躍進する福岡市経済、7つの謎~『福岡市経済の概況』を識者と読み解く~

【 福岡の経済・ビジネス事情 】

躍進する福岡市経済、7つの謎~『福岡市経済の概況』を識者と読み解く~

市内総生産(名目)8.2兆円、市民雇用者数79.7万人、輸出額5.3兆円、入込観光客数2,309万人――。福岡市経済はコロナ禍から回復し、さまざまな指標で過去最高を更新しています。その一方で、「なぜ市内総生産は伸びているのか」「なぜ開業率は高いのか」「なぜオフィス空室率は安定しているのか」など、データを読み解くと興味深い特徴も見えてきます。『福岡市経済の概況』をもとに、福岡市経済を巡る7つの謎を識者とともに読み解きます。

【序章】市内総生産8.2兆円、市民雇用者79.7万人……。躍進する『福岡市経済の概況』を読む

躍進する福岡市経済の7つの謎を解明~『福岡市経済の概況』を読む~

 

市内総生産(名目)8.2兆円、開業率4.9%、市民雇用者79.7万人、オフィス空室率3.9……
福岡市経済観光文化局は、年2回(3月・9月)、『福岡市経済の概況』を作成している。
『福岡市経済の概況』は、「福岡市の経済・産業の動向を把握するため、公的機関や民間調査機関が実施している統計調査等のデータを収集し、とりまとめたもの」(福岡市経済観光文化局)としており、景気の動向や福岡市の経済構造、各種統計資料で構成されている。

 

景気の動向では、全国をはじめ、九州・沖縄、福岡県、そして福岡市の景気動向をまとめている。
一方、福岡市の経済構造においては、市内総生産や事業所数・従業者数を図説している。
さらに各種統計資料では、雇用動向や開業率・廃業率、オフィス空室率、福岡市商工金融資金、企業倒産、貿易、入込観光客数、観光消費額、外国人入国者数、クルーズ船寄港回数、国際会議開催件数などを図表を用いて掲載する。

 

 

福岡市では、網羅型の基礎統計集として、『福岡市統計書(年報)』を公開している。
これに対して、20098月頃から作成している『福岡市経済の概況』は、「今の福岡市の経済がどう動いているのか」「景気や産業は、どのように変化しているのか」という点について、グラフや図表を用いて分析的に示した”都市経済レポート”的な性格が強い資料集といえそうだ。
20政令指定都市に東京23区を加えた日本の21大都市において、福岡市の『福岡市経済の概況』のような統計・分析データ集の公開事例としては、大阪市の『大阪の経済』、仙台市の『仙台市経済の概況』が挙げられる。
『福岡市経済の概況』に並ぶデータや図表からは、福岡市経済の成長ぶりが浮かび上がる。本記事では、その背景にある7つの【謎】を、研究者や専門家のコメントを交えながら読み解いていきたい。

 

 

【謎1】市内総生産がコロナ禍後に大きく回復したのは、なぜか?

躍進する福岡市経済の7つの謎を解明~『福岡市経済の概況』を読む~

出典:福岡市経済観光文化局『福岡市経済の概況(令和8年3月)』

 

躍進する福岡市経済の7つの謎を解明~『福岡市経済の概況』を読む~

出典:福岡市経済観光文化局『福岡市経済の概況(令和8年3月)』

 

福岡市の2022年度における市内総生産(名目値)は、8.24兆円だった。
2011年度は7.04兆円(同)であり、この10年余りで約1.2兆円上積みしている。
この間、2019年末から世界的に大流行した新型コロナウイルス(COVID-19)感染症が引き起こした『コロナ禍』が直撃した。翌2020年度は7.51兆円(同)に落ち込んでいる。

 

その後、2021年度は7.83兆円(同)、2022年度は8.24兆円(同)と、V字回復をみせている。
日本の20政令指定都市の2022年度における市内総生産(同)は、第1位:大阪市21.33兆円(同)、第2位:横浜市14.76兆円(同)、第3位:名古屋市14.39兆円(同)、第4位:福岡市8.24兆円(同)、第5位:札幌市7.70兆円(同)だった。

 

