1.どこのラーメンが好き?と聞かれた時の「試されてる感」
福岡といえば有名なのはやはり豚骨ラーメン。
豚骨ラーメンの発祥にはさまざまな説があり、久留米の南京千両の長崎ちゃんぽんがベースとなっている説、中洲の屋台「三馬路」が発祥という説、「赤のれん」(現在の「元祖 赤のれん 節ちゃんラーメン」)が発祥という説、久留米市の屋台「三九」が発祥という説などが有力なようです。
以前に、どちらかといえばラーメンよりもうどんの方をよく食べると紹介しましたが(※)、そうは言ってもラーメンに対するこだわりも並々ならぬものがあります。
※ ラーメンより実はうどん派?福岡の「食」あるある3選
どこのラーメンが好き?と聞かれたときには、下手なこと言えないというちょっとした緊張感が漂います。
2.ラーメンの麺は硬ければ硬いほどデキるヤツみたいな風潮
福岡のラーメン屋ではゆで加減をオーダーのときに選択できる場合があります。
人気なのは硬めにゆでた「バリカタ」。柔らかめでという注文をしている人はあまり見かけません。
なぜ福岡のラーメンは麺が硬いほうが良いのかというと、麺の細さに秘密があります。
細い麺は中央区長浜の元祖長浜屋がルーツと言われています。
元祖長浜屋の近くには福岡市中央卸売市場鮮魚市場があり、市場関係者が来店後すぐに食べられるように、ゆで時間が短くて済む細麺が採用されています。
細麺は伸びやすいので、硬めにゆでて提供するのが一番おいしい食べ方だということから、福岡のラーメンは硬いほうが美味しいと言われているそうです。
ちなみに、麺を後から追加する替え玉も元祖長浜屋が発祥とされています。
細麺は食べている間に伸びやすいので、麺を少なめに提供し、後から追加することで一番おいしい状態で食べられるように工夫された結果、替え玉というスタイルが定着したのだそうです。
なので、福岡では替え玉を前提でラーメンを食べる人も多いようです。
3.なぜかうどんのチェーン店が多い
福岡にはうどんのチェーン店が多く、郊外の国道沿いには「ウエスト」「資(すけ)さんうどん」「牧のうどん」などをよく見かけます。
どのチェーン店も個性的でそれぞれのうどんに特徴がありますが、大きな共通点が「ごぼう天」です。
他県ではあまりなじみがないかもしれませんが、福岡のうどんの具で定番なのは断然ごぼう天。
戦前に天神にあった「おとちゃんうどん」という店舗がごぼう天入りのうどんを提供し評判となったことがルーツとされています。
ちなみに、上述の通り、ラーメンの麺は硬いのが人気ですが、うどんの麺は柔らかいのが人気です。
博多では客に早めにうどんを提供するため、あらかじめ下茹でした麺を使っており、これが定着して柔らかい麺が好まれるようになったという説があるのだそうです。
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ラーメンもうどんも、麺に関するさまざまな逸話がある福岡。
気軽に食べるのも楽しいですが、深く知ればより麺類を味わうことができるようになるかもしれませんね。
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■「福岡でうどんを食べるなら!甘くて美味しい!地元人おすすめ「肉うどん」5選」
https://fukuoka-leapup.jp/gourmet/202201.410
■「福岡に来たら〆はうどん!地元人が愛する「ごぼ天うどん」5選」
https://fukuoka-leapup.jp/gourmet/202011.156
<参照サイト>
博多ラーメン | Wikipedia
替え玉 | Wikipedia
「カタ麺」注文 客の8割 福岡市のラーメン店調査 「せっかち」博多っ子を魅了 | 西日本新聞
博多っ子の定番 ごぼ天うどんを召し上がれ | 日本の歩き方
うどん・そば発祥の地?福岡のうどんは何故やわらかいのか | 創業明治23年、麺類の製造販売 なか川