【麺屋割ぽう ツクリ茸】 お茶の旨味と濃厚なマッシュルームが織りなす新感覚のスープ
この連載のタイトル通り「探訪」の名に相応しい、簡単には見つからないお店が、福岡市南区清水にある「麺屋割ぽう ツクリ茸」。路地に面しておらず、私道を入り、長屋の端にある一軒の民家に店を構えています。路地からかろうじて見える「酒」と書かれた赤い提灯が目印です。
去年、2021年10月16日オープンしました。店主の吉原さんは、日本料理を中心に料理人を始めたそうです。ご本人のインスタグラムには、立派なフグをさばいている動画もあげられています。そこからラーメンに進んだのかと思いきや、フランス料理やイタリア料理も手がけてきたのだそう。
引き戸を開けて、スリッパに履き替え店内を進むと、眼前に広がるのは中洲を通って博多湾へと流れる那珂川。桜の季節にはきっと美しい風景が広がることでしょう。
ここでいただけるのは、天草大王の鶏がらスープをベースにした塩ラーメンと醤油ラーメン。どちらもかなりあっさりめに仕上げているので、好みで塩や醤油を追加できます。
塩ラーメンには、胸肉ともも肉の2種類の鶏チャーシューとレモン、ローズマリー、そして謎の繊維質の植物が浮かんで出てきます。これは「真菰茶」、お茶の旨味成分をスープに加えているのだそう。
そこへ、別皿に載せられた、天草大王のつくねと、店名にもなっているツクリ茸(マッシュルーム)を投入。まるでトリュフオイルのような濃厚なうま味が加わります。
別の野菜皿にはドライトマトなんかも載っていて、まるで洋食を食べているかのようでした。ちなみに麺は名店の証「製麺屋慶史」製でした。
サイドメニューの天草大王のかしわ飯、漬けの卵黄と鶏そぼろ、さらに卵焼きとたまり漬けのアボカド(漬物のような感じ)が付いて、こちらも優しい味。
天草大王の親子丼や、ミルクプリンがついた「真菰茶セット」といった気になるメニューがありますが、こちらはまたの機会にいただきます。
昼ラーメンは1日限定20杯となっているので、事前に予約して行くのがおすすめです。すぐ近くにコインパーキングがあります。
【麺屋割ぽう ツクリ茸】
■TEL:092-551-3833
■住:福岡市南区清水2丁目1-48
■営:昼 11:30〜15:00 夜 18:00〜
■休:月曜日
■店舗詳細はこちら https://www.instagram.com/tukuritake.1016/