新町漁港について
今回ご紹介するのは、福岡県糸島市の糸島半島西部にある「新町漁港」です。
玄界灘に面した引津湾の最奥部にあり、北側には岐志漁港、そして南側には船越漁港という牡蠣小屋で有名な2つの漁港のちょうど中間地点に位置しており、2つの漁港に比べ、規模が小さいのが特徴です。
周辺は大きな開発が進んでおらず、昔ながらの漁師町の生活感が残る静かな景観を保っており、地域の漁業文化を伝える場所となっています。
新町漁港で釣れる魚
クロ(メジナ)のイメージ画像
新町漁港は湾の奥に位置しているため、一年を通じて海が穏やかで、初心者や家族連れでも比較的安全に楽しめます。
狙える主な魚は、夜釣りで安定して釣れる実績のあるアジや、波止の先端周りの岩盤に住み着いているクロ(メジナ)やチヌ(クロダイ)、波止の際や岩盤周りではメバル・アラカブ(カサゴ)。特に夜釣りの実績が高いです。
また堤防の多くは砂地になっているので、夏場を中心にキス、秋から初冬にかけてはハゼの数釣りが楽しめ、ファミリーフィッシングにも最適です。
また、ルアーで狙うイカ釣り(エギング)の実績も高く、水イカ狙いで訪れる人も多いようです。
新町漁港までのアクセス

それでは、新町漁港までのアクセスをご紹介します。
西九州自動車道「前原IC」より県道54号線に入り、志摩サンセットロード方面へと進みます。

志摩サンセットロードを岐志漁港方面に直進していくと、左手に「初音旅館」さんがあるので、そこから左折します。

しばらく進むと新町公民館があり、その横に鳥居と海が見えます。

こちらがその鳥居。鳥居の先には引津湾の美しい海が広がっています。

鳥居の向かいには新町天満神社が鎮座しています。この神社は「菅原大神」、「綿積大神」、「天照皇大神」が合祀されており、海辺の集落の守り神として、古くから信仰を集めてきた神社とされています。

その新町天満神社の横にある路地を進むと・・・

新町漁港が姿を現します。福岡市の中心部からここまで車で約40分でした。
新町漁港の釣り場のメインは一本堤防
それでは、あらためて漁港全体を見てみましょう。
新町漁港は引津湾の奥まった場所に位置するため、比較的水域が穏やかなのが特徴。メインの釣り場は南に伸びる長さ約120mの一本の堤防です。
堤防の手前半分はコンクリート製、その奥は石積みになっており、地形の変化もあるので、短い波止ながら様々な釣り方ができるスポットです。
また、新町漁港は他の大きな漁港に比べて人が少なく、混雑を避けたい場合にも特におすすめです。

こちらが手前のコンクリート部分。足場も良く、幅も12mほどあるので、ファミリーフィッシングに適したポイントと言えるでしょう。

堤防の一角にはカラフルな「SHINMACHI」の文字が描かれています。

コンクリートと石積みの付け根部分がこちら。十分な深さがありながらも透明度が高いので、海底まで見ることができます。

石積み部分からコンクリート護岸を見るとこのような感じです。ただし付近には漁船が停泊しているので、トラブルにならないよう配慮が必要です。

コンクリート護岸から石積み方面を見るとこのような感じです。石積みはなだらかな台形状になっており、石の隙間には根魚が棲みついていそうな雰囲気満点です。

堤防の中央部には「享保十一丙午年」という文字が彫り込まれた石碑が立っていました。
享保十一丙午年を調べてみると西暦1726年、約300年前。その当時からこの石碑が立っていたのかは定かではありませんが、かなり昔からこの新町漁港が地域の重要な港であったことを物語っています。

石積み部分は大きな岩で構成されており、磯ブーツなど釣りに特化した靴でなければかなり歩きづらいので注意が必要です。

先端部分までやってきました。対岸は船越漁港方面となります。

この先端部分は水深が深く、潮の流れも早いので一級ポイントとなっています。

堤防の西側は砂地となっており、比較的水深が浅いのが特徴。キスやハゼといった砂地を好む魚を狙えます。

堤防からは「糸島富士」と称される糸島半島のシンボル「可也山」を見渡すことができます。青い海と可也山が織りなすロケーションは最高です!!

堤防の西側沖50mには岩礁エリアもあります。遠投して狙ってみても良さそうですね。

また、堤防の西側には砂浜が広がっており、その奥に見えるのが岐志漁港となります。

なお、新町漁港での釣りも、漁業関係者や近隣住民にご迷惑をかけないよう、ルールやマナーを守って、安全に釣りを楽しむようにしてくださいね。
新町漁港に行ったら、旬の牡蠣を楽しもう!
先述したように、新町漁港の近くには岐志漁港や船越漁港といった牡蠣小屋スポットが点在しています。
牡蠣はまさに今がシーズン本番。新町漁港に行くなら、ぜひ美味しい牡蠣も楽しみましょう!
■2025年の牡蠣小屋情報は、「福岡の冬の味覚を楽しもう!福岡市内・近郊の牡蠣小屋まとめ」記事をご覧ください。
https://fukuoka-leapup.jp/city/202511.67693
ということで、今回は牡蠣小屋で有名な2つの漁港に挟まれた「新町漁港」をご紹介させていただきました。
この新町漁港は、近くの岐志漁港や船越漁港に比べてあまり知られていないので、まさに”穴場の釣り場”と言えるでしょう。
漁港付近はのどかな上に、波止から眺める海越しの可也山といった風光明媚な景色を楽しめるので、釣りをしない方にはドライブスポットとしてもおすすめですよ!













