水揚げ金額455億円の博多漁港が9年ぶりに焼津漁港を抜いて日本一奪還

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水揚げ金額455億円の博多漁港が9年ぶりに焼津漁港を抜いて日本一奪還

博多漁港が9年ぶりに水揚げ金額で焼津漁港を抜いて、日本一になりました。魚料理のおいしさで知られる福岡を取り巻く状況は、どうなっているのでしょうか。

水揚げ金額トップ5漁港は、博多、焼津、長崎、境港、気仙沼

 

水揚げ金額455億円の博多漁港が9年ぶりに焼津漁港を抜いて日本一奪還

全国主要漁港の水揚げ状況(2024年)水揚げ金額上位(出典:八戸市『はちのへの水産-統計資料編(令和6年)-』)

 

博多漁港の2024年水揚げ金額は455億円。焼津漁港(同433億円)を抜いて、9年ぶりの日本一を奪還――

 

八戸市は2025317日、『はちのへの水産-統計資料編(令和6年)-』を発表している。

 

同統計資料の全国主要漁港の水揚げ状況によると、2024年における博多漁港の水揚げ金額は、前年比94.0%の4552,904万円だった。
一方、前年首位だった焼津漁港は、同85.2%の4332,576万円で第2位となり、博多漁港が実に9年ぶりに全国第1位に返り咲いた。

 

水揚げ金額455億円の博多漁港が9年ぶりに焼津漁港を抜いて日本一奪還

全国主要漁港の水揚げ状況(2024年)水揚げ数量上位(出典:八戸市『はちのへの水産-統計資料編(令和6年)-』)

 

同統計資料の『全国主要漁港の水揚げ状況(令和6年)』によると、水揚げ数量第1位は釧路漁港(前年比91.7%:173,659トン)、第2位は銚子漁港(同77.6%:146,548トン)、第3位は境港漁港(104.6%:125,654トン)、第4位は焼津漁港(同105.3%:125,251トン)、第5位は長崎漁港(同107.9%:118,789トン)だった。
博多漁港は同93.4%の5万8,199トンであり、前年よりも1つ順位を下げて第12位となった。

 

博多漁港が隣接する福岡市中央卸売市場鮮魚市場(長浜鮮魚市場)は、産地市場だ。
長浜鮮魚市場は、地元の福岡都市圏向けだけでなく、関東や関西などにも魚介類を供給する西日本有数の消費地市場としての性格も兼ね備える。
このため、水揚げされた魚介類は、周辺の産地市場よりも高値で取引される傾向がある。
そして、福岡県外の漁船も地元漁港よりも博多漁港に水揚げするケースが多いとみられる。

 

 

福岡県の魚種別漁獲量トップ5は、ブリ、タイ、サバ、貝類、アジ

 

水揚げ金額455億円の博多漁港が9年ぶりに焼津漁港を抜いて日本一奪還

漁業・養殖業生産量の推移(出典:農林水産省大臣官房統計部『農林水産統計:令和6年漁業・養殖業生産統計』)

 

農林水産省大臣官房統計部は2025530日、『農林水産統計:令和6年漁業・養殖業生産統計』を発表した。

 

同統計によると、2024年における漁業・養殖業生産量は、対前年比5.1%減の363万4,800トンだった。
このうち、海面漁業の漁獲量は同4.8%減の2787,100トン、海面養殖業の収穫量は同5.9%減の801,200トンとなっている。

 

2024年における海面漁業主要魚種別の漁獲量については、マイワシ667,000トン、ホタテ貝317,000トン、サバ類256,000トン、カツオ243,000トン、スケトウダラ124,000トンがトップ5だった。

 

海面漁業の都道府県別での海面漁業・養殖業生産量において、福岡県は1万6,000トン(うち魚類1400トン)となっている。
福岡県における魚種別漁獲量では、ブリ類2,700トン、タイ類1,900トン、サバ類1,400トン、貝類1,200トン、アジ類1,100トンがトップ5を占める。

 

水揚げ金額455億円の博多漁港が9年ぶりに焼津漁港を抜いて日本一奪還

海面漁業主要魚種別の漁獲量の推移(出典:農林水産省大臣官房統計部『農林水産統計:令和6年漁業・養殖業生産統計』)

 

九州北部に位置する福岡県は、日本海側の「筑前海」(玄界灘)、瀬戸内海側の「豊前海」、さらに干潟が広がる「有明海」という特徴の異なる3つの“福岡の海”に囲まれた珍しい県だ。

 

3つある福岡の海のうち、玄界灘とも呼ばれる筑前海は、世界有数の漁場である。
豊富な栄養分を含む黒潮は、東シナ海から北上して鹿児島付近で太平洋側と日本海側へ分岐する。
そして、日本海側へ進む黒潮は対馬海流となり、九州西方の五島灘を通過して、対馬海峡東水道も含めた玄界灘へ流れ込む。

 

一方、間宮海峡から南下する寒流のリマン海流は、玄界灘を含む北部九州の海域において、暖流の対馬海流とぶつかる。
玄界灘は大陸棚の発達した浅海であり、大部分は水深5060メートル以内となっており、島や岩礁も多い。
特に対馬付近で発生する特有の対馬渦が海水をかき混ぜる
さらに冬場に特に勢いを増す強風とも相まって、大量の酸素が海中へ溶け込んでいくのだ。

 

複雑な海域を特徴とする玄界灘には、大量の日光が降り注ぎ、海中のプランクトンは、爆発的に発生する。
そして、豊富なプランクトンを追い求めて、暖流と寒流の魚が集まって来る玄界灘は、世界でも有数の漁場だ。

 

このように恵まれた漁場の玄界灘を擁する長浜鮮魚市場は、年間約300種類の豊富な魚種を取り扱う全国でも有数の鮮魚市場となっている。

 

 

参照サイト

八戸市『はちのへの水産-統計資料編(令和6年)-』
https://www.city.hachinohe.aomori.jp/soshikikarasagasu/suisanjimusho/1_1/3836.html

 

 

農林水産省大臣官房統計部『農林水産統計:令和6年漁業・養殖業生産統計』
https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/kaimen_gyosei/pdf/gyogyou_seisan_24.pdf

 

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編集者兼ライター
近藤 益弘
1966年、八女市生まれ。福大卒。地域経済誌『ふくおか経済』を経て、ビジネス情報誌『フォー・ネット』編集・発行のフォーネット社設立に参画。その後、ビジネス誌『東経ビジネス』、パブリック・アクセス誌『フォーラム福岡』の編集・制作に携わる。現在、『ふくおか人物図鑑』サイトを開設・運営する。

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