福岡から気軽に行ける佐賀への旅
福岡市内から車で都市高速や高速道路を走れば、気軽に日常を離れられるお隣・佐賀県。
定番の観光ルートも楽しいけれど、一歩奥へと足を踏み入れれば、そこには「あなたの知らない佐賀」が広がっています。
前回は、太良町・唐津市・多久市の個性的なスポットを紹介しました。今回は、神秘的な名所が点在する白石町と武雄市を巡ります。
定番の観光ルートとは一味違う、佐賀の魅力を探る旅へ、あなたも出かけてみませんか?
■前回の記事はこちらをチェック!
福岡発・週末ドライブで行く!まだ知らない佐賀に出会う旅【太良町・唐津市・多久市】
https://fukuoka-leapup.jp/city/202606.81815
白石町エリア
水堂さんとして親しまれる「水堂安福寺(みずどうあんぷくじ) 観音堂」

まずは、佐賀県白石町(しろいしちょう)の山あいに潜む、知る人ぞ知るスポットからご紹介。
それが白石町の杵島山(きしまやま)の山中に静かに佇む「水堂安福寺(みずどうあんぷくじ)」です。
開山は奈良時代の726年とされている歴史のあるお寺で、地元では「水堂さん(みずどうさん=みっどさん)」として親しまれています。

このお寺が「水堂さん」と呼ばれる理由は、毎年旧暦4月15日から7月15日までの期間限定で「出水法要」という行事が行われており、ありがたい「霊水」をいただくことができるから。
出水法要の期間中には、佐賀・長崎・福岡を中心になんと3万人から4万人の参拝者で賑わうんだそうです。

筆者も霊水をいただいてみることに。経木(1枚100円)または塔婆(1本2,000円)を事前に購入します。

次に霊水を入れる水入れを100円で購入します。

霊水堂に移動して経木または塔婆をお供えし、竹筒から流れる霊水を汲みます。
いただいた霊水は持ち帰って仏壇にお供えしたり、薬を飲むときやごはんの中に入れたりして、無病息災を祈るんだそう。
なお、筆者は、この霊水を沸かしてコーヒーを淹れて飲ませていただきました。
ちなみに、2026年の出水法要は5月31日から8月27日までとのこと。気になる方は行かれてみてはいかがでしょうか。
【水堂安福寺 観音堂】
■住所:佐賀県杵島郡白石町堤3144
■アクセス:福岡市内より福岡都市高速を経て長崎自動車道「武雄北方IC」を下車。県道36号線・214号線を経由して車で約1時間20分。/JR「肥前白石駅」より車で約10分。
■TEL:0952-84-3033
■公式サイト:https://mizudou.com/
枯れた池が40年ぶりに復活した神秘の池「縫ノ池(ぬいのいけ)」

次にご紹介するのは、水堂安福寺 観音堂からほど近い場所にある、神秘的なエピソードを持つ美しき水源「縫ノ池(ぬいのいけ)」です。

この縫ノ池は、昭和30年代ごろ、周辺の地下水汲み上げにより一度は完全に干上がってしまいました。しかし「美しい姿を取り戻したい」という地域住民の熱意により、2001年に地下100メートルから地下水を自噴させる取り組みが行われ、見事40年ぶりに湧水が復活したのです!

さらに驚くべきことに、水が戻った池の底からは、40年間泥の中で眠っていた絶滅危惧種の水草「シャジクモ」が奇跡的に自然発芽。このドラマチックな復活劇から、現在は「奇跡の池」として多くの人に愛されています。
現在はコイやフナ、カワムツやブラックバスなど様々な魚が池の中を悠々と泳いでいます。

池のほとりには「厳島神社」が祀られており、水面に映り込む社殿の姿は非常にフォトジェニックで、神秘的な空気を漂わせています。

また、神社のそばには奇跡の湧水を実際に汲むことができる給水場が設けられています。柄杓も完備されているので、その場で飲むこともできますよ。
筆者も実際に飲んでみましたが、水質も良く、まろやかで美味しかったです。
冷たい名水で喉を潤し、奇跡の復活を遂げた美しい池を眺めながらのんびりと過ごす時間は、慌ただしい日常を忘れさせてくれる最高のデトックスになりますよ。
【縫ノ池】
■住所:佐賀県杵島郡白石町湯崎2463-1
■アクセス:福岡市内より福岡都市高速を経て長崎自動車道「武雄北方IC」を下車。県道36号線・214号線を経由して車で約1時間20分。/JR「肥前白石駅」より車で約10分。
■佐賀県公式観光サイト:https://www.asobo-saga.jp/spots/detail/2679cdc8-fbb0-41aa-9bf1-f9c06ada46c2
武雄市エリア
全国巨木第5位!樹齢はなんと3000年!「川古(かわご)の大楠」

