福岡が誇る水族館「マリンワールド海の中道」大人が本気で楽しむ見どころ5選

福岡市民はもちろん、全国の観光客から愛される施設を紹介する企画。今回は、福岡市東区西戸崎の水族館「マリンワールド海の中道」。もっと早く紹介すればよかった!見どころを5つのポイントで深堀解説します。

30年を超えて愛され続ける「マリンワールド海の中道」

福岡市東区西戸崎の水族館「マリンワールド海の中道」は、全国、そして世界に誇ることができるスゴイ!ポイントがいっぱいなのです。

1989年に現在の半分の規模で開館し、その後増築工事を経て1995年にグランドオープン。2017年4月に半年間リニューアルのための休館期間を経て、時代に合わせた新しい形に生まれ変わり、さらに独自の成長を続けています。

開館30年以上を経ても常に市民や観光客から愛されている理由を紐解きながら紹介します。マリンワールド通と自負する、筆者の各ゾーン攻略法も必見です。

1.福岡・九州の海がわかる展示がスゴイ!

1989年に開館するときは、福岡県内の水族館として20年ぶりのオープンとして注目を浴びました。現在の半分のスペースとはいえ、準備の期間が1年しかなく、係員や飼育員の確保や、生物の入手などあまりに時間が足りないなど様々な苦労やエピソードが「30周年記念誌」に語られています。
>>30周年記念誌

しかし、当時社会人になったばかりの私は、そんなことをつゆ知らず、まるで海の中に実際にいるような、明るくまばゆい世界にうっとりしていました。

1995年のグランドオープン以降は、まだ幼かった息子がファンになり、1ヶ月に1回は足を運んでいました。展示の目玉として登場した大型のサメもいる大水槽と、なぜか深海の展示が大好きで、その前で多くの時間を過ごしたものです。

生き物たちは国内だけでなく、オーストラリア、タイ、香港など海外にまで足を運び、収集をされたそうです。


中央にあるメガマウスザメの標本は、1994年に世界初の雌で太平洋から対馬暖流にのり、博多湾の雁の巣海岸に漂着したもの

そして、2017年に待ち遠しかった半年間の休館を経て、リニューアルしたときの驚きといったら。コンセプトは「いつも新しい私になれる水族館」。

九州の海の生物をメインに、新しい10のセクションで展示を構成。気泡や海のうねりなど、今まで以上に海の中にいるような感覚を味わえるのです。実に350種3万点の生き物たちが展示されています。


九州の近海

特に、「九州の外洋」と「九州のクラゲ」の展示は、そこにいるだけで癒やされるのでおすすめです。動物を身近に観察できる屋外の「かいじゅうアイランド」、「福岡の身近なイルカ」のスナメリ、「ラッコプール」とキュンだらけです。


2階〜3階の九州の外洋。大型のサメが悠々と泳ぐ


クラゲのコーナーはとても幻想的な光景


屋外エリアで自然の中でペンギンやアシカなどを観察できる「かいじゅうアイランド」


解説のときに、バブルリンク炸裂!1階の「福岡の身近なイルカ」


ラッコがこんなに近くに感じる!「ラッコプール」

展示ゾーン攻略法

ショーやイベントの時間をまず予定に入れて、その間に1階〜3階にある展示をみるとスムーズ。魚の種類がわかるQRコードや音声ガイドも活用を。ゆったり見てまわりたいなら半日(5時間程度)くらいは余裕を持って
>>館内案内図をチェックしておこう

 

2.イルカショーやイベントがスゴイ!

