318㎡で10万円の格安古民家物件!
今回お縄になったのは、超格安の古民家物件。
大分との県境・東峰村にある【10万円/6K/土地318㎡】のこちら。
上の写真が、くだんの10万円物件。
思ってた以上に立派だし、渋いオヤジのような風貌だし、パソコン買うくらいの金額だし、気の迷いで思わずポチってしまいそうになって、
「まさか10万って家賃のことじゃないよね・・・」
「一桁、間違ってないよね・・・」
と何度も確かめたけど、売買価格=10万円で間違いなさそう。
いくら東峰村が田舎だからといって、こんなタダ当然の値段で家が買える事実がにわかには信じがたい。。。
物件ページをスクリーンショットした、この画像が動かぬ証拠なんだけど、
よく見ると「10万円程度」と書いてある。
「え?程度??…そんなざっくりした値段の付けかた見たことないよ…」
という諸兄はある意味正常であり、ある意味、空き家の世界を知らぬ方かもしれない。
「空き家バンク」を知っていますか?
この空き家、実は「空き家バンク」物件なのだ。
空き家バンクを知らない方のために、ざっくり説明すると「自治体が運営している不動産サイト」と思ったら分かりやすいと思う。
仕組みは上の図の通りで、要は、
「空き家の情報を自治体がGETして、移住者とマッチングしますよー」
というサービスなんだけど、自治体があいだに入ることで「仲介手数料がかからない」というのがメリットのひとつ。
ではあるけど個人的に思う、空き家バンクの最大のメリットは「格安物件が買える」ところだ。
弊ポリスは「思わずポチりたくなる格安物件」が大好物なのだが、そういう物件ってスーモ(SUUMO)とかアットホーム(at home)とかホームズ(HOME’S)とか、大手の不動産サイトにはふつう載っていない・・・。
理由は単純に、不動産屋が儲からないからだ。
空き家の情報が大手不動産サイトに載っていない理由
儲からない要因は大きく3つあって、
①手数料が安い
仲介手数料って価格に比例するから、高い家を売った方が不動産屋は儲かる。
とはいえ、高い家でも安い家でも仲介の手間は同じだから、当然どの業者も安い家を敬遠することになるのだ。
②なかなか売れない
運よく仲介してくれる不動産屋が見つかったとしても、次は広告費の問題が出てくる。
SUUMOなど大手の不動産サイトへ載せるには広告料がかかるから、ただでさえ利幅の薄い物件は登録されにくい。
ネットに情報が載らないことは、イコール、誰の目にも止まらないことを意味しており、不動産屋にとって不良在庫になる可能性があるのだ。
③冷やかし対応で疲弊する
一度ネットの世界に情報が載ると、格安物件ゆえ、みんなの注目の的になる。
が、その中には興味本位で問い合わせる人も一定数いて、その対応に疲れて結局ネットに載せるのはやめよう…格安物件を扱うのはやめよう…という抑止力が働くのだ。
という風に、格安物件を取り巻く状況は貧困の連鎖のごとく厳しくて、まじめに家を探してる人・真剣に家を売りたい人は「値段が安い」という理由ひとつで、うまくマッチングが進まないのが現状だ。
一介のポリスが社会問題に切り込みすぎた感があるので、ようやく本題に戻すんだけど、この悪循環から抜け出す手段のひとつが「空き家バンク」だと思う。
空き家バンクが空き家のマッチングに役立つわけは?
先ほど挙げた3つの要因を空き家バンクに当てはめていくと、見事に問題が解決される。
①手数料が安い
自治体は非営利の組織なので、別に儲けなくて良い→解決!
②なかなか売れない
自治体のHPに掲載すれば一定の注目を浴びるので、価格が妥当ならすぐ売れる→解決!
③冷やかし対応で疲弊する
「空き家バンクへの利用者登録」という踏み絵(=手続き)が必要なので、冷やかしの問い合わせが減る→解決!
ということで、
「格安物件の救世主は空き家バンクであり、空き家バンクと最高に相性がいいのは格安物件だ!」
と、ここに宣言いたします。
ちなみに先に書いた「希望価格:10万円程度」の謎だけど、空き家バンクはあくまで個人売買なので、そういうアバウトな売り方でも問題ないよ、という種明かしでした。
以上で今回主張したいことは終わったんだけど、破格の10万円物件に触れないともったいので少し解説しておく。
▲表から見た全景。青空と山の緑が美しい。
▲玄関まわりはこんな感じ。オールドスタイルの土壁と板壁に歴史を感じて良き。
▲伝統的な田の字の間取り。ポーチと記載された部分が土間の台所か。
▲荷物がモリモリ残っているので補助金を活用してどうにかしたい。
▲家から見える風景は雄大のひとこと。心が癒される。
ついでに言っておくと、東峰村は移住支援にも積極的で、
1)空き家の改修補助:最大50万円
2)家財道具の処分補助:最大10万円
3)引越し代の補助:最大10万円
を活用すれば、MAX70万円を支給してくれる太っ腹な村。
(移住支援の詳細はこちら)
せっかく格安で家を手に入れても、住み始めるまでに出費がかさむのはよく聞く話。
それが「移住にはお金かかるでしょ?」と心配してくれて、かつ実家並みのサポートが受けられるんだから、そんな親心に甘えない手はない!
ということで、しあわせな地方移住を目指している方は、ぜひ東峰村への移住を検討されてはいかがでしょうか。
▼ 物件情報の詳細はこちらをCHECK !! ▼
福岡県東峰村10万円/6K/土地318㎡
* * *
これまでの記事はこちら
▶︎空き家ポリスVol.15 100万円ポッキリのなにか宿って荘
▶︎空き家ポリスVol.16 状態GOOD!200万で買える伝統の入母屋造りの家
▶︎空き家ポリスVol.17 180万で買える迫力の城壁付き物件