新たな金融分野における〝世界の都市〟の順位
第1位:ニューヨーク(スコア211.6)、第2位:ロンドン(同203.0)、第3位:東京(同116.2)、第4位:北京(同96.3)、第5位:上海(同96.3)…、第45位:大阪(同22.6)、第46位:福岡(同21.5)……。
森記念財団都市戦略研究所(竹中平蔵所長)は2023年11月9日、『世界の都市総合力ランキング – 金融センター』(GPCI-Financial Centers)を初めて発表した。
金融業界の急速な拡大と国際化によって、世界の各都市においては、国際的な金融センター機能を担っていく上でのポテンシャル確保の重要性が高まっている。
このような背景のもと、『世界の都市総合力ランキング – 金融センター』では、グローバルな金融システムにおける各都市の持つ〝国際金融センター〟としての特徴や強み・弱みを明らかにしていくことを目的にランキングを発表した。
『世界の都市総合力ランキング – 金融センター』(GPCI-Financial Centers)では、従来の『世界の都市総合力ランキング(GPCI)』の6分野(経済、研究・開発、文化・交流、居住、環境、交通・アクセス)26指標グループ・70指標に〝金融〟分野の4指標グループ・14指標を加え、合計7分野・30指標グループ・84指標で分析・評価をおこなっている。
このように『世界の都市総合力ランキング – 金融センター』(GPCI-Financial Centers)では、各世界都市の〝国際金融センター〟としての機能や競争力を複眼的に評価し、ランキング化を実現した。
森記念財団都市戦略研究所では、次のようにコメントしている。
森記念財団都市戦略研究所
『世界の都市総合力ランキング』金融センター編(GPCI-Financial Centers)画像提供:森記念財団都市戦略研究所
日本国内での『資産運用特区』創設に東京、大阪、福岡、札幌が呼応
金融分野におけるランキングで首位となったニューヨークは、4つの指標グループのうち金融商品市場で第1位だった。
そして、他の指標グループである金融仲介機能、外国為替・金利市場、高度専門人材において共に第2位となっている。
第2位だったロンドンは、外国為替・金利市場、高度専門人材においてトップを占めた。
続く第3位の東京は、金融仲介機能で首位だった。
一方、福岡は、『世界の都市総合力ランキング – 金融センター』において東京、大阪と共に日本の都市としてランクインしている。
金融分野で第46位だった福岡は、4つの指標グループのうち金融商品市場において第38位、金融仲介機能で第40位、外国為替・金利市場で第32位、高度専門人材で第43位となっている。
日本国内では、資産運用立国に向けた施策の一つとして『資産運用特区』の創設に向けた検討が、政府によって進めている。
そして、東京、大阪、福岡、札幌の4都市圏が候補として名前が挙がっており、今後の動向が注目される。
『世界の都市総合力ランキング』金融センター編(GPCI-Financial Centers)金融指標グループ(画像提供:森記念財団都市戦略研究所)
参照サイト
世界の都市総合力ランキング – 金融センター(GPCI-Financial Centers)
https://mori-m-foundation.or.jp/ius/gpci-fc/index.shtml