今回ご紹介するのは、高崎市に次いで絶メシ全国展開第一弾となった福岡県柳川市。でも、柳川といえば、歴史ある「川下り」や「うなぎのせいろ蒸し」ですでに有名ですよね。十分な観光資源に恵まれているような気がするのですが、どうして“絶メシ”をフィーチャーすることになったのでしょうか?
現在も毎年「認定店舗」が追加されている“絶メシリスト柳川”の取り組みを追ってみましょう。
雰囲気込みで味わう心のオアシス 絶メシリストとは?
絶メシリストでは、掲載するお店に対して“個人経営である”、“この店でしか味わえない絶品料理がある”…などいくつかの定義を設けています。この中で注目すべきは“地元民に愛されている店”ということ。
★絶メシリストが掲げる定義はコチラ https://www.yanagawa-net.com/zetsumeshi/
皆さん、地元の行きつけのお店を思い浮かべてみてください。店主はおいちゃんやおばちゃんで、店内も地味だったり、古めかしい。けれど、なぜかホッとする雰囲気を持っている。看板料理も必ずしも地元の名産品が入っているわけではなく、価格も庶民的。けれども、他のどの店にも似た味に出会ったことはない。そして、ふとした時に無性に食べたくなる、そんな“心の名店”を誰しもが思い出の中に隠し持っているのではないでしょうか。
“絶メシリスト”では、そんなお店が主役です。
こちらは絶メシリスト柳川の掲載店の写真。どのお店も、訪れるとどこか懐かしい気持ちになります
柳川で絶メシリストが始まった理由
群馬県高崎市に続き柳川市がこうした絶メシリストを手がけた背景には、「従来の観光イメージとは違う視点でまちを体験してほしい」という前提があります。さらに企画が進むにつれて原動力となったのは、地元を長く支えてくれた絶メシ店を存続させたいという思いです。
実際に、地方の飲食店では店主の高齢化が進み、多くのファンを持っているのに閉店を余儀なくされる店が後を絶ちません。そうなると、店主が技とアイデアを詰め込んでたどりついた絶メシもこの世から消えてしまいます。
絶メシリスト柳川のキャッチコピーの通り、「食われんごっなったっちゃ、知らんば~い」な状況なんです。
柳川市は地域グルメの過疎化をまねく状況を変えたいと、2018年に絶メシリスト柳川を立ち上げました。
掲載店の情報は柳川市民の皆さんから収集。市役所職員とプロのライターで結成した「絶メシ調査隊」が検証を重ねて決めています。地元人の情報で選ぶからこそ味の保証はもちろん、初めて行ったのに懐かしい気持ちになれる。観光客にとっては旅先をよりディープに楽しめるガイドになるのです。
行列ができたお店も!ぜひ足を運んで欲しいおすすめの絶メシ3店をご紹介
こうして取材を続けた「絶メシリスト柳川」には、ちゃんぽんや惣菜、和菓子などジャンルも多彩な15店舗(2022年2月27日現在)が掲載されています。その中には、掲載後に県外からの来客がどっと増え、行列ができるほど賑わう店舗も!予想外の反響に店主のやる気に火がついている、なんて嬉しい後日談も次々と寄せられているそうですよ。
それではここで、数ある絶メシ店の中から厳選して3店をご紹介。
①「レストラン辰己屋」の筑後地方で一番歴史の長いちゃんぽん
なんと約200年続く「辰己屋」さん。洋食レストランではあれど、辰己屋さんのちゃんぽんは、本場長崎仕込みの本格派。辰己屋といえばちゃんぽんと言うファンも多いとか。
「レストラン辰己屋」
住所: 福岡県柳川市辻町10 [map]
アクセス方法: 西鉄柳川駅より車で3分
お問合わせ:0944-73-1888
営業時間:11:00〜21:00(OS 20:30)
定休日:不定休