ライジングゼファー福岡の本拠地が2029年3月開業を目指して開発予定
2025年9月29日に開催された記者会見の模様(画像提供:ライジングゼファー福岡)
6,000人収容の新アリーナが2029年3月、アイランドシティに開業━━。
2025年9月29日、バスケットボールB2リーグ所属のライジングゼファー福岡は新たな本拠地となる『福岡アリーナ』(仮称)の建設を発表した。
新本拠地は、現行の本拠地や練習拠点を構えるアイランドシティ(福岡市東区)照葉地域にある複合商業施設『アイランドアイ』内に建設する。
福岡アリーナ(仮称)は地上4階建て、延床面積は約1万4,000平方メートル。
縦約8メートル×横約200メートルの日本最大級の規模となる360度の大型ビジョンを備え、臨場感を高める映像を流していく。
18室のVIPルームを備え、ラウンジ席も設ける予定だ。
同アリーナの建設と所有は、チームスポンサーであるやずやグループ(福岡市南区)が手掛ける。
また、運営は、やずやグループと、外資系不動産ディベロッパーのジョーンズラングラサール(JLL)リテールマネジメント(東京都千代田区)が共同で行う「民設民営」の方針だ。
多目的ホールとして建設される本施設では、ライジングゼファー福岡の試合開催をはじめ、スポーツ大会や展示会、地域イベントなどの使用を想定している。
同アリーナは、2026年8月に着工し、2028年12月の完成、2029年3月の開業を目指している。
アリーナ建設を機に2029年のBプレミア参入を目指す
画像提供:ライジングゼファー福岡
ライジングゼファー福岡が所属するバスケットボールB2リーグは、2026年秋、従来の試合重視の内容から、集客をはじめとするビジネス・経営面を重視するリーグに再編される予定だ。
2026年シーズンから導入されるBリーグの最上位『Bプレミア』への参入条件は、下記の3項目である。
◎収容人数5,000人以上のVIPルームを備えたホームアリーナ
◎平均入場者数4,000人以上
◎クラブの売上高12億円以上
九州では、佐賀バルーナーズが新設の『SAGAアリーナ』、長崎ヴェルカが新たに誕生した長崎スタジアムシティ内の『ハピネスアリーナ』を本拠地として、Bプレミアへの参入を決めた。
ライジングゼファー福岡は、現行の本拠地である『照葉積水ハウスアリーナ』がVIP席を確保できないことなどの理由で基準を満たせず、Bプレミアの初年度参入を断念した経緯がある。
今回のアリーナ建設を踏まえて、2029年のBプレミア参入を目指す。
福岡アリーナ(仮称)の建設発表に際し、やずやグループの矢頭徹代表は、次のようにコメントしている。
矢頭徹代表
商業施設内へのアリーナ建設で集客力アップを図る
アイランドシティ内にある商業施設『アイランドアイ』とバスケットボールをモチーフとした造形物(手前)
福岡アリーナ(仮称)の建設予定地である複合商業施設『アイランドアイ』は、やずやグループとJLLリテールマネジメントが運営している。
アイランドアイは、『アイランドシティセンター地区開発プロジェクト』の一環として誕生した。
開発主体は、福岡アイランドシティ特定目的会社である。
アイランドアイの敷地面積は約7万5,000平方メートル、延床面積は約4万9,000平方メートル(うち店舗面積:1万7,721平方メートル、MICE面積:7,132平方メートル)、駐車台数は1,163台(うちバス40台)となっている。
食を中心としたショッピングモールや、『シアターそらとうみ』をはじめ、大規模会議・イベント・展示会・コンサートに対応したMICE施設『福岡アイランドシティフォーラム』、さらに2つのブランドを持つホテル(計362室)がある。
今回の福岡アリーナ(仮称)新設により、展示会開催数の増加をはじめとした相乗効果が見込まれ、チームの集客アップや施設全体の魅力向上につながると期待されている。
物件概要
■所在地:福岡市東区香椎照葉 アイランドアイ内
■用途:多目的アリーナ(屋内施設)
■事業主体:やずやグループ
■階数:地上4階
■延床面積:約1万4,000平方メートル
■着工:2026年8月(予定)
■完成:2028年12月(予定)
■備考:収容人数は約6,000席(バスケットボール興行時)。開業は2029年3月(目標)。
参照サイト
ライジングゼファー福岡『新アリーナ建設計画に関する記者会見実施のご報告』
https://r-zephyr.com/news/detail/id=18947
都市商業研究所『アイランドアイ、2020年3月27日開業-アイランドシティにフードウェイを核とする大型複合施設』
https://toshoken.com/news/18369