日本で地震や災害の少ない都市はどこ? 暮らしやすい『福岡』が安全面でもすごい理由

日本ではマグニチュード5.0の地震で全世界の1割、同6.0以上の地震で同2割が発生しています。〝地震大国〟日本において、福岡市は地震発生の少ない都市です。福岡市では、官民連携による災害に備えた取り組みでも大いに注目を集めています。今回、福岡市における防災の取り組みをみていきます。

30年以内に震度6弱以上の地震発生率は福岡市6.2%で全国8位

30年以内に震度6弱以上の巨大地震が福岡市を襲う確率は6.2%━━━。
政府の地震調査委員会が2021年3月に発表した『全国地震動予測地図』2020年版によると、今後30年以内に強い揺れが襲う確率で福岡市は、全国47都道府県庁所在地で8番目だった。

全国地震動予測地図は、過去に発生した地震の記録や地形を評価して確率を算出したものだ。
同地図で最も確率の高かった81%の水戸市を筆頭に75%の徳島市と同率の高知市など、南海トラフ地震発生の恐れがある太平洋側で高かった。

一方、九州は福岡市6.2%、佐賀市9.2%、長崎市3.0%だった。太平洋側に位置する大分市、宮崎市は、それぞれ55%、43%となっている。
 

 

『地震が少ない街』で最多の福岡県、過去100年でM5以上は3回

Webメディア『AERA dot.』編集部は、2020年4月~2021年3月の気象庁『震度データベース検索』を用いて、全国の自治体で起きた震度1以上の地震を集計した。 
全国の自治体での平均地震回数は16回だったとするAERA dot.編集部は、集計結果を基に3Dマップを作製した。地震の多い地域・少ない地域を一目瞭然とした3Dマップでは、東北地方での地震の多さが目立った。
一方、地震の少ない地域は西日本に多く、中でも福岡県は最多の51地域(自治体・行政区)で地震がなく、次いで北海道27地域、兵庫県22地域だった。

Webメディア『ねとらぼ』が、1921~2021年の気象庁『震度データベース検索』で震度5以上の地震について都道府県別で調査したところ、最少は富山県と岐阜県の2回で、福岡県、佐賀県、香川県、大阪府、愛知県の3回が続いた。
 
2020年4月~2021年3月の気象庁『震度データベース検索』の集計結果を基に作成した3Dマップ(画像:『AERA dot.』編集部)

 

『大地震でも「生き残る街」ランキング』での首位は福岡市

東日本大震災が発生した翌2012年5月、週刊誌『女性自身』は、災害危機コンサルタントの堀越謙一氏の検証・監修による『大地震が来ても「最後まで生き残る街」ランキング』を発表した。
同ランキングでは、都道府県単位で大地震のリスク分析をして相対的に安全性の高い上位15の都道府県を抽出した。
そして、市単位で生活利便性や建物安全性を分析し、木造率や建物の老朽化率から倒壊や火災延焼の危険性が低い自治体を選び出し、首位は福岡市だった。

同ランキングでは福岡市について、「過去に福岡市を中心とする大地震はなく、大きな被害報告もない。
非木造率が高く、老朽化した建物が少ないことからも、建物倒壊、火災延焼などのリスクが低い。
また人口当たりの店舗数、商品販売数、医師の数も多い」とする。
福岡市に続く第2位は福岡県久留米市、第3位は山口市と熊本市だった。
なお、2016年4月の熊本地震(M7.3)の発生後、熊本県は企業誘致用Webサイトに掲載していた「過去120年間マグニチュード7以上の地震は発生していない」との文章を削除した。

 
出典)地震調査研究推進本部『全国地震動予測地図2020年版』

 

 

油断大敵、地震発生メカニズムを把握して万が一に備える


福岡県西方沖地震における被災状況(画像提供:福岡市)

 

2005年3月、福岡市でも警固断層帯副西部を震源地とする福岡県西方沖地震(M7.0)が発生して死者1人、負傷者1087人、全壊を含む約9000棟が損壊した。
玄界灘から博多湾を経て福岡平野を北西~南東に走る全長55キロの警固断層帯は、福岡県西方沖地震を引き起こした北西部と、4,300年前~3,400年前に活動した南東部に分かれる。
全国に2,000あるとされる活断層のうち、主要な活断層は114だ。
このうち30年以内にマグニチュード7程度の地震の発生確率で3%以上と予測される活断層は31を数え、その一つが発生確率0.3~6.0%の警固断層帯南東部だ。
福岡県のシミュレーションでは、警固断層帯南東部による地震で福岡市を中心に3万2988棟が全壊・半壊し、1,183 人死亡・2万2,508人負傷と想定する。

 

 

備えあれば、憂いなし。地震以外にも毎年起きる都市型災害

福岡市は、地震リスクは比較的少ないものの、近年頻発するゲリラ豪雨や台風に伴う水害リスクは見逃せない。
福岡市では、『1999年6月29日水害』において死者 1人、被災家屋 3,173戸、地下施設浸水81棟という被害を出した。
その後の『2003年7月19日水害』では、被災家屋1759戸、地下施設浸水97棟だった。

