通称“かくれんぼ和菓子店”。糸島市志摩の住宅街に佇む和菓子屋さん
くろだ玄海堂があるのは、筑前前原駅から車で10分ほどの志摩の住宅街。なかなか見つけられない場所にあることから、“かくれんぼ和菓子店”と、自ら名乗っているほど。
Instagramで、工房までの道のりが動画でアップされていますが、それを見てから行っても「本当にここで合っているのかな?」と思ってしまうほどの、閑静な住宅街です。
住宅街に入って少し奥に進むと…見つけました!一見、住宅のように見えますが、右端に風にたなびくのれんが見えます。
くろだ玄海堂は、この小窓から注文してテイクアウトするスタイル。週に1日、火曜日のみの営業ですが、中には、閉店前に売り切れてしまう商品も。季節に応じた和菓子を販売しているのでラインナップはさまざまですが、6〜7種類ほどの和菓子が販売されています。
長崎の和菓子店での修業を経て2021年11月オープン
くろだ玄海堂は、黒田さんご夫婦が営む小さな和菓子屋さん。
ご主人の真太郎さんが和菓子の製作を担当し、奥さまの友香里さんが広報など、そのほかの業務を担当されています。
真太郎さんはもともと長崎の生まれ。
お父さまが和菓子職人で、長崎県平戸市に本店を構える和菓子店「熊屋」で修行。福岡店の店長として勤務していましたが、独立。自宅の和室部分を改装して、2021年11月「くろだ玄海堂」をオープンさせました。
ちなみに、店名の「くろだ玄海堂」は、長崎の実家でお父さまが営む和菓子店の屋号をそのままもらったのだそう。
とことん素材にこだわった無添加の“くらしの和菓子”
くろだ玄海堂さんの和菓子は、すべて“無添加”。防腐剤や保存料はもちろん、人工着色料を一切使っていないのだそう。「子どもから大人まで安心して食べてほしい」という思いが込められています。
季節の上生菓子。こちらは過去の作品。
「かぼちゃや抹茶など、天然の色素を使っているので、うちの和菓子はハッキリとした色ではなくパステルカラーをしているんです。無添加なので誰でも安心して食べられる。子供のおやつとしても食べていただけます。
だから、ぜひご家族で和菓子を楽しんでいただけたら…くろだ玄海堂では、そんな、暮らしに馴染む和菓子をつくっていきたいと考えているので、うちで販売している和菓子のことを“くらしの和菓子”と呼んでいるんです」と、友香里さん。
また、地元・糸島を中心に、そのほとんどが九州の素材を使っているのだとか。産地にもとことんこだわることで、心がこもったおいしい和菓子が完成するんですね。
「くろだ玄海堂」の一部商品をご紹介!
こめどら(160円)
くろだ玄海堂の定番人気商品。糸島産の小麦粉に米粉をブレンドしてつくられているので、もちもちとした食感に仕上げられています。自然な甘みが特徴的な、もち米飴が入った粒あんとの相性も抜群。
ちなみに、焼印のCom'è ?はイタリア語で“どうですか?”という意味。イタリア好きの真太郎さんが「皆さんに気軽に手に取ってほしい」との願いを込めて『Com'è dora(こめどら)』と名付けたのだそうですよ。
塩きんつば(160円)
こちらも定番商品です。薄皮には「またいちの塩」が使われており、ほんのり塩味に仕上げられており、あんこの甘さをより一層引き立ててくれます。中にはあんこが、これでもか!というほどぎっしりと詰まっており、あんこ好きにはたまらない一品です。
雪餅(160円)
桜餅に使われる道明寺粉でつくった生地の中にあんこを入れ、周りに氷餅をまぶしたもの。氷餅がきらきらと光って、見た目にも美しい和菓子です。あんこのやさしい味わいが口の中いっぱいに広がります。
いちご大福(250円)
糸島産・あまおうを使用した、いちごの時期だけ販売される商品。食べると、口いっぱいにいちごのみずみずしさが広がる幸せな一品。いちご次第ですが3月いっぱいは販売される予定なのだとか。
現在販売している季節の上和菓子・「花びら餅」。花びら餅は、お正月や茶道での初釜に用いられる。
また、月の最初の営業日は「上生菓子DAY」となっており、通常は予約が必要な上生菓子ですが、この日だけは予約なしで購入することができるんです。前日までの連絡で、InstagramのDMでも取り置きしてもらうことができますよ。
普段和菓子に馴染みがないという人たちも、ぜひ気軽に味わってみてくださいね。
店舗情報
【くろだ玄海堂】
住所:糸島市志摩師吉430-18
電話番号:070-1945-7313
営業時間:11:00〜16:00
定休日:不定休(基本的に火曜のみ営業、そのほかの曜日は、事前の完全予約制)
駐車場:1台
Instagram:@kuroda_genkaido(https://www.instagram.com/kuroda_genkaido/)
※価格はすべて税込み表記です