「マリンワールド海の中道」といえば、博多湾をバックに華麗にジャンプするイルカ、アシカショーをまず思い浮かべます。このショーは開館当初から行われ、ゴールデンウィークや夏休みなどに開催される「夜のすいぞくかん」では、博多湾の夜景をみながら鑑賞できます。


華麗なジャンプを披露


夜のすいぞくかんでのショーは幻想的に

そして、1995年にスタートし、世界初といわれているのが、ダイバーが大型水槽に入り、手元のカメラで映し出すショー。ガイドの呼びかけにダイバーが応えながら、カメラでクローズアップしてくれます。

取材した日のショーでは、サメがお腹いっぱいのときは魚を食べないこと(だから水槽に共存できる!)、サメが驚くほど少食なことに加え、サメの歯がどんなに鋭いかをカメラでみせてくれました。


サメに接近して撮影するダイバー、海の中からの実況中継です!


12月1日〜12月25日「海のクリスマス」開催

その他、かいじゅうアイランドでのイベントも必見です。アイランドトークは、ショープールよりも身近に楽しむことができます。ペンギンへの餌やり「パクパクペンギン」は事前予約制なので、HPをチェックして。


かいじゅうアイランドでは芝生をペンギンが歩いています。餌やりの「パクパクペンギン」中


平日は「アイランドトーク」でこんなに近くでみることができます。土日祝、冬休みは「パクパクイルカ」になります


ラッコの食事タイムは、ラッコのかわいさにやられてしまいます

これらに参加していると、飼育員や担当者の生き物への愛をすごく感じます。こうやって身近にふれることで、もっと知りたくなる、自分も関わりたくなる、とりまく自然や海を大事にしたくなる。そんな気持ちになる子どもも多いのではないでしょうか。

ショー・イベント攻略法

ショーやイベントは、平日や休日などによって当日のスケジュールが変わってきます。せっかく楽しむなら予習はマストです。
>>まずはカレンダーでチェック

イルカ・アシカショーは約30分。1階のプールに近い席に座ると水しぶき覚悟ですが、迫力ある動きを楽しめます。
>>ショー時間はこちら

パクパクペンギンは事前予約制。1日10名限定。
>>予約はこちらから

 

3.学びの体験がスゴイ!

今でこそ、博物館などでも行われているバックヤードツアー。ここでは1997年とかなり前から始めています。当時、初めてみた水族館の裏側は、「こんなに餌がいるんだ」「こんなに管理が大変なんだ」と衝撃を受けました。


バックヤードツアー

バックヤードツアー攻略法

土日のお楽しみを見逃さないで!バックヤードツアーは、現在土日で各回1組(1〜5名)でチケット事前予約で実施しています。
>>チケット購入はこちら

展示の中では地味ですが、ヒトデやなまこに触ることができる「タッチプール」は、実際に五感で感じることの大切さを痛感します。年に2回、学校へ生き物とともに訪問する「移動水族館教室」も実施されて喜ばれているとか。


実際に触ってみると。タッチプールは学びの場所です

中学生・高校生の職場体験や高校生以上の飼育実習なども受け付けているそう。
>>体験料金はこちら

ここでは1995年から専門の教育部署を置いて活動を行っているそう。深く知ることで学びや気付きがどんどん深くなる。水族館はそんな場を提供していることを改めて思い知ります。

学びの展示ゾーン攻略法

事前に「スタッフブログ」を読んでみてください。赤ちゃんの出産や成長日記など展示だけではわからない深い話がいっぱい。展示を見る眼が変わってきます。
>>スタッフブログはこちら

私のお気に入りは名前が「ミズキ」に決まった「アザラシ成長日記」です。

4.未来につながる調査・研究がスゴイ!

「水族館は命を扱う技術職」。館長の中村雅之さんが語るこの言葉は、九州の海を伝えることを使命とするマリンワールド海の中道の本質を伝えています。取組をあげると以下、①②になります。

①海の中道海浜公園内の「いのちの池」に田んぼを公園と協力して作り、かつて田んぼなどで生息していた絶滅危惧種の二ッポンパラタナゴとヒナモロコを人工繁殖させ、この池に放って、自然のままで住める保全地とした。

②日本で初めてシロワニを展示した水族館として、繁殖させる(世界でもここだけの技術で、月1回潜水で採血をして血液中の性ホルモンを大学で分析するそう)などの調査を積み重ねている。