「市内総生産がコロナ禍後に大きく回復したのは、なぜか?」という【謎】について、公益財団法人九州経済調査協会の白石望研究主査は、次のように考える。

 

白石望研究主査

福岡市はコロナ禍以降、行動制限の緩和や経済活動の正常化に伴って、個人消費の急回復と民間設備投資が成長をけん引しています。
特に個人消費では、交通や外食・宿泊サービスといった項目の増加寄与も大きく、経済活動の活発化がうかがえます。

過去最高を更新したのは名目ベースの市内総生産で、2022年度に初めて8兆円を超えました。
一方で、物価変動の影響を加味した実質ベースでは2年連続で増加したものの、コロナ禍前の最高額にあと一歩届きませんでした。

2022年度は、ウクライナ侵攻による原材料・エネルギー価格の高騰、円安の影響で消費者物価が大きく上昇しましたが、その中でも福岡市は全国や福岡県を上回る成長を果たしました。

人口増が続く福岡市では、雇用者数・雇用者報酬増加の影響もあり、個人消費が堅調なほか、民間設備投資も高水準を維持する可能性が高く、2023年度以降の市内総生産も堅調に増加することが期待されます

 

躍進する福岡市経済の7つの謎を解明~『福岡市経済の概況』を読む~

公益財団法人九州経済調査協会の白石望研究主査

 

 

【謎2】現代の中核産業である第三次産業が福岡市において9割も占めるのは、なぜか?

躍進する福岡市経済の7つの謎を解明~『福岡市経済の概況』を読む~

出典:福岡市経済観光文化局『福岡市経済の概況(令和8年3月)』

 

躍進する福岡市経済の7つの謎を解明~『福岡市経済の概況』を読む~

出典:福岡市経済観光文化局『福岡市経済の概況(令和8年3月)』

 

躍進する福岡市経済の7つの謎を解明~『福岡市経済の概況』を読む~

出典:福岡市経済観光文化局『福岡市経済の概況(令和8年3月)』

 

福岡市の市内総生産を経済活動別でみると、90.4%が第三次産業だ。
福岡市で働く従業者(民営のみ)の産業別構成比でも、90.0%が第三次産業となっている。
また、福岡市の事業所数(同)においても、第三次産業の産業別構成比が89.8%と高い比率を占める。

 

 

【第三次産業従業者の産業別構成比】東京都区部90.6%、福岡市90.4%、札幌市88.8%、仙台市88.2%、さいたま市87.1%……。
公益財団法人福岡アジア都市研究所が2026年5月20日に発表したデータブックFUKUOKA GROWTH2026』によると、日本の21大都市における第三次産業従業者の割合において福岡市は、東京都区部に次ぐ第2位だった。

 

「現代の中核産業である第三次産業が福岡市において9割も占めるのは、なぜか?」という【謎】について、福岡アジア都市研究所の畠山尚久情報戦略室長は、次のように解説する。

 

 

畠山尚久情報戦略室長

福岡市の産業構造において、第三次産業が約9割を占める背景としては、地理的条件と都市戦略の両面が挙げられます。

福岡市は、市域内に一級河川がなく、大規模な工業用地の確保が難しかったため、工業都市になりにくいという地理的条件がありました。

このため、福岡市は早期から卸売・小売業、サービス業、情報関連産業などの第三次産業を中心とした”都市型産業”の育成という都市戦略を打ち出しました。
その後、九州の管理中枢都市でもある福岡市への人、モノ、カネ、情報などの集積が進み、福岡市の第三次産業が発展していきました。

日本全体が工業化社会から第三次産業化社会へ移行する中、先行して第三次産業が発展していた福岡市では近年、ICTやコンテンツ産業、スタートアップ企業の集積も進み、高付加価値型の都市型産業への進化も見られます

 

躍進する福岡市経済の7つの謎を解明~『福岡市経済の概況』を読む~公益財団法人福岡アジア都市研究所の畠山尚久情報戦略室長

 

 

>>【あわせて読みたい】「商都」福岡・博多の商店街に注目してみると…?

 

 

【謎3】福岡市の開業率は21大都市圏トップ。その一方で廃業率が低いのは、なぜか?

