早朝のバス停からお届け
朝焼けのなか、出発を待つ赤いJR九州バス。
定刻6:30に発車して、
直方を目指して、静かに走り去ります。
待機空間には静寂が戻りました。
宮若市、脇田温泉の近く、脇田転向場です。
立派な路線図が掲示されていますが、
先ほど見送った1本が、唯一の出発便です。
「到着できない」バス停
とまあ、こういう1本しか発着しないバス停は、これまでも紹介してきたわけですが、このバス停の特殊なところは、「出発するバスは1本あるけれど、ここに到着するバスはない」という点です。
お隣のバス停に移動すると、脇田温泉を代表する旅館、楠水閣がありまして、
門の横に、素敵な設えのバス停があります。
名前はそのまま、楠水閣前です。
脇田転向場方面、すなわち博多駅方向には、1時間に1本弱あり、
路線図にも、楠水閣の次に脇田転向場が書かれているので、たくさんのバスが停車しそうなのですが、この路線図は、かつて「脇田転向場ゆき」があった時代の名残です。
転向場バス停は、このようにバス通りに面しているにも関わらず、路線上は分岐した先にある扱いになっているため、以前から博多駅ゆきは停車せず、脇田転向場が終点になる系統だけが停車していました。現状は脇田転向場終点のバスが存在しないため、ここから出発することはできるのですが、バスに乗って到着することのできないバス停なのです。
図にするとこのような配置
九州の総合バスルート・時刻検索サービスサイト『九州のバス時刻表』での検索結果。「楠水閣前」→「脇田転向場」のルートは表示されない。
博多ゆきのバスは、脇田転向場の前を通る際にも、全くためらいなく疾走していきます。
基本情報
バス停名:脇田転向場(わきたてんこうじょう)
・住所:〒822-0133 福岡県宮若市脇田[map]
・博多からの行き方:
博多バスターミナル3階33番のりばから、JR九州バス 直方線本線 直方駅行き に乗車。「安河内」バス停で下車後、徒歩4分。合計約1時間15分、870円。