「水族館はレクリエーションやエンターテインメントとして楽しんでもらうこともそうですが、調査研究を行い、みなさんに学びの場として利用してもらうことも目的のひとつです。そういう意味では、開館当初から私たちが行っていることは今もこれからも変わりません」と 副館長の岩田知彦さん。
 
表には出てこない試行錯誤のうえに、この楽しい水族館が表現されているのです。

調査・研修ゾーン攻略法

ホームページの「シロワニ」やスタッフブログの中に調査研究のレポートがあります。大人のみなさんは実はこちらから水族館を見るとより楽しめるかも。「この環境を守るために自分ができることなんだろう」という気持ちにもなります。
 >>シロワニの調査研究レポート
>>スタッフブログ: 今年のアカウミガメ産卵・上陸調査を終えて

 

5.愛がつまった情報発信とエンターテインメントがスゴイ!

コロナ禍で休館余儀なくされた時期にも、ブログやSNS、YouTubeで発信されるいきものたちの姿に心癒されていました。いつもそこにいて、みているような、想いを馳せることができます。
 
広報の職員だけではなく、各部署でトピックを持ち寄り、こまめに情報発信をしているそうです。


人気のチンアナゴでまたほっこり

くいしんぼうの私は、グルメ情報も見逃しません。地下のレストラン「レストラン・レイリー」では、泳ぐイルカを眺めながら食事を楽しめます。かわいくて、楽しくて、キャラメニューを頼んでしまいます。


ペンギン天うどん(700円)


ドルフィンパフェ(700円)

SNS攻略法

ちょっと疲れたな。ちょっと癒されたいな。そんな時は、こちらのSNSを見て楽しむことにしています。SNSでチェックしていた動物に現地で会えた時の感動は格別です。
@marineworld.uminaka

>>Twitter: マリンワールド海の中道
>>YouTube: マリンワールド海の中道

 

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コロナ禍で休館もあった2021年のパスポート購入数は、例年より減ることなく約2万件あるそうです。

これは、市民をはじめ地元の人に愛されている証。スタッフのみなさんの愛と努力は、決しておおっぴらにPRされているわけでもないのに、びんびん伝わってきます。いつも笑顔で楽しそうなんです。

12月4日に、MARINE GOLD PASSPORT会員向けの「ファンミーティング」に参加しました。展示の裏側をチラ見せしてくれたり、担当の飼育員やスタッフが日頃は知ることができない詳しい話をしてくれます。

特に獣医さんが、イルカやアシカの妊娠のエコー画像をみせて、1年くらいお腹にいて20kgで産まれること、海の中で授乳の仕方、群れで育てること、赤ちゃんイルカが育っていくことの難しさなどを教えてくれたことに感動しました。

ファンミーティングのパンフレット『MORE DEEP』に掲載された「たくさんの生き物の命を預かっているので、責任を持って飼育するのは当たり前ですが、その生き物達の魅力をたくさんの人に伝えなければならない」という想いをすべてのスタッフが持っているのだと感じます。

福岡市の東のリゾートエリア・海の中道にお越しの際には、。福岡・九州の海を感じ、ほっこりと癒やされる水族館をぜひ訪れてみてください。


【マリンワールド海の中道】
■住: 福岡市東区大字西戸崎18-28
■TEL: 092-603-0400
■開館時間:
・通常営業時間 9:30~17:30
・GW、夏季 9:30~21:00
・12月~2月 10:00~17:00
・10月30日ハロウィンナイト 9:30~21:00
・12月24、25日クリスマスナイト 10:00~21:00
■休館日: 2月第一月曜日とその翌日
■詳細はこちら

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編集者
帆足 千恵
福岡のタウン情報誌の編集者として1990年代から海外30カ国、60エリアを取材し、世界の旅行情報を発信。2001年より外国人旅行者向けの編集制作や企画、調査、マーケティング、プロモーションを行い、九州インバウンドのパイオニア的な存在。2020年4月 海外旅行情報サイトを公開予定。

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