躍進する福岡市経済の7つの謎を解明~『福岡市経済の概況』を読む~

出典:福岡市経済観光文化局『福岡市経済の概況(令和8年3月)』

 

2024年度における福岡都市圏の開業率は4.9%だった。
この数値は、名古屋都市圏4.8%、大阪都市圏4.7%、千葉都市圏4.4%、東京都市圏4.4%を上回り、日本の21大都市圏でトップだった。

 

一方、廃業率を大都市圏で比較すると、福岡都市圏の3.3%は、横浜都市圏と川崎都市圏の3.0%、千葉都市圏、新潟都市圏、熊本都市圏の3.2%に次ぐ低水準だった。福岡都市圏の開業率は廃業率を1.6ポイント上回っている。
なお、都市圏別の開業率・廃業率は、厚生労働省『雇用保険事業年報』における雇用保険適用事業所ベースに福岡アジア都市研究所が算出した数値だ。

 

「福岡市の開業率は21大都市圏トップ。その一方で廃業率が低いのは、なぜか?」という【謎】について、公益財団法人九州経済調査協会の平松朋子主任研究員は、次のように考える。

 

平松朋子主任研究員

2012年に『スタートアップ都市ふくおか』を宣言した福岡市は、インキュベーション施設をハブとした行政による支援策が充実し、起業家やエンジニア、投資家らの交流が活発です。
国家戦略特区による外国人ビザ緩和や革新的なビジネスに挑戦する新設企業を対象としたスタートアップ法人減税制度なども起業のハードルを下げています。

行政に加えて、民間でもスタートアップを育成していく土壌があり、コワーキングスペースやインキュベーション施設が数多くみられます。
また、地場の大手企業では、スタートアップとの協業によるオープンイノベーションも盛んです。

一方、廃業率が低い要因として、他都市と比べ人口構成が比較的若い福岡市では、廃業要因の一つである事業主の高齢化に伴う要素が少ないことが考えられます。
また、第三次産業の比率が高い福岡市において、若者を中心とした人材供給が豊富なことで、人手不足による廃業が抑えられている可能性があります

 

躍進する福岡市経済の7つの謎を解明~『福岡市経済の概況』を読む~

公益財団法人九州経済調査協会調査研究部の平松朋子主任研究員

 

 

>>【あわせて読みたい】スタートアップ都市としての福岡は、世界○○位?

 

 

【謎4】福岡市の雇用者数と報酬が長期的に伸びているのは、なぜか?

躍進する福岡市経済の7つの謎を解明~『福岡市経済の概況』を読む~

出典:福岡市経済観光文化局『福岡市経済の概況(令和8年3月)』

 

躍進する福岡市経済の7つの謎を解明~『福岡市経済の概況』を読む~

出典:福岡市経済観光文化局『福岡市経済の概況(令和8年3月)』

 

2011年41日時点で1469,575人だった福岡市の推計人口は、202241日時点で1619,893人を記録している。
一方、福岡市における市民雇用者数について、2011年度は69万2,744人だったのに対して、2022年度は79万7,259人と10万人余り増加している。

 

また、市民雇用者報酬についても、2011年度は3.37兆円だったのに対して、2022年度は4.02兆円であり、約6,500億円の増加がみられる。
そして、福岡市の市民雇用者1人当たりの市民雇用者報酬も、2011年度の486.5万円から2022年度の504.0万円へと、長期的に増加している。

 

「福岡市の雇用者数と報酬が長期的に伸びているのは、なぜか?」という【謎】について、公益財団法人九州経済調査協会の秋野隆士研究主査は、次のように分析する。

 

 

秋野隆士研究主査

雇用者数15.1%増(2011年度69.3万人⇒2022年度79.7万人)、雇用者報酬総額19.3%増(同3.37兆円⇒同4.02兆円)、1人当たり雇用者報酬3.6%増(同486.5万円⇒同504.0万円)━━。

大学などが多く集まる福岡市には、九州一円から若者たちが進学してきます。
そして、彼らの一定数は、卒業後も福岡市内で働く傾向があります。

福岡市は第三次産業の比率が高く、雇用を吸収しやすい産業構造であり、医療・福祉や各種サービス業で雇用が増加しています。
加えて近年、新たな企業進出や活発な新規開業も雇用を押し上げる要因となっています。
コロナ禍後は、宿泊業・飲食サービス業などにおける雇用需要も急速に高まっています

