今回お縄になったのは、北九州の高台にある平家物件。
福岡県北九州市280万円/6K/土地600㎡ のこちら。
ご覧の通り、外観はごくシンプルで、低く構えた伸びやかな姿がなかなかに美しい。
雨戸が閉まってて分かりにくいんだけど、内部は…
こんな感じの気持ちのいい縁側が広がっている。
いやあ、いい!
建具こそアルミサッシに変わってるけど、使い込まれた床の質感とか、天井が斜めになった駆け込み天井とか、丸太を使った軒桁(のきげた)とか、縁側の魅力がこれでもかと詰め込まれていて、見てるだけで幸せ気分になれそう。
間取りはこんな感じ。
玄関横にある、ふた間続きの縁側に再度ニヤニヤしてしまう。
外から見るとちいさく感じたこの平家。
実は6部屋もあって大家族仕様なんだけど、それよりお気付きでしょうか。
上部に五角形のヘンテコな部屋があることを…。
その謎は上空から見ると分かる。
▲黄色矢印が五角形の部屋
屋根の色を見てもらえば分かるけど、白い屋根の「五角形部分」は後から増築されているのだ。
推測するに、
・家族が増えて、こども部屋を作りたくなった
↓
・大きな部屋にしたかったけど、敷地の境界が斜めに走ってる
↓
・やむなく途中で切り落として五角形の部屋が誕生
という流れだろうか。なんと涙ぐましい親心…。
さらに見ていくと、左上の「黒っぽい屋根」部分もおそらく後付け。
思った以上に家族が増えた家ということで、なんとなく縁起よさそうだけど、3世代同居の時代ならいざ知らず、このご時世、こんな大きな家があっても持てあますのでは…。
そう思うなかれ。
家が大きいなら小さくすれば良いじゃないか。
たとえば、こんな感じ。
増築された3部屋は全部とっぱらって庭に。
さらに庭を臨む縁側を増設すると…
みんな大好き「ダブル縁側の部屋」が爆誕するのだ!
▲黄色矢印が当物件
ちなみに眺望はこんな感じ。
高台にあるので、庭からの眺望はかなり期待できそう!
室内の様子も紹介しておくと、
▲壁は漆喰塗り。ガラスが入った明かり取りの欄間がとても良き。
▲建具には匠の技を感じる細かな細工が。
▲キッチンというより台所と呼びたくなるスペース。木枠の窓が良き。
こんな感じで、室内には和の趣が色濃く残り、ノスタルジーにひたれる空間となっております。
ということで、減築することでポテンシャルが発揮できそうなお手頃価格の平家物件。
敷地も180坪と広いので、ダブル縁側を手にしたい方、この機会にいかがでしょうか。
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これまでの記事はこちら
▶︎空き家ポリス Vol.5 最果ての絶景キューブ 北九州
︎▶︎空き家ポリスVol.4 80万で買える和風邸宅 大牟田
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