部分が釣り禁止エリアです。
具体的には北側の堤防の内側、スロープの南側の一角、そして南側堤防の外側のみ釣りができるようになっています。
この案内図をよく確認した上で、釣りを楽しんでくださいね。
所々に注意喚起の看板が立てられています。漁港は漁師さんの仕事場。くれぐれも漁業関係者のご迷惑にならないよう配慮しましょう。
それでは新宮漁港の釣りスポットをご紹介していきましょう。
北側堤防
駐車場の北側に位置するのがこちらの堤防。手すり付きの階段が設置されており、歩いて奥まで行くことができます。
海は透明度が高く、海底まで見ることができます。
この堤防の長さは約270m。手前側は海面から3mほどの高さがありますが、奥に行くにつれて海面までの高さが低くなっています。
堤防の中ほどはこのような感じです。足場はフラットなコンクリートで釣りやすく、転落防止のための手すりも設置されているので、ファミリーフィッシングに最適なポイントです。
ただしお子さんにはライフジャケットの着用をおすすめします。
堤防の先端部分は潮の流れの早い一級ポイントとなっています。ちなみに堤防の背の高い外側は釣り厳禁ですのでご注意を!
スロープ南側の一角
北側堤防の横には船のスロープがあり、その南側の一角(約50m)のみ釣りが許容されています。
船の停泊がある時には十分配慮しましょう。
スロープ横にもこのような看板があります。このエリアは特に釣りができる距離が短いので、他の釣り人にも配慮が必要です。
南側堤防
そして最後は漁港の南側にある堤防です。この堤防の外側のみ釣りができるようになっています。
堤防の内側は漁港になっており、釣りは禁止となっています。
この南側堤防の外側には砂浜が広がっています。したがって水深も北側堤防に比べて浅いのが特徴。堤防のさらに南側には湊川の河口があり、砂地に潜むキスやカレイの優良ポイントになっています。
堤防はL字形になっており、ちょうど角の部分からは浅瀬と深瀬の両方を狙えるので人気のポイントとなっています。なお、この堤防は幅が短いのでくれぐれも足元にはご注意を。
堤防の先端部分は釣り禁止なので、その手前までが釣り許容エリアとなります。
新宮漁港のおすすめ情報
新宮漁港の魅力の一つに、相島の漁師が漁船の生け簀から獲れたての魚介類を直接販売する「生け間(いけま)売り」というイベントが毎月第3土曜日に開催されています。
※ただし8月と1月はお休み
そもそも「生け間」とは、沖で獲れた魚を帰港して水揚げするまでの間、生かしておくための漁船に設けられている生け簀のこと。
その「生け間」で生かしたままの新鮮で活きの良い魚を、市場を通さずにその場で直接購入できるので、新鮮な海の幸を求めて多くの人々が訪れています。
■生け間売りについての詳しい情報はこちらのサイトにてご確認ください。
新宮ナビ「相島の漁師のいけま売り」:https://shingu-navi.jp/ikemauri/
ということで、今回は福岡市の北東に位置する「新宮漁港」をご紹介させていただきました。
新宮漁港では、かつて釣り人のマナー悪化が問題となり、一時期は全面的な釣り禁止が検討されたという経緯があります。
現在は漁業活動を最優先するという形で、一部区間での釣りを許容するという方針によって釣りができるようになりました。
しかし、今後もトラブルが絶えない場合や、漁業関係者の作業に支障をきたす場合には、改めて釣り禁止措置が強化される可能性があるそうなので、くれぐれもルールとマナーを守って釣りを楽しんでくださいね。