今回は筑後市からお届け
「書を捨てよ、町へ出よう」というのは寺山修司の著作ですが、それとは恐らく関係のない「町」です。
数多ある西鉄のバス停、その代表として唯一無二の、町です。
前回、西鉄バスで唯一、踏切を名乗っているバス停を紹介しましたが、産交バスには宇城市に、その名もずばり、地名の装飾がない踏切バス停があります。
こういう、固有名詞の付属しないバス停は、ほかにも四つ角とか、三叉路とか、各地にいろいろありまして、
バス停とは、その名前を聞くと「あのへんかな?」と地域が特定できてこその存在のはずながら、見てもどこにあるのか全くヒントのない「一丁目」って、もうシュールでしかありません。
とはいえ福岡の年配の方にとって、一丁目といえば渡辺通一丁目らしいですね。かつて福岡の街を走っていた路面電車の電停が、渡辺通を冠さない「一丁目」だったそうです。まだ「●●○丁目」という住居表示が珍しかった頃、一丁目といえば渡辺通、という時代の話だと思います。
「町」バス停の周辺を歩いてみる
さて町に戻ります。
バス停の後ろには保育園。
道路の両側に住宅が建ち並び、確かに町です。
しかし残念ながら、本数は少なめです。平日も土日祝日も4往復ずつ。
名前が印象的な理髪店や、
懐かしい雰囲気のある青果店、
訪問した際には開いていませんでしたが、
醤油の販売店などがあります。
町の隣は、
「流」。
一文字のバス停は福岡市内の西鉄バスにも4か所しかなく、珍しい存在のはずですが、ここでは連続します。
流バス停の後ろには、美味しい焼肉店。25年ほど前、当方がツマと結婚を約束したのがここ、という情報は、誰の得にもなりません。
皆さま、町へ出ましょう。
基本情報
バス停名:町(まち)
・住所:〒833-0053 福岡県筑後市西牟田[map]
・天神からの行き方:
【STEP1】「西鉄福岡(天神)」駅から特急大牟田線に乗車、「西鉄久留米駅」駅で下車。約30分、640円
【STEP2】「西鉄久留米(二番(八女・国分・西町))」から、普通55番 羽犬塚駅前ゆきに乗車。約41分、530円