資金調達だけじゃない、クラウドファンディング

棒ラーメンの老舗「マルタイ」が若手に託す、新プロジェクト! 新時代即席めん『BO-RAMEN』を開発

棒ラーメンでおなじみの「マルタイ」!お休みの日のランチや小腹がすいたときの夜食として、当たり前のように日常にあるラーメンです。おなじみのパッケージ、そして安心感のある味わい…いわゆる“昔ながら”のイメージですが「新しい棒ラーメン」を作りたいと、若手社員を中心に新プロジェクトが立ち上がりました。これまでになかった棒ラーメンの魅力を引き出す、老舗メーカーの新たなチャレンジをご紹介します。

リッチでおいしい新時代即席めん『BO-RAMEN』を開発!

福岡市西区に本社がある株式会社マルタイ。2020年に設立60年を迎えました。同社の代表商品といえば、『マルタイラーメン』をはじめとする棒ラーメン。ごちそうではないけれど、ふとした時に食べたくなる家庭の味です。

福岡県民には親しまれている棒ラーメンですが、そのおいしさをもっとたくさんの方に届けたいとの思いで誕生したのが『BO-RAMEN』おしゃれなパッケージに、これまでなかったユニークなスープを組み合わせた新時代即席めんです。

若手社員を中心に立ち上がった新商品開発プロジェクト

新商品の『BO-RAMEN』は、20・30代の若手社員を中心に考案されました。若手社員にとっては、大きな経験になったことと思いますが、そのきっかけは何だったのでしょう。プロジェクトリーダーの石川大介さんにお話しを伺いました。


新商品開発プロジェクトのリーダーを務め、若手社員に指揮をとった石川大介さん

石川さん

新商品を開発したきっかけは、より多くの人に「マルタイ」を知ってもらいたいと考えたからです。『マルタイラーメン』は九州では知名度があるものの、全国でいうと「まだ食べたことがない」という人が多いのも現実です。

「これまで以上にたくさんの方に商品を届けるため、新しい視点を取り入れた商品を開発したい」という思いから若手社員が集まりました。そうして部署の垣根を超えたプロジェクトが立ち上がり、新商品の開発に取り掛かったのです


石川大介さん(左)と、サブリーダーの森本豪介さん(右)

ターゲットに据えたのは、20代の男性を中心としたラーメンをよく食べる若い人たち。目指すのは、「マルタイを知らない人にも食べてもらえる棒ラーメン」です

若手社員はまだまだ経験値が少ないので、最初から売れる商品を作るのは難しいかもしれませんが、それでもイチから作り上げることは人生においても財産となりますから。今後会社を支えることとなる若い人たちの視点で、一緒にチャレンジしていきたいと思ったのです

飾っておきたくなるパッケージとアイデアあふれる5つの味


『BO-RAMEN』のパッケージ

若手社員によって生まれた新商品『BO-RAMEN』は、書籍のような5色のパッケージが特徴的。並べて飾ればまるでおしゃれなインテリアのよう。パッケージカラーと同様、味も5種類。私たちが知る棒ラーメンとは一線を画した商品となっています。

石川さん

商品開発にあたり、まず『マルタイラーメン』の印象を出し合ってみました。すると「パッケージがレトロ」「目新しさがない」といった声が上がったんです。確かに今のパッケージでは生活感がでてしまうため、収納棚の中など見えないところにしまう方が多いですよね。

そこで、インテリアの一部として飾っておきたくなる“本型パッケージ”を思いついたんです。ヒントは、市場調査で出向いた高級志向のスーパー。まるで本棚に並べられたように陳列されたレトルトカレー売り場がきっかけです。

5色あるのは、そろえた時に満足感が得られるかなと思ったからで、味もそれぞれの色に合わせて用意しました。白はシンプルな『博多とんこつラーメン』、赤は『担々まぜそば』といった具合です。

マルタイはアジアを中心に海外でも商品展開をしているのですが、そこで人気の『チーズとんこつラーメン』や、柚子胡椒付きの『鶏白湯ラーメン』、写真映えする青いスープがインパクト抜群の『青いとんこつラーメン』など、ちょっと変わった味もご用意しています。

一方で、麺は既存商品と同じものを採用。せっかくだからと新しい麺にも挑戦してみたのですが、いろいろ試した結果、小麦の風味が香り、茹で伸びしにくい従来の麺がベストという結果になったんです。今まで作り続けてきた麺が完成度も高くて、一番おいしい。自信たっぷりにお届けできます。

クラウドファンディングでの資金調達は、思いや目的を考え直す良い機会に

石川さんたちが新商品開発の資金調達のために利用したのが「クラウドファンディング」です。リターンとして用意したのはもちろん、新たに完成する『BO-RAMEN。結果、関東を中心に全国から957人のサポーターが集まり、500万円以上の資金を調達することができましたが、当初は不安もあったといいます。

石川さん

実は「クラウドファンディング」がどういったものか、詳しく知らなかったんです。聞いたことはあるけれど、一体どんなものなのか分からないから、「そもそも紹介ページを見てくれる人はいるんだろうか」と、はじめは不安でしたね。実際にやり終えた今は、得たものが多くあります。

先ほどお話しした通り、私たちは20代男性をターゲットに商品開発をしたいと考えていましたが、その世代にクラウドファンディングはマッチしていると感じました。おもしろい商品であれば、SNSを使って拡散してくれますし、それを見たメディアから取材依頼が入ることもあります。


『青とんこつラーメン』。青い色は、藍藻から抽出した天然系青色色素を使っているのだそう

反響は大きく、非常に手ごたえがありました。また、ファンの方の声を直接聞くことができるのもうれしかったです。マーケティング素材として役に立つことはもちろんですが、純粋に仕事へのやりがいを感じることができました。消費者の喜ぶ声を知ることができ、メンバーの自信につながりました

プロジェクトの紹介ページの作成には苦労しました。文章を作ったり、写真の見せ方を考えることが大変でしたね。

「なぜこの商品を作って売りたいのか」「どんな思いを込めたいのか」、しっかり伝わるように言葉にしなければならない。漠然としたままでは伝わりませんから。商品に対する思いや開発の目的を改めて考えなおす、良いきっかけになりました

福岡から世界へ!目指すのは「笑顔と幸せを食卓に」

今回開発された『BO-RAMEN』は、クラウドファンディングのリターン限定の商品で、残念ながら小売店での販売予定はないそうです。とはいえ、多くのネットメディアで紹介されたこともあり、今後登場する商品にも期待が高まります。

石川さん

新商品開発については、今後もどんどんチャレンジしていきたいと思っています。今回のチャレンジで、会社として初めてクラウドファンディングを使って商品を出品したのですが、若手にとって非常によいスタートが切れました。この経験を生かして、プロジェクト第2・第3の新商品を作っていきたいです。

私たちは、50年後、100年後にも笑顔と幸せを食卓に届け続けたいと思っています。国内はもちろん、世界中にです。そのために、現在すでに力を入れているアジアを超えて、他の国にも商圏を広げ、世界中の人にマルタイの味をお届けしたいですね。

特別なものではないけれど、いつも側にあるその味は、なくてはならない存在。新しいチャレンジを続ける「マルタイ」の姿を知らなかったという人も多いのではないでしょうか。若い声を取り入れて、進化を遂げた「マルタイ」とその商品に今後も期待です。

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紙とWEBの編集ライター
戸田 千文
愛媛県出身。広島、東京生活を経て、転勤族の夫とともに2018年夏に福岡暮らしをスタートした。情報誌やレシピ本、WEBコンテンツの企画・制作を通して出会うローカルのおいしいモノ・楽しいコトが大好き。

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