福岡のコーヒーと酒とジャズのはざま #02

第二幕 ROUND ABOUT MIDNIGHT 真夜中は別の顔 『ON THE ROCKS』

FBS「めんたいワイド」やTNC「CUBE」など、福岡ローカルでひっぱりだこのコメンテーター・林田暢明さんの新連載!テーマは「福岡のコーヒーと酒とジャズのはざま」。コロナの状況に左右されて、なかなか楽しめない喫茶ライフですが、生きる余白を求めてコーヒーにお酒にジャズにと、街へくりだしてみませんか?

「ウイスキーは、オンザロック」で口説け

 冒頭から「ジャズやないんか〜いっ」という出だし、さらに「店名はロックやんけ」と思われたかもしれませんが、オンザロックスとは蒸留酒をロックで飲むスタイルのこと。端的にいうとウイスキーのお店、ということですね。ちなみにウイスキーなんて飲み方がよく分かんない、という飲酒道入門者のために注釈をつけておくと、背伸びしないとお店も自分も見失ってしまいそうなバーに、これからちょっと口説いちゃおうかな、という女の子を連れて行ったときには、
 
「ウイスキーをロックで」
 
と注文するよりは、
 
「ウイスキーをオンザロックで」
 
と注文した方が、女の子の「オンザロック?わぁ、なにその頼み方、素敵」という反応とささやかなマウントを取る快感を得られることがあります。

ちなみに、この頼み方だと
 
「バーボンですか?スコッチですか?」
 
と2回戦が勃発すること間違いなし(3回戦、4回戦も想定されます)なのですが、そこは「マスターのおすすめで」と返しておきましょう。値段は気にしてはいけません。何せ、あなたはこれから意中の人を口説き始めるのですから。高嶺の花に高値のスピリッツを添えて、朗らかに酔うもまた一興、と心得ましょう。

オーナーが供する、はじめてのウイスキー


氷なし角ハイボール

 そんなウブでナイーヴで淳朴な皆さんに朗報です。ON THE ROCKSが、初めて来られたお客様にサーブしたい初めての一杯。それがグラスをキンキンに冷やして氷なしで作る角ハイボール。店内に約300本並ぶというウイスキーの品揃えからして、まさに通のウイスキー好きにはたまらないお店なのですが、このハイボールを看板メニューにすることで、
 
 「ウイスキーは、ちょっと、、まだ、、、」
 
という人にも親しみやすいメニューデザインとなっています。それもそのはず、オーナーの矢田 正幸 氏はサントリーのグルメ事業開発部で、飲食店の開業・運営支援を長らく勤めてこられたキャリアを持つ方なのです。ぼくも、何を隠そうバーを経営しているのですが、ここまでの品揃えだと多種多様なウイスキーを、ストレートとチェーサーで加水しながら飲んでください、みたいな勧め方をしてしまいそうなところですが、お店に入って
 
 「このお店に初めて来た人が、最初に飲むべき一杯をください」
 
と注文して、このハイボールが出てきたときには度肝を抜かれました。

フードメニューがない代わりに客席に置いてあるスナックはつまみ放題

エンクレスト天神南PURE

都心の利便性と穏やかな街の空気を味わえる「エンクレスト天神南PURE」

Sponsored

20代の不動産投資の魅力

資産形成の新たな選択肢に加えたい、20代から始める不動産投資の魅力とは。

Sponsored

関連タグ:
#まちと暮らし
#福岡グルメ
#福岡のバー
この記事をシェア
facebook
twitter
LINE
カフェ&バー TAO オーナー、総務省地域力創造アドバイザー
林田暢明
清川にあるカフェ&バー TAOオーナー。日本銀行、政策シンクタンクを経て総務省地域力創造アドバイザー。プロジェクトマネジメント、ファシリテーションを活用した地域活性化の活動に従事し、北九州市立大学ビジネススクールで特任教授として教鞭を執る。近年はFBS「めんたいワイド(木曜レギュラー)」、TNC「CUBE」でコメンテーターを務めている。12月14日に初の著書「ねころん語」を出版。

フクリパデザイン1

フクリパデザイン2

フクリパデザイン3

フクリパデザイン4

TOP