牛頸(うしくび)ダムについて
今回ご紹介する「牛頸(うしくび)ダム」があるのは福岡県大野城市。
牛頸川の上流に位置し、洪水調節・流水の正常な機能の維持を目的に、平成4年4月より管理されている多目的ダムです。
牛頸ダムを含めた周辺は中央公園・スポーツ公園・水辺公園・およびキャンプ場からなる「大野城いこいの森」として整備されており、夏場にはアウトドアレジャーを楽しむ方々で賑わっており、さらに初夏には蛍の名所となることでも知られています。
ちなみに、ダム湖の正式名称は「大野貯水池」と呼ぶんだそうですよ。
牛頸ダムって怖いの?
牛頸=うしくびという、ちょっとおどろおどろしい名称が付いたダムなので、なんとなく怖いイメージがしてしまいますが、この牛頸という地名の由来は、ダムの下流にある平野神社の西に位置する古野山の形が、牛が首を伸ばした形に見えることからその名が付いたと「筑前国続風土記」に記述されているそうです。
また、縄文時代、牛頸付近は海岸線になっていたことから、アイヌ語の「海の入り江」を表す「うし」から来たとも言われます。
その他にも6~8世紀に須恵器の窯業技術をもたらした集団が朝鮮の牛頭山(ソシモリ山)から渡ってきて、故郷の地名「牛頭」を村の名前にし、それが変化して牛頸になったという説もあるんだそうですよ。
出典:http://www.kouminkan.info/onojo/ushikubi/post.html
県道505号線から「大野城いこいの森」を目指そう
それではアクセス方法のご紹介。牛頸ダムは「大野城いこいの森」を目指して行きましょう。
福岡市方面からのアクセスは、博多区板付から太宰府市を通る県道505号線を南下していくと、「惣利池交差点」があるので、その角を右折します。案内看板が出ているのでわかりやすいです。
そのまま住宅街を直進し、平野台交差点を過ぎると道路の名称が「ダム湖通り」に変わります。そして引き続き直進していくと・・・
ダムの堤防が見えてきました。いくつかのカーブを経てそのまま直進します。
牛頸ダムに到着しました!ここまで天神から車でわずか30分程度でした。
ダムの天端(てんば)部分は歩道となっており、中央部まで歩くこともできますよ。
ちなみにこの付近では釣りはできないので、そのままダム周辺道路を東回りに移動しましょう。
しばらく進むと、ダムの南側に「水辺公園」が現れます。ここに駐車場があるので、釣りの時はこの公園を拠点にすると良いかと思います。
公園内には芝生広場があり、所々にベンチも設置されています。ウォーキングやジョギングを楽しむ方の姿も見受けられますよ。
この付近は古代の時代に九州最大の須恵器窯跡群があったそうで。「牛頸須恵器窯跡」として国の史跡として指定されています。案内板が掲示されているので、ご興味のある方はチェックしてみてくださいね。
公園内には休憩所や自動販売機・トイレも完備されているのでかなり快適です。
数少ないポイントを攻略すべし!
ダム湖である「大野貯水池」はかつてブラックバスがかなり生息しており、昔はバス釣りの名所として多くの釣り人に知られていました。
近年はあまり良い釣果のニュースは耳にしません。でも、かなり釣りやすい場所ではあるので、週末になると釣り人の姿も散見されます。
ポイントはズバリ東側と水辺公園のある南側。
まずは水辺公園のほとりにある牛頸川の流れ込み部分をチェックしてみましょう。
ダム湖に流れ込む川の流入部分はバックウォーターと呼ばれ、鮮度の高い水が流れ込むのでバス釣りの一級ポイントとなっています。
この日は冬場の減水期ということもあって水量も少なく、底が見える状態でした。
ダムの東側は遊歩道となっており、歩きながらポイントを攻めることができます。
こちらが東側エリア。水質も悪くなく透明度も比較的に高いです。
そのまま東側の遊歩道を直進しつつ、ポイントを探してみましょう。
遊歩道の突端には人工構造物があり、この周辺も良いポイントとなっています。
水中の地形変化にも富んでいるので、いろんなルアーをチェンジしながらバスを攻略してみてくださいね!