雇用者増に伴って雇用者報酬総額も増えているものの、1人当たり雇用者報酬の伸びは低調です。
第三次産業中心で、かつ人口増が続く都市では、こうした傾向がみられる場合もありますが、昨今の賃金増に向けた機運の高まりや政策的支援もあり、1人当たり雇用者報酬も今後、増加基調となることが想定されます

 

躍進する福岡市経済の7つの謎を解明~『福岡市経済の概況』を読む~公益財団法人九州経済調査協会の秋野隆士研究主査

 

 

【謎5】オフィスの大幅増が続く福岡市の空室率が安定しているのは、なぜか?

躍進する福岡市経済の7つの謎を解明~『福岡市経済の概況』を読む~

出典:福岡市経済観光文化局『福岡市経済の概況(令和8年3月)』

 

2021年:約3.1万坪(約10.2万平方メートル)、2022年:約1.5万坪(約5.0万平方メートル)、2023年:約2.7万坪(約8.9万平方メートル)、2024年:約3.0万坪(約9.9万平方メートル)、2025年:約2.0万坪(約6.6万平方メートル)、2026年:約2.1万坪(約6.9万平方メートル:予測値を含む)……(三幸エステート調べ)。
都心再開発が進む福岡市では、2021年~2026年の6年間で約12.6万坪(約41.6万平方メートル)のオフィス床が新規供給される見込みだ。

 

一方、福岡市内のオフィス空室率(全体平均)は、20213月時点で3.3%だった後、やや上昇傾向を示していた。
たしかに20233月時点、同年6月時点、20256月時点で5%を突破したものの、2026年1月時点でのオフィス空室率(同)は3.9%と落ち着きをみせている。

 

「オフィスの大幅増が続く福岡市の空室率が安定しているのは、なぜか?」という【謎】について、三幸エステート株式会社の中村竜治福岡支店長は、次のような見解を示す。

 

 

中村竜治福岡支店長

これまで福岡市は、古いビルが多くて、企業のニーズに合っていませんでした。
今回、都心再開発が進み、耐震性の高い先進的なハイスペックビルが登場したことで需給環境は大幅に改善し、オフィス市場そのものも拡大しています。

天神ビッグバン、博多コネクティッドは、天神駅や博多駅などに直結した都心再開発であり、企業の立地改善面で大きな効果があります。
また、採用強化という前向きな意図もあり、企業のオフィスに対する投資は意欲的です。

たしかに福岡市のオフィス賃料は上昇しているものの、東京のオフィス賃料も高騰を続けており、東京と同等スペックビルに割安で新規入居できることもメリットの一つになっています。

都心再開発が進む福岡市では、企業のオフィスニーズに対応した環境が整った結果、オフィス市況に好循環をもたらし、活況を呈している状況です。

 

躍進する福岡市経済の7つの謎を解明~『福岡市経済の概況』を読む~三幸エステート株式会社の中村竜治福岡支店長

 

 

【謎6】博多港・福岡空港の貿易額が大幅な伸びを示しているのは、なぜか?

躍進する福岡市経済の7つの謎を解明~『福岡市経済の概況』を読む~

出典:福岡市経済観光文化局『福岡市経済の概況(令和8年3月)』

 

2025年における博多港・福岡空港の貿易額は、輸出額5兆3,219億円・輸入額2兆4,765億円だった。
2007年は、輸出額23,478億円・輸入額14,390億円であり、直近18年間で輸出額は2.27倍、輸入額は1.72倍の伸びを見せている。
一方、財務省貿易統計によると、同期間における日本全体の輸出額(200778.3兆円→2025110.4兆円)の伸びは1.41倍であり、輸入額(同73.4兆円113.1兆円)は1.54倍だった。
この間の為替相場において、2007年の米ドル/円平均レートは112.2円、2025年は149.7円で、大幅なドル高・円安となったものの、博多港・福岡空港の貿易額の伸びには目を見張るものがある。

 

