輸送人員増の西鉄貝塚線は輸送力不変で混雑率158%に高まる
第1位:東京都営日暮里・舎人ライナー171%、第2位:広島電鉄2号線164%、第3位:東京メトロ日比谷線162%、第4位:JR東日本埼京線160%、第5位:西鉄貝塚線158%、同JR東日本中央線(快速)158%……。
国土交通省が2024年8月2日に発表した『都市部の路線における最混雑区間の混雑率』によると、上位5路線はいずれも前年よりも混雑率を高めていた。
本報告は、通勤通学時間帯における各鉄道路線の混雑状況を把握する目的で毎年度に実施している調査だ。
混雑率とは、ラッシュピーク時の1時間において最も混雑する区間の輸送人員(乗客数)を列車の輸送力(車両編成数×本数)で割って算出した数値である。
2023年度の混雑率は、2023年3月に新規開業した東急新横浜線を加えて、同3月末時点での全国のJR、私鉄、地下鉄、新交通システムなどのうち237区間を対象に調べている。
2022年度の混雑率で第2位だった西鉄貝塚線のピーク時1時間あたりの輸送力は、前年同様の2両編成が6本で1,488人分と不変だった。
その一方、輸送人員は前年度比で70人増えた結果、混雑率は前年度の154%から158%に高まったが、他路線の混雑率上昇が上回った結果、2023年度の混雑率では第5位となっている。
出所:国土交通省『都市部の路線における最混雑区間の混雑率(2023)』
西鉄天神大牟田線の混雑率137%は東京圏平均を上回る
西鉄天神大牟田線137%、福岡市地下鉄空港線132%、同七隈線130%……。
全国第5位の西鉄貝塚線ほどではないものの、先述の3路線の混雑率はいずれも130%上回っている。
国土交通省『大都市圏の主要区間の平均混雑率推移(2023)』によると、東京圏は2022年度比で13ポイント増の136%であり、名古屋圏が同5ポイント増の123%、大阪圏も同6ポイント増の115%だった。
このため、西鉄天神大牟田線の混雑率137%は、東京圏の平均混雑率136%を上回っている。
また、福岡市地下鉄の空港線と七隈線についても名古屋圏や大阪圏の平均混雑率よりも高い数値だった。
混雑率の目安に関して、国土交通省では、混雑率100%について、「座席につくか、座席前の吊革につかまるか、ドア付近の柱につかまることができる」とする。
一方、同150%は、「肩が触れ合わない程度。ドア付近の人が多くなる」という。
なお、同180%になると、「肩が触れ合い、やや圧迫感がある。ドア付近の人は窮屈となり、体の向きを変えるのが困難となる」とのことだ。
出所:国土交通省『都市部の路線における最混雑区間の混雑率(2023)』
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参照サイト
国土交通省『三大都市圏の平均混雑率が増加』令和6年8月2日
https://www.mlit.go.jp/report/press/tetsudo04_hh_000130.html
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