これらの都市型災害への対応として福岡市は、河川整備や下水道整備に取り組んできた。
さらに市民向け防災用ホームページの開設や自主防災組織の育成、防災情報収集の強化などのソフト面での充実にも注力してきた。
この結果、最近の都市型災害において大きな被害は発生していない。


福岡市で発生した『2003年7月19日水害』における被災状況(画像提供:福岡市)

 

 

福岡市が災害時の〝本丸〟、新災害対策本部室を開設

福岡市が本庁舎15階に開設した新災害対策本部室(画像提供:福岡市)

福岡市は2021年12月、災害時の本部体制強化として本庁舎15階に新たな災害対策本部室を開設した。
従来の本部室(活動スペース320㎡)が手狭だったことによる。

15階の食堂跡に設けた災害対策本部室の広さは740㎡で、耐震性の高い構造で非常用電源も確保する。
そして、気象データ等を収集して避難情報を発令するオペレーションルーム、オンライン会議も想定し、マルチモニタを設置した会議室を備える。

さらに区役所や消防局、交通局などの関係部署との災害対応用のネットワーク回線も新たに導入した。
同階にある講堂にもマルチモニタを設置し、さらに研修スペースや各会議室も活用できるため、活動スペースは従来の約5倍となるという。

新災害対策本部室について、福岡市市民局防災・危機管理部の岩倉りえ防災推進課長は、次のように説明する。

福岡市 市民局 防災・危機管理部の岩倉りえ防災推進課長

大規模災害時に市職員だけでなく、数多くの防災関係機関の方々にも集まっていただき、円滑に連携できる環境が整いました。
また、最新のICT機器を導入しており、非常時に被害状況の収集や共有に加え、指示事項や対応状況の把握などが一元的に管理でき、迅速・円滑な災害対応が可能となりました。

 

民間企業とのタイアップで小学生向け防災情報紙を発行

災害時の〝本丸〟である新災害対策本部室を整備した福岡市は、民間企業とタイアップした防災活動にも積極的だ。
福岡市は2022年4月、市立小学校に通う4~6年生全員に防災情報紙を配布し、福岡市役所と各区役所にも設置した。

東証上場の株式会社アクセスグループ・ホールディングスの子会社・株式会社アクセスプログレス(東京都渋谷区 山口幸喜社長)が福岡市からの協力を得て発行した媒体が、タブロイド判の防災情報紙『もしも新聞』だ。
カラー刷・12ページの同紙は、洪水・高潮・土砂災害・台風・地震・新型コロナウイルスについての知識や行動対処法、災害時の情報入手方法などをわかりやすく説明している。同社では、既に大阪府、和歌山県、広島県、名古屋市、横浜市で発行しており、福岡市は6自治体目だ。


2022年4月に刊行した防災情報紙『もしも新聞』(画像:アクセスプログレス)

地元企業8社による次代防災プロジェクト

LINE Fukuoka株式会社(福岡市博多区、鈴木優輔CEO)が発起人兼事務局となり、地元企業8社及び福岡市がオブザーバーとして参加している共同事業体『Fukuoka Smart City Community』は、自治体や企業、市民が連携して《福岡市を日本で最も課題解決の早いスマートシティの実現》を目指している。
「100年先でも、選ばれるまち、FUKUOKAをつくる」ことを目的に地元企業8社が、福岡の次なる防災アクションを決めるオンライン市民投票で選ばれた防災課題が『ペット防災』だった。
同事業体では、具体的なアクションとして、ペットを飼う市民の行動指針となる『ペット防災の3カ条』を考案し、『ペット情報カード』を作成して無料配布をしている。
 
『Fukuoka Smart City Community』は『ペット防災』の社会実装に取り組む(画像:Fukuoka Smart City Community)

〝都市のDNA〟官民によるまちづくりが防災に生きる

かつての自治都市・博多の伝統を受け継ぐ福岡市では、官民連携によるまちづくりが〝都市のDNA〟になっている。
地震をはじめとする災害が少ないという地政学的な恩恵に加えて、〝万が一〟に備えて官民と連携して防災にも取り組んでいく姿勢は今後、ヒト・カネ・ビジネスを呼び込んでいく都市経営においても追い風になるものと考える。
 

参照サイト

全国地震動予測地図2020年版(地震調査研究推進本部)
警固断層帯
福岡市総合ハザードマップ:地震
過去100年で「震度5以上の地震が多かった」都道府県を調査 
AERAdot.『独自調査でわかった「地震が少ない街」福岡で51地域、北海道で27地域』
女性自身『大地震でも生き残る街「全国ベスト5」公開』
福岡市と協力連携し、小学生向けの防災情報紙「もしも新聞」を新規発行
Fukuoka Smart City Community 防災 3 カ条の考案やオリジナルペット情報カードを無料配布
 

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編集者兼ライター
近藤 益弘
1966年、八女市生まれ。福大卒。地域経済誌『ふくおか経済』を経て、ビジネス情報誌『フォー・ネット』編集・発行のフォーネット社設立に参画。その後、ビジネス誌『東経ビジネス』、パブリック・アクセス誌『フォーラム福岡』の編集・制作に携わる。現在、『ふくおか人物図鑑』サイトを開設・運営する。

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