これからの「日本はヤバい」からこそ行動しよう。人口減少や高齢化社会、GDP世界第4位への転落、景気後退しているなかでの利上げなど、日本のこれからを考えるとネガティブにならざるを得ないのかもしれません。
「物価は上がったものの、本当に給与は上がるのか」「毎年80万人もの人口が自然減しているものの、未来は大丈夫なのか」「日経平均は30年ぶりに最高値を更新したものの、私たちの実生活にポジティブな影響が出るのか」など気になることはたくさんあります。
今の日本の住みやすさがいつまでも続くとは限りません。未来は何が起こるかわからないからこそ、あらゆる角度からリスクを分散しましょう。今回は、日本がヤバいからこそ行動しようという話をまとめます。
■ 極端思考からシミュレーションする
世の中には「日本はヤバい」と考えている人は少数です。皆、どこか他人ごとで、今目の前の生活でさえただ漠然と過ごしている人もいます。このような状況が社会的な格差を生み出し、一部の人だけが未来を予測し対策をして、国外から日本を見渡しながら快適な生活を送っているともいえます。
「失われた10年」や「平成30年の不況」と言われるように停滞した日本は大きな転換を果たせていません。もはや過去の栄光が奇跡であったかのような表現をする人さえいます。
現に、ここ数十年で日本の世界における経済的な立場は下がってしまいました。今後、何も対策がなされなければ、同じように衰退していく可能性が高いです。少なくとも人口は減り続け、内需の縮小は避けられません。だからこそ、個人でできることを準備する必要があります。
あえて「日本がヤバい」という視点に立つ理由はシミュレーションをするためです。極端に考えて脳内で事前に予測しておけば、いざその場面に遭遇したときも冷静に対処できます。例えば、今日雨が降ると予報されれば傘を持って行くのと同じ感覚です。想定できていれば対策はできるし、対策できなければ雨に濡れるだけです。
「今後も日本は停滞したまま」「今の会社では給与は上がらない」「人口は増えないから日本全体の景気はよくならない」と最悪を想定しておけば、数年先の未来に向けて準備ができます。長期的に見て「日本がヤバい」からこそ、脳内でシミュレーションをしてできる準備をするという思考実験です。
■ 住む場所を分散する
これまで「日本はヤバい」のか考えるきっかけとして、『日本はヤバい?人口減・2025年問題・円安…3つの課題を前に個人ができること』https://fukuoka-leapup.jp/biz/202208.730
の記事を書いてきました。
人口減少、2025年問題、円安など、日本が直面する大きな課題について考察し、個人が取りうる対策を提案してきました。要約すると、不確実な未来に備えて、住む場所や収入源を分散することが賢明です。
福岡は、分散拠点として特に優れている都市の一つです。僕自身、全国47都道府県を巡り、最も住みやすかったのは福岡でした。福岡市は、生活コストが低く、若い人材が集まる都市として注目されています。『僕が田舎を出て、福岡に出稼ぎ移住した4つの理由』https://fukuoka-leapup.jp/biz/202002.8
の記事でも触れたように、福岡は一度は住んでみる価値がある場所です。
関東や関西の都市圏で働いている人はもちろん、地方都市や九州全土で暮らしている人ならなおさら住む環境を変えてみるのはおすすめです。今住んでいる場所に満足していないのなら、一度、別の拠点を探す旅をするのはおすすめです。
■ さらなる分散として海外拠点探し
日本の将来が不透明だからこそ、国内だけでなく海外にも拠点を持つことがリスク分散につながります。僕も福岡以外の拠点をつくるために行動している最中です。かれこれ10年前から日本以外のユートピアを求めて世界各国の都市部を中心に「拠点探し」をしています。
現に10年前と比べて、日本の経済力や成長力は明らかに落ちています。今後も人口が減る中、さらに右肩下がりになる想定を持つ危機感を抱いています。例えば、南海トラフ地震が起きて日本全体が麻痺する状況になる可能性もあります。毎年人口が100万人以上減少し、社会保障制度が成り立たなくなる日も近いのかもしれません。
今ある環境が今後も続くかわからないからこそ、自由な時間が作れる今のうちに準備をしようという話です。国内に新たな拠点をつくるのもいいし、海外拠点をつくるのでもいいわけです。
■ 新たな拠点としてのフィリピン