南側の西岸付近の浅瀬も水温が高くなる夏場には良いポイントとなります。
注意!網場 ( あば )の先は釣り禁止です!
牛頸ダムの管理事務所さんに確認したところ、ダム湖の堰堤に近い場所に張られているロープで繋がっている浮き輪から奥は釣り禁止となっています。
これは網場 ( あば )と呼ばれるもので、上流から流れてくる流木やゴミなどを、浮き輪をつけた網で止め、ダムのゲートや発電所の設備を守っているんです。
総括すると、牛頸ダムのダム湖である「大野貯水池」は、釣り場が限られている上、魚のプレッシャーも高く、近年は「なかなか釣れないダム」として知られています。
しかし、そんな「釣れないダム」を攻略するのも釣りの楽しみ方のひとつ。季節や水温、時間帯、そしてブラックバスの習性など様々な点を総合的に分析しながらチャレンジしてみましょう。
また、遊歩道や公園付近は散歩や野鳥観察、ウォーキングなどを楽しむ方も数多くいらっしゃいます。くれぐれも他の方のご迷惑にならないよう、ルールやマナーを守って安全に釣りを楽しんでくださいね!
「大野城いこいの森」には自然の中で楽しめる施設が充実!
牛頸ダムを含めた「大野城いこいの森」には、様々な施設が点在しています。
先ほどの水辺公園をさらに奥に進むと、綺麗に整備された「ダム記念公園」があり、ダム湖を一望できるドライブスポットにもなっています。
ダム記念公園の横は、最初にご紹介したダムの天端部分の歩道に繋がっています。つまりダム周辺をぐるりと歩いて一周することもできるんです。
体力に自信がある方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
また、南西部には広い駐車場を備えた大野城いこいの森最大の公園「中央公園」があります。
ここにはローラーすべり台等の大型遊具をはじめ、パットゴルフ、アスレチック広場、野外ステージがあり、入場無料であることからお子さん連れに大人気の公園となっているんです。
さらに新施設としてスケートボードパークもオープン。ヘルメット・プロテクターなどもレンタルできるので、手軽にスケボーを楽しむこともできますよ。
中央公園
営業時間:3月~10月(9:00~18:00)/11月~ 2月(9:00~17:00)
定休日:7~8月以外の月曜日(祝日の場合は翌日)および年末年始
利用料金:入場無料
・駐車場(247台)220円/1回
・パットゴルフ(18ホール)220円/人
・スケートボードパーク用レンタル品(ヘルメット・プロテクター・スケートボードセット)330円/セット
さらに大野城いこいの森にはキャンプ場もあるんです。
都心部からわずか30分ほどで行けるキャンプ場とあり、福岡都市圏のキャンパーに大人気なんだとか。
ロッジやテントサイト、日帰りのバーベキュー施設などは予約できる上、集会所やファイヤーサークルも完備されているんです。
大野城いこいの森キャンプ場
営業時間:開門6:00~閉門22:00(電話受付時間は9:00~17:00)
定休日:7~8月を除く月曜日(祝日の場合は翌日)および年末年始
■キャンプ場の詳しい情報や予約については、大野城いこいの森の公式サイトにてご確認ください。
ハイ、ということで今回は福岡県大野城市にある「牛頸ダム」のご紹介でした。
釣りだけではなく、大型遊具やスケートボードパークのある中央公園やスポーツ公園、キャンプ場まで充実している「大野城いこいの森」も一緒に楽しめるのは嬉しい限りですよね。
天神からほんの30分で行ける自然の中で、いろんなアウトドアアクティビティを楽しんでみてくださいね!