「博多港・福岡空港の貿易額が大幅な伸びを示しているのは、なぜか?」という【謎】について、公益社団法人福岡貿易会の榊原英明事務局長は、次のようにコメントする。

 

 

榊原英明事務局長

福岡市(博多港・福岡空港)の貿易額のうち、輸出の主要品目は、電気機器(半導体等電子部品)38.3%、輸送用機器(自動車)24.6%、一般機械(半導体等製造装置)10.5%です。

一方、輸入品目は、電気機器(半導体等電子部品)38.8%、一般機械(半導体等製造装置)8.0%、再輸入品4.5%でした。

首位の半導体関連品目は、輸出・輸入ともに4割近くを占め、上位3品目で輸出の7割強、輸入の5割強となっています。

福岡市に立地する博多港・福岡空港は、「九州の港湾」としての役割を担う存在でもあります。
近年は、活況を呈する九州の半導体関連産業がけん引する形で、博多港・福岡空港の貿易額は大きく伸びています

博多港・福岡空港の輸出・輸入先は、アジアの国・地域が多く、今後も引き続き、アジアとの水平分業が進んでいくのではないでしょうか

 

躍進する福岡市経済の7つの謎を解明~『福岡市経済の概況』を読む~

公益社団法人福岡貿易会の榊原英明事務局長(左)と中田馨貿易アドバイザー(右)

 

 

【謎7】入込観光客数や観光消費額がコロナ禍後、過去最高になったのは、なぜか?

躍進する福岡市経済の7つの謎を解明~『福岡市経済の概況』を読む~

出典:福岡市経済観光文化局『福岡市経済の概況(令和8年3月)』

躍進する福岡市経済の7つの謎を解明~『福岡市経済の概況』を読む~

出典:福岡市経済観光文化局『福岡市経済の概況(令和8年3月)』

躍進する福岡市経済の7つの謎を解明~『福岡市経済の概況』を読む~

出典:福岡市経済観光文化局『福岡市経済の概況(令和8年3月)』

 

福岡市における入込観光客数(推計)は、2007年の1,686万人から2009年の1,614万人まで微減状態だった。
2009年に底打ちした後、上昇傾向となり、2019年には2,148万人となった。
コロナ禍が直撃した2020年は、1,126万人まで落ち込んだものの、その後のV字回復で2023年は2,309万人と過去最高を記録した。
一方、2007年度~2010年度に3,000億円台で横ばい状態だった福岡市内の観光消費額(推計)は、2019年に5,305億円(同)まで拡大した。
2020年は、コロナ禍で1,517億円(同)まで落ち込んだ。
その後、2023年の観光消費額(同)は6,192億円(同)となり、過去最高を記録した。

 

 

入込観光客数・観光消費額の拡大でけん引役を果たす福岡市(博多港・福岡空港)への外国人入国者数は、2007年の72.0万人から2025年は433.2万人へと6.0倍の伸びを示す。
『日本政府観光局』によると、同期間の訪日外国人旅行者数は、2007年の834.7万人から2025年は4,268.4万人であり、その伸びは5.1倍だった。
日本全体の伸びを上回っている福岡市(博多港・福岡空港)への外国人入国者数は、2025年時点で訪日外国人旅行者数の1割強を占める。

 

なお、2024年の入込観光客数は2,441万人となり、2年連続で過去最高を更新している。

 

「入込観光客数や観光消費額がコロナ禍後、過去最高になったのは、なぜか?」という【謎】について、公益財団法人『福岡観光コンベンションビューロー』の鳥越未来子総務部長は、次のように語る。

 

 

鳥越未来子総務部長

福岡市の入込観光客数は、新型コロナウイルス感染症の影響で一時期、落ち込んだものの、その後は急速に回復しています。
2024年の入込観光客数は、前年比105.7%の2,441万人となり、2023年に続いて2年連続で過去最高でした。

福岡空港・博多港の外国人入国者数もコロナ禍以降、右肩上がりで伸びており、2025年は433.2万人となり、2年連続で過去最高でした。
福岡市の外国人入国者の特徴として、地理的に近い韓国からの観光客が多い点が挙げられます。

また、福岡市内のホテル・旅館の客室3万9,812室(2025年)の稼働率は、年平均80.6%(同)となっており、コロナ禍以前の水準まで回復しています。

一方、福岡市の観光消費額は、入込観光客数の伸びとともに拡大し、特に消費単価の高い欧米豪観光客の増加に加えて、集客・交流のビジネスイベントであるMICEも順調に開催されています

 

躍進する福岡市経済の7つの謎を解明~『福岡市経済の概況』を読む~公益財団法人福岡観光コンベンションビューローの鳥越未来子総務部長

 

 

>>【あわせて読みたい】「観光地らしくない観光地」福岡の可能性とは?

