他県の人にとっては福岡=博多というぐらい「博多」のイメージが強いと思います。
そのため、博多が最も栄えた繁華街だと思っている人も多いようです。
しかし、実際には博多ではなく天神の方が繁華街(商業地)としては規模が大きいです。
もともとは現在の博多区中呉服町周辺に百貨店などの商業施設が集中しており、天神はどちらかというと官公庁が集まる行政の町でした。
しかし、昭和初期に松屋や岩田屋などの百貨店が天神に進出してきたことで商業地として発展していったという歴史があります。
時々、ネットニュースなどを見ていると「博多市」という表記を見かけることがあります。
しかし、博多市というのは存在せず、「博多」は「福岡市博多区」として地名に使われています。
「福岡市」という名前は明治22年の市町村制度施行の際に定められたものです。
福岡市に決定された後も「博多市」するべきだという声が根強くあり、福岡市のままでいくのか、博多市に変更するのかの投票が実施され、わずかな票数の差で福岡市が上回り、そのまま福岡市とすることになったという経緯があります。
福岡市という名前になってから130年ぐらい経ちますが、今でも「博多市」と間違われるほど「博多」の印象が強いということでしょうね。
太宰府(太宰府天満宮)が博多にあると思っている他県の人は非常に多いようです。
しかし、太宰府は博多から15kmほど南に行った太宰府市にあります。
そのため、「博多の太宰府に行った」という感じで言われると少し違和感を覚えてしまいます。
ただ、博多には観光地が少ないので、博多の人に「博多でおすすめの観光地はどこですか?」と聞くと太宰府天満宮と答える確率が高いという矛盾もよく見られます。
ひどい場合にはさらに南に50kmほどの場所にある柳川をおすすめするときもあります。
それほど博多にはTHE・観光地といった場所が少ないのです・・・。
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こうやって他県の人の博多に対するイメージを見てみると、改めて福岡における「博多」のイメージの強さがわかります。
観光地は少ないですが、食べ物や文化などは個性的なものが多いので強烈な印象を与えているのでしょうね。