人口161万人の福岡市は人口197万人の札幌市を市内総生産で上回る
第1位:大阪市21兆1,656億円、第2位:横浜市14兆3,361億円、第3位:名古屋市13兆9,626億円、第4位:福岡市7兆7,911億円、第5位:札幌市7兆6,264億円……。
福岡市議会事務局調査法制課がまとめた『令和5年度 指定都市基本施策比較検討調〈予算編〉』によると、福岡市の市内総生産は大阪市、横浜市、名古屋市に次ぐ第4位だった。
市内総生産で7兆7,911億円だった福岡市における産業別の内訳は、第1次産業61億円、第2次産業6,552億円、第3次産業7兆777億円となっている。
そして、福岡市の市内総生産において第3次産業が占める割合は、90.84%となり、20政令指定都市の中でトップだった。
『令和2年国勢調査』(確定値)において、人口161万人だった福岡市は、同197万人だった札幌市を市内総生産の数値では上回っていた。
その背景の一つとして、都市圏人口や後背地の存在も影響しているものとみられる。
福岡都市圏の人口については、福岡都市圏広域行政推進協議会『数字でみる福岡都市圏のすがた』福岡都市圏 10市7町のデータ集によると、259.6万人(2020年9月現在)だ。
一方、札幌市を中心に12市町村で構成された『さっぽろ連携中枢都市圏』の総人口は、256万人(『令和2年国勢調査』)だった。
つまり、都市圏単位でみると、福岡と札幌は、ほぼ同等となる規模だ。
さらに北海道と九州という島単位でみた場合、『令和2年国勢調査』(確定値)によると、北海道の総人口は 522 万 4,614 人だった。
一方、九州7県の総人口は、1,265万6,733人となっている。
このように後背地における人口規模も市内総生産にも影響を与えているものと考えられる。
福岡市の一人あたり市内総生産は大阪市、名古屋市、静岡市に次ぐ第4位
『市内総生産』とは、市内における生産活動によって生み出された付加価値の総額である。
『付加価値』額とは企業の場合、売上から原価を差し引いた額を指し、粗利と同意義で使われることも多い。
つまり、一定期間内に市内において人や企業が、経済活動によって新たに生み出した財やサービスの〝粗利〟(付加価値額)を足し合わせた総額を市内総生産とする。
一方、市内総生産を人口で割った金額が、『一人あたり市内総生産』となる。
『令和5年度 指定都市基本施策比較検討調〈予算編〉』に掲載されている、各政令指定都市の『経済活動別市内総生産額』を『令和2年国勢調査』(確定値)の人口で割った『一人あたり市内総生産』額のランキングは。下記の表の通りだ。
福岡市の一人あたり市内総生産は、大阪市、名古屋市、静岡市に次ぐ第4位となっている。
参照サイト
令和5年度 指定都市基本施策比較検討調〈予算編〉
https://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/1683/1/R5yosanhikakukentousirabe.pdf?20231102142707
『令和2年国勢調査:人口等基本集計結果概要』(福岡市)人口確定値
https://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/90803/1/teisei_ippan_kokuseichousa.pdf?20211202100445
福岡都市圏広域行政推進協議会『数字でみる福岡都市圏のすがた』福岡都市圏 10市7町のデータ集
https://www.fukuoka-tosiken.jp/assets/img/about/fukuoka_metropolitan/r2data.pdf
さっぽろ連携中枢都市圏地域公共交通活性化協議会
https://wwwtb.mlit.go.jp/hokkaido/content/000291503.pdf