福岡民放局プロデューサーがこっそり教える、福岡非豚骨系ラーメン探訪

博多のラーメン文化は「豚骨」だけじゃない。博多の非豚骨系「つけ麺」3選

福岡といえば豚骨、豚骨と言えば福岡と、必要十分条件のような知名度となっている「豚骨ラーメン」。しかし最近、福岡では「非豚骨系」なるジャンルがにぎわっている様子。現役の福岡民放局のプロデューサーが、こっそり収集してきた情報を紹介してくれる「福岡民放局プロデューサーがこっそり教える、福岡非豚骨系ラーメン探訪」第五弾は、「つけ麺が有名なお店」特集です!ぜひ参考にしてくださいね。

この「福岡非豚骨系ラーメン探訪」を始めて、これまでは足を運ばなかったようなエリアやお店に出会い、大袈裟ではなく日々新たな発見をしています。「つけ麺」というジャンルも、実はこれまで特段好んで食べていたものではありませんでした。連載第5弾、今回はあえて「つけ麺」が有名な3店をご紹介します。

 

【筥崎 鳩太郎商店】渡り蟹の出汁がきいたパスタのようなつけ麺

福岡市東区、筥崎宮のすぐそばに建つ古民家を数年前にリノベしてオープンした「筥崎 鳩太郎商店」は、落ち着いた空間で昼は和スイーツを、夜はクラフトビールを楽しめるという、いろんな顔を持つお店。

 

 

七輪で焼いて、みたらしやあんこを好みの量でつけていただくお団子や、枡に入った抹茶ティラミスといった映えるスイーツの画像をインスタグラムなどで目にしたことがある方も多いでしょう。

 

 

ここのランチメニューで人気なのが「渡り蟹のつけ麺(930円・税込)」です。20229月に放映されたTBSテレビ『バナナマンのせっかくグルメ』でギャル曽根さんがこの店を訪れた際に紹介されました。

 

 

蟹の香りが立ちのぼり、いかにも濃厚そうなつけ汁。そして見るからにコシがありそうな中太平打ち麺に添えられた、まるまる一匹分の蟹。否応なしにテンションが上がります。

 

 

つけ汁をくぐらせた麺を口に運ぶと、蟹からとったうま味と香りが広がり、トマトの甘味と酸味があとからじわじわと感じられます。麺も、表面はつるんとしていて、噛むと弾力があります。まるでパスタを食べているかのよう。

 

 

作り方が『せっかくグルメ』の公式サイトに載っていたので引用します。

「オーブンで焼いて香ばしさを引き立てた渡り蟹・イタリア産トマトペースト・隠し味の西京味噌を合わせてじっくり煮込んだら出汁が完成。さらに生クリームを加え、まろやかな口当たりに仕上げています」

 

 

蟹の身は、そのまま食べるもよし、出汁の中に入れて麺と一緒に食べたり、追加のご飯を入れてリゾット風にしたりしてもいいでしょう。え? おいしすぎてご飯を追加する前に出汁を全部飲んじゃった? でも、安心してください。ちゃんと出汁追加(50円)も用意していますよ。

 

【筥崎 鳩太郎商店】
■TEL:092-292-9669
■住:福岡市東区箱崎1-44-20
■営:11:30〜17:00/17:30〜22:30(金土祝前は23:30)
■休:月曜(月曜が祝日の場合は翌火曜)
■店舗詳細はこちら https://www.q-taro.jp/

 

 

【中華そば つけ麺 永福】九州のテイストが加わった正統派東京風つけ麺

天神のデパート・大丸の南に面した道路には、この日も話題のドーナツ店を先頭にした長い行列。その行列の脇をすり抜け、路地に入ってすぐのところにあるのが、2017年からこの地で営業している「中華そばつけ麺永福」です。

 

 

カウンターと小テーブルひとつ、わずか7席の店内の壁には、ラーメン店らしからぬCDのジャケットやステッカーの数々。そしてBGMはレゲエ。思わず身構えてしまいましたが、店主の中園保宏さんが優しく出迎えてくれ、ほっと一息。

その店主が作るつけ麺(900円)がこちら。

 

 

チャーシューにメンマ、ナルトと海苔。中華そばの材料がそのまま冷水で締めた中太麺に添えられています。

つけだれは醤油と塩の2種類。

 

 

まずは醤油に麺を浸し、いただきます。

 

 

