9/10は「秋の七草」を学びに福岡市植物園へいこう!秋の空気を楽しめる「秋の七草」がおもしろい。

早春にいちはやく芽吹く春の七草には親しみがある方も多いとは思いますが、実は秋にも七草があることはご存じでしたか?秋を運んでくれる植物をみなさんにご紹介します。

こんにちは!石原和幸です。
木枯らしを揺らす涼しい風や、高くなっていく空に秋の訪れを感じるようになりましたね。
暑い暑いと言っていたのもずいぶん前のことのようです。
今日は、そんな秋を運んでくれる植物をみなさんに是非ご紹介できればと思っています。
 

秋の七草ごご存知ですか?

早春にいちはやく芽吹く春の七草には親しみがある方も多いとは思いますが、実は秋にも七草があることはご存じでしたか?

お粥にして食べて邪気を払う目的の春の七草に対して、秋の七草は鑑賞して楽しむことが前提。
その7種は古くから日本人が愛でてきた草花で、飛鳥・奈良時代には既に人々の生活に溶け込んでいたようです。
移り変わる季節と共に変化していく景色と植物を楽しむ心は、今も昔も変わらないということですね!

実は、秋の七草が決まってから、それに合わせて春の七草も決まったと言われています。
 

秋の七草は「万葉集」が名付け親?

 では、誰が秋の七草を決めたんでしょうか?
 
それは、『万葉集 巻八 秋雑歌』にある山上憶良(やまのうえのおくら)の歌がもとになっているといわれています。
 
秋の野に 咲きたる花を 指折およびをり かき数ふれば 七種ななくさの花
萩の花 尾花 葛花 撫子(なでしこ)の花 女郎花(をみなへし) また藤袴 朝貌(あさがお)の花
 
この歌で山上憶良が名指しした七種が次第に「秋の七草」と呼ばれるようになりました。
 
けれども、ここで注意しておきたいのですが、山上憶良の歌にある「朝貌(あさがお)」は私たちがイメージする朝顔ではありません。
なぜなら、その当時、私たちが知っている現在の朝顔はまだ日本に入ってきていなかったんです!
 
そのため、「朝貌(あさがお)」の花については未だいろいろな説があるようです。
現在は、平安時代に作られた漢和辞典『新撰字鏡(しんせんじきょう)』の「桔梗(ききょう)」の項に「あさがお」とあるため、「桔梗(ききょう)」のことだったんじゃないのかな?と言われています。
 
また、「尾花」とはススキの別名です。
 

秋の七草の語呂合わせは「お好きな服は?」

万葉集をみると、なんだか漢字ばかりがつながっていて堅苦しく覚えづらい印象ですが、春の七草と同じで語呂合わせがあります。
 
「おすきなふくは」です!
お:オミナエシ
す:ススキ(オバナ)
き:キキョウ
な:ナデシコ
ふ:フジバカマ
く:クズ
は:ハギ
 
余談ですが、僕の「おすきなふく」はもちろんお花柄です!

 

秋の七草は薬としても優秀な植物

秋の七草の見ごろは、7月~10月の間です。
春の七草と違って、同時期に7つすべてが咲き揃うわけではありません。
それぞれ特徴があり、薬効としても優秀な植物なんです!
 
それぞれ根っこを乾燥させたものがほとんどで、季節の変わり目に出てくる不調に効き目があるものが大半を占めます。
めまい、のぼせ、解熱効果、消炎や体内のめぐりを改善させる作用を持っています。
効き目の強弱や適切な分量は人や症状によって異なるため、服用したいときは必ずお医者さんと相談してくださいね!
 
残念なことに、野生や自生の藤袴とキキョウは、共に準絶滅危惧種・絶滅危惧種に指定されています。
植物のことを知り、親しむことで、秋の七草のような昔から今に残り続ける存在を守りたい!という意識がみなさんひとりひとりの中に芽生えたらとても嬉しいです。
それはきっと、僕たちの今の街並みや風景を守ることにつながると思います。
 

 

福岡市動植物園でも秋の七草を見ることができます!

福岡市植物園では、さきほど紹介した秋の七草の一部、女郎花(をみなへし)や、野生のものが準絶滅危惧種とされている藤袴などを愛でることができます。
秋色に染まっていく園内を散策しながら、今日名前があがった植物たちを探してみてはいかがでしょうか?

 

夏から秋にかけて咲く女郎花は、小さな黄色い花が集まっていることが特徴です。
その昔、粟をお米のように炊き上げた飯のことを「おんなめし」と呼んでいた時代に、開花する姿が粟ご飯のように見えたことから「おんなめし」=オミナエシとなった語源だという説があります。

藤袴はキク科の多年草で、もともとは中国原産の植物です。
晩夏から秋にかけて咲く花の形が袴の形に似ていることが、名前の由来とされています、が…袴の形に見えるでしょうか?

 
是非これらの特徴をもとに、秋の七草を見つけてみてください!
 

 

9月10日福岡市植物園で「植物観察会」が開催

福岡市植物園では植物にまつわるイベントがたびたび開催されています。
9月10日には、緑の解説員と一緒に秋の野草について学んだり、園内の植物を鑑賞する「植物観察会」が行われます。
別途入園料は必要ですが、イベント自体は無料なので、参加してみてはいかがでしょうか?
 
定員は50名、当日の受付順となっていますので、お早いうちに是非!
僕自身はこのイベントに出ませんが、皆さんが植物と親しくなれる良い機会です。
植物観察会はシーズンごとに開催されているようなので、今回参加できなくても、植物に興味を向けられるきっかけとして、ぜひいつか参加してみてください。
 
 

植物観察会【秋の野草】 開催概要

秋の野草について学んだあと、園内の見頃の植物を観察します。 
講 師:緑の解説員
日 時:令和4年9月10日(土) 午後 1:30~
対 象:一般
募集数:50人
選定法:当日受付順
その他:受講料無料(入園料および駐車料別)
※入園料については「植物園友の会」会員または、市内居住の65才以上の方で、シルバー手帳等を提示いただければ無料です。
 
https://botanical-garden.city.fukuoka.lg.jp/events/detail/1341
 

 
それではまたお会いしましょう。
石原和幸でした!
 

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庭園デザイナー
石原和幸
長崎市生まれ。22歳で生け花の本流『池坊』に入門。以来、花と緑に魅了され生花の路上販売から店舗販売、そして庭造りをスタート。その後、苔を使った庭で独自の世界観が「英国チェルシーフラワーショー」で高く評価されこれまで14回出展し計11個の金メダルを受賞。エリザベス女王より「緑の魔術師」と称される。全国で庭と壁面緑化など緑化事業を展開し環境保護に貢献すべく活躍中。

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