佐賀県は、巨木や大楠が数多く残る地域として知られています。その中でも圧倒的な存在感を放つのが、武雄市若木町にある国指定天然記念物「川古の大楠」です。

長閑な田園風景の中に突如として現れるその姿は、神話の世界からそのまま抜け出してきたかのような、圧倒的な存在感を放っています。
この大楠は、樹齢約3000年と推定され、樹高は25メートル、幹回りはなんと21メートル。環境庁の巨樹巨木林調査では、全国第5位にランクインするほどの巨木で、国の天然記念物にも指定されています。

大楠の根元には、ゴツゴツとした力強い根に包まれるように小さな祠(ほこら)が祀られています。
この祠は、大楠を「神が宿る御神木」として崇め、地域の平穏を見守ってくれたことへの感謝を込めて安置されたものなんだそう。
大楠の一部に観音立像が刻まれたという伝説と相まって、ここが単なる巨木ではなく、今なお人々の祈りが息づく「生きた聖域」であることを物語っています。

大楠周辺は公園として整備されており、大楠の裏手には並々と水をたたえた若木川が流れており、巨大な水車を構えた水車小屋もあります。この水車を活用して精米した「水車米」も作られているんだとか。

水車小屋のそばを流れる若木川にはたくさんの鯉が泳いでおり、餌を与えることもできますよ。
田園地帯の中、大楠に抱かれながら過ごすゆったりとした時間は、都会ではなかなか味わえません。
【川古の大楠】
■住所:佐賀県武雄市若木町大字川古7843
■アクセス:福岡市内より福岡都市高速を経て長崎自動車道「武雄北方IC」を下車。国道34号線・県道498号線を経由して約1時間20分。/JR「武雄温泉駅」より車で約15分。
■営業時間:9:00~17:00
■TEL:0954-26-2920
■武雄市観光協会サイト:https://www.takeo-kk.net/sightseeing/001282.php
真夏でもひんやり!武雄のミステリースポット「永野の風穴(かざあな)」

そして次にご紹介するのは、「川古の大楠」から車で10分ほどの山あいにある「永野の風穴(かざあな)」です。
ここは、山の斜面に積み重なった巨石の隙間から、一年を通じて不思議な「冷気」が絶え間なく吹き出し続けているという、大自然の神秘を肌で体感できるローカルスポット。
武雄一のミステリースポットとして知る人ぞ知る場所なのです。

駐車場に車を停めたら、案内板に従って坂をのぼります。

風穴までは約20分ほど山道を歩きます。スニーカーなどの歩きやすい靴を履いて行かれることをおすすめします。

画像出典:https://www.takeo-kk.net/sightseeing/001388.php
なお、風穴の入り口や内部の様子は、今回は武雄市観光協会さんの公式写真を交えてご紹介します。
入り口は、ご覧のように石を積み上げた造りになっています。

画像出典:https://www.takeo-kk.net/sightseeing/001388.php
中に入るとこのような感じ。風穴は年間を通じて中の平均温度が8~9℃に保たれており、まさに「天然の冷蔵庫」とも言うべき存在。夏には入口から冷気が噴きだしている様子を見ることができるそうですよ。
そしてここがなぜ「武雄一のミステリースポット」と呼ばれているかという理由なのですが、この施設、いつ・誰が・何の目的で作ったのか、実は誰も知らないからなんだそうです・・・。確かにミステリーですね(汗)
【永野の風穴】
■住所:佐賀県武雄市若木町大字永野 ※永野公民館より案内板が出ています。
■アクセス:福岡市内より福岡都市高速を経て長崎自動車道「武雄北方IC」を下車。国道34号線・県道498号線を経由して車で約1時間20分。/JR「武雄温泉駅」より車で約30分。
■TEL:0954-26-2004(若木公民館)
■武雄市観光協会サイト:https://www.takeo-kk.net/sightseeing/001388.php
おわりに
福岡から車を少し走らせるだけで出会える、佐賀県のディープな旅。
今回は、白石町と武雄市から、自然の不思議や歴史を感じられる個性的なスポットをご紹介しました。
福岡から日帰りで訪れることができる場所ばかりです。今度の週末は、まだ知らない佐賀の魅力を探しに出かけてみてはいかがでしょうか。