 

 

◇   ◇   ◇   ◇

 

 

躍進を続ける福岡市の経済を巡る7つの謎について今回、『福岡市経済の概況』を読み解きながら、研究者や専門家らに解説してもらった。
福岡市では、市内総生産(名目)をはじめ、市民雇用者数、市民雇用者報酬、輸出額・輸入額、入込観光客数、観光消費額、外国人入国者数が過去最高値を更新している。
また、開業率は政令指定都市の中でもトップであり、大幅増床が続くオフィス状況下にあっても空室率は安定した状態が続いている。
これらの統計データは、都市経済における重要なエビデンスであり、都市経営やシティセールスにおいても”羅針盤”としての重要な役割を果たしていく指標であり、今後も大いに活用されていくことを期待したい。

 

 

\数字で見ると、福岡はもっと面白い/データで見る福岡の記事をチェック

 

 

参照サイト

福岡市経済観光文化局『福岡市経済の概況』(令和83月)
https://www.city.fukuoka.lg.jp/keizai/policy_mng/shisei/documents/keizainogaikyouR8.3.pdf

 

 

公益財団法人福岡アジア都市研究所『FUKUOKA GROWTH2026
https://urc.or.jp/report/databook/fukuoka-growth-2026/

 

 

OHASHI HILL バナー

福岡市南区大橋駅東口みんなの居場所「OHASHI HILL」

木々や花に囲まれた癒しの屋上ガーデンで遊び、ドン・キホーテやカフェでお買い物

Sponsored

物件情報会員バナー

エンクレストの【新着物件会員登録】受付中

エンクレストの賃貸、売買、資産形成を検討している方へ物件情報をいち早くお届け!

Sponsored

★福岡の観光・グルメ・ビジネスなど、最新記事の更新情報はこちらから

記事更新情報は、下記のフクリパ公式アカウントからも配信しています。
ぜひご登録ください。

「X(旧Twitter)」で受け取りたい方はコチラ

「LINE」で受け取りたい方はコチラ

LINE登録用

 

「メール」で受け取りたい方はコチラ

天神ビッグバン マップ

 

 

【PR】2040年まで人口増が予測される成長都市「福岡」!投資するならマンションがおすすめ。

次々と新たな商業施設、オフィスビルがオープンしている昨今。
福岡都心部の再開発プロジェクトである天神ビッグバン、博多コネクティッドによる変化も大きく、開発が終了して完成する物件も増えてきて、福岡市内中心部の景色は変わり始めています。

 

さらに、人口増加率では東京23区を超え、2040年までの人口増が予測され、日本全体が人口減少となる中でも引き続き成長を続ける都市「福岡」。

その福岡における最新の投資用マンション情報や将来への対策として必要な投資の中でも特にサラリーマンの方におすすめの「不動産投資」が学べるマンガなどの特典を無料プレゼントしています。

 

資料請求はこちら

資料送付はえんホールディングスグループの一員である株式会社えんより行われます。
えんホールディングスグループはWEBメディア「フクリパ」の運営母体です。

関連タグ:
#データでみる福岡
#ビジネス
この記事をシェア
LINE
編集者兼ライター
近藤 益弘
1966年、八女市生まれ。福大卒。地域経済誌『ふくおか経済』を経て、ビジネス情報誌『フォー・ネット』編集・発行のフォーネット社設立に参画。その後、ビジネス誌『東経ビジネス』、パブリック・アクセス誌『フォーラム福岡』の編集・制作に携わる。現在、『ふくおか人物図鑑』サイトを開設・運営する。

フクリパデザイン1

フクリパデザイン2

フクリパデザイン3

フクリパデザイン4

TOP