魚介や豚、鶏ガラの濃厚な旨味と、香味野菜から出る優しい香りと甘味。スープの表面に浮く鶏油(ちーゆ)をまとった麺は、するりと喉を通り越していきます。まさに店主のキャラクターを反映させたような、パンチと優しさを兼ね備えた味わいです。途中、山椒粉を加えて味変しながら楽しみました。

 

「福岡にはつけ麺を出している店はあまりなくて、これは東京に昔からあるつけ麺」と説明してくれた中園さん。しかし、塩味の方はというと、ほんのり柚子胡椒の風味がします。

 

 

「添田町に御年93歳の柚子胡椒の名人がいて、その人譲りの製法で作った」というから、これはもう東京風つけ麺に九州のテイストが加わったオリジナルなつけ麺と言っていいでしょう。

麺を食べ終わると、熱々の割りスープを加えてくれて、素材の旨味たっぷりのつけだれを最後まで堪能できます。ごちそうさまでした。

ちなみに中園さん、店の営業を終えた後は、レゲエDJ・ミュージシャンとして、クラブ等で歌うこともあるのだそう。その一面もいつか見てみたいものです。

 

【中華そば つけ麺 永福】
■住:福岡市中央区渡辺通5-24-38
■営:11:00〜14:30/16:30〜22:00(火曜は昼営業のみ)
■休:なし

 

 

【博多つけ麺 御〇屋】蕎麦屋のノウハウを生かした鰹出汁薫る辛口のつけ麺

地下鉄七隈線の延伸でますます便利になった博多駅。その地下街から直結している、博多新三井ビルディングの入り口そばにあるのが「博多つけ麺 御〇屋(ごえんや)」です。

 

 

つけ麺を注文するとまず聞かれるのが「辛さはどうしますか?」通常でもちょい辛、2倍でピリ辛、3倍だと「辛い!」というレベル。さらに10倍、15倍、20倍…とお好みの辛さに調節できます。今回はじっくりスープを味わいたかったので、2倍をチョイスしました。

 

 

卓上にはラー油と唐辛子が入った小瓶。そして「気が済まれるまで倍」の案内。激辛好きの方はぜひチャレンジを。

 

 

運ばれてきたつけ麺がこちら。麺を覆うように盛られたもやしと大きなチャーシュー、半個分の卵、刻み海苔からはふわっと磯の香りがします。そしてスープの赤みが唾液腺を刺激します。

 

 

「焼豚つけ麺」ではないのに、この量は嬉しいですね。醤油で煮込んで味が染み込んでいる感じが、見ただけで伝わってきます。

 

 

いざ、実食。かなりの太麺で重みがあるので、少しずつすくい、ざる蕎麦を食べるときのように、麺半分だけつけだれを浸し、飛び散らないようにそっとすすります。あ、お店にはちゃんと紙エプロンが用意されているので安心してください。

なるほど、2倍でもピリリと辛い。でも、そのあとから来る、魚介系のだしの旨味がすごい。これはハマりそう。そして、氷水で締めた麺がまたもちもちとしてコシがあります。博多駅周辺で働く人たちの、午後の活力になりそうな食べ応えです。

運営会社のホームページ等によると、もともとは今から約50年前、天神に開いた一軒の蕎麦屋さんが発祥。蕎麦づくりのノウハウを生かし、鰹節のほか、うるめ節と鯖節から出汁をとり、厳選した麺を使っているとのことです。

 

 

食べ終わると、卓上にあるポットから割り出汁をつけ出汁に注いで、じっくりスープを堪能します。飲み干すと、皿の底には大量の魚粉。いい仕事してくれた彼らに向かって「ごちそうさま」とつぶやきました。

店を後にしようとしたところでふと、近くのテーブルから聞こえてきた「替え玉、あつもりで」という声。なるほど、替え玉ができるうえ、氷水で締めずに温かいまま出す麺を選ぶこともできるんですね。これはいいサービスです。最初からあつもりにすることもできるそうです。

 

【博多つけ麺 御〇屋】※データは博多駅店
■TEL:092-473-1191
■住:福岡市博多区博多駅前1-1-1博多新三井ビル地下2階
■営:11:00~15:00
■休:土日祝
■店舗詳細はこちら https://www.gen-food.jp/goenya/

 

 

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福岡民放局プロデューサー
宮岡朋治
情報番組で数多くの飲食店取材をしていたのを契機に外食が趣味に。酒好きが高じて2022年1月「唎酒師」の資格を取得。

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