1バス停単位で福岡を切り取る「バス停から愛」

バス停とともに記録を残す「西新パレス前」

一見なんてことないバス停とそのまわりも、視点を変えれば観光資源。そんな思いで福岡市のバス停を取り上げ、ご紹介する本企画。 連載6回目は3月末でボウリング場とホールが閉鎖してしまう「西新パレス」のバス停から出発します。

今回の舞台は、西新パレス前
「西新パレス」のボウリング場と貸しホールは、3月末で閉鎖です。みなさまの心に記録してください。

※通称「西新パレス」とは、福岡市早良区西新のボウリング場「西新パレスボウル」と、併設する貸しホールのこと。運営する西日本鉄道のグループ会社・西鉄興業は、営業を2022年3月末で終えると発表しました。レジャー多様化による利用客の低迷に加え、設備が老朽化。コロナ禍でさらに減少が見込まれることが影響しています。なお、建物は閉鎖せず、テナントの飲食店などは営業を続けるそう。

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よくバスを撮っております。バスマニアなので。
 

 
この写真はもともと、今春のダイヤ改正で「8」が西新パレス前に来なくなるので、その記録です。
どこで撮ったのか分かるように、ランドマークを写し込むのは常套手段ですが、あくまでメインはバスのつもり。
ところがマニア活動を長くやっていますと、時を経たのち、バスよりも周囲に写り込んだ風景や物のほうが懐かしいことが頻繁にあります。後になって何を懐かしく、何を惜しく思うのか、今は分かりません。
 

 
今回はバス路線だけでなく、西新パレスというランドマークも、3月末で消えることになりました。
悲しいのは、その施設に思い出があるからでしょうか。それとも、バスを撮った時に映える場所が減るからでしょうか。
高校が西新だったので、行事の打ち上げによくここでボウリングをしていました。もう30年以上前の話ですが。
 



 
なので、バスだけでなく、西新パレスも撮影しておくことにしました。バス車両をいちいち入れる必要があるかどうかはともかくとして(笑)。
 


 
バス停もおそらく、4月からは西新パレス前ではなくなります。この記事が公開される頃には、新しい名前が発表されているかも知れません。
 




 
私は、この独特のロゴや、年代物のエスカレーターにも反応しています。ボウリング場自体は改装されていますが、入口から右に登ってゆくこのエスカレーターは、当時の記憶のままです。
 
西新パレスに限らず、当たり前にそこにあるように思えるものでも、ずっと永遠に同じとは限りません。なくなった時に惜しいのは変わらないでしょうが、記録を残していたら、後悔が少しでも減るかもしれません。
 
 
皆さまの特別な場所、ものだけでなく、いつも見ている風景も、近くにいる人も、宝物です。
 
 

【基本情報】
・バス停名:西新パレス前(にしじんぱれすまえ)
・住所:〒814-0002 福岡県福岡市早良区西新2丁目7 [map]
・天神からの行き方例:
 「天神新天町入口(11) (11 西新方面)」から3番に乗車、約19分、240円
・博多からの行き方例:
 「博多駅前B (薬院・城南線方面)」から15番に乗車、約32分、240円

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バス路線探検家
沖浜貴彦
1972年生まれ・福岡在住。路線図に描かれた終点を想い、途中の狭い区間を苦心して走るバスに愛を注ぐ変態。ブログ「ほぼ西鉄バスの旅」を2008年に開設、日々愛を持ってバスを追いかけ続ける。毎月第二金曜・第四土曜日はバス趣味の現況を共有するサロン「バス路線探検家の会」を運営。

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