新たな拠点を探すべく、先日訪れたのがフィリピンのマニラとセブ島です。日本から地理的にも近く、気候も過ごしやすい暑さで、時差が少なく、日本人にとっても過ごしやすい場所です。
特筆すべきポイントはフィリピンがほぼ英語圏であることです。公用語は英語であるため、英語が堪能な人が多いです。これは、スペインやアメリカの統治の歴史、そして国内で話される200以上の言語による共通言語の必要性からきています。
ビジネスの観点からも、英会話スキルを持つ人材の存在は大きなメリットです。日本人向けの語学学校の充実、オンライン英会話講師の採用、オフショアビジネスでのエンジニアや電話オペレーターの雇用など、多岐にわたるチャンスがあります。
また、意識の高い日本人学生との出会いも、フィリピンの魅力の一つです。語学学校には学び欲のある20代前半の学生が多く、彼らのやる気と行動力は、将来有望な人材として価値があります。
僕もかつて、採用の一環として、フィリピンでイベントを開催したり、学生との食事会に参加したりしました。総じて行動力があって元気が良く採用したいと思える人材が多かったです。留学している学生に注目するのもおもしろいです。
福岡からフィリピンへは距離も近いです。マニラへは4時間弱のフライトです。福岡から韓国へ行くよりも少し遠いものの、比較的近い距離にある海外です。
フィリピン拠点のメリット
☑︎ 公用語が英語
☑︎ 時差は1時間
☑︎ 福岡からマニラは4時間弱の距離
☑︎ 英会話ができる人材
☑︎ 意識高い学生も多い
■ フィリピン移住のデメリット
フィリピンは、英語圏であることや時差が少ないこと、福岡からの距離が近いことなど、多くのメリットがあります。しかし、治安の問題やインフラの未整備など、デメリットも存在します。特に、生活水準の差や衛生面でのリスクは、注意が必要です。
シャワーの水圧が悪かったり、そもそもお湯の出が悪かったり、衛生面が悪く食あたりになるリスクがあったりとまだまだ気になる点が多いことです。実際、そこそこキレイなレストランで食事をしても食あたりになるなど気をつけていても健康に影響が出ることがありました。
それでも、フィリピンの生活レベルは着実に向上しており、インターネットの速度改善やキレイで美味しいレストランの増加など、日々進化を遂げています。フィリピンの発展を感じられることも注目ポイントです。
実際に生活をしてみて感じたのは、フィリピンの物価が上がっていることです。為替の影響もありますが、フィリピンは物価が安いと感じづらくなってきました。今までは「日本の3分の2の物価」だと感じるくらい安かったのですが、今では日本よりは少し安いと感じるくらいです。昔はフィリピン人の平均月収が2万円程度だったことを考えると現在は4万円程度と2倍になっています。給与も物価も少しずつ上がっています。
フィリピン拠点のデメリット
☑︎ 生活レベルの差
☑︎ 治安衛生面
☑︎ 物価の上昇
■ 拠点探しの一歩目としてフィリピンは良い
フィリピンは、英語留学やビジネスの拠点として、多くの可能性を秘めています。日本の状況に不安を感じるなら、一度外に出て新たな視点を得ることが有益です。フィリピンは、生活のしやすさでは福岡に劣るかもしれませんが、将来を考えると選択肢の一つにあげられます。
まずは、試しにフィリピンへ英語留学してみるのも方法です。海外の拠点を探すのにも英会話ができることがアドバンテージになります。日本はヤバいと感じるからこそ、一度外に出て日本を俯瞰してみるのもいいです。
何よりも日本での生活で感じられるような国が成熟したからこその安心安全以上に、フィリピンは刺激的な生活ができます。発展途上の国ならではの勢いやフィリピン独特の人の明るさなど、日本にない暮らしを感じられます。
■ 試すことが第一歩
最終的には、行動を起こすことが最も重要です。興味を持った場所に足を運び、実際に体験してみることで、新しい可能性を発見することができます。
福岡が魅力的に感じられるなら、試しに住んでみる価値はありますし、海外で新たな拠点を探す旅も、人生に新たな刺激を与えてくれます。また、リモートワークが可能な職に転職することで、場所を選ばずに働く自由を手に入れることもできます。
すべてに共通する重要なことは試してみることです。日本がヤバいと思うなら、自分自身でできる備えをしましょう。
行動には多くの選択肢があります。住む場所を変えたり、副業を試したり、海外拠点を探したりとできることがたくさんあります。
会社や政府に頼るのではなく、自分でコントロールできる行動を変えることで、未来を切り開いていくことができます。