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福岡市初の『都市型納骨堂』が今宿駅から徒歩1分の立地に登場【福岡市西区】

大都会での〝墓地不足〟を背景にして首都圏で誕生したのが、『都市型納骨堂』です。駅前などの好立地に建つ都市型納骨堂が、福岡市内にも登場しました。

福岡市初の都市型納骨堂は3階建てで最上階に仏教会館

画像提供:眞影寺瑠璃苑

宗教法人眞影寺は3月17日、福岡市内で初めてとなる都市型納骨堂である『眞影寺瑠璃苑』を福岡市西区今宿駅前に開設した。

JR筑肥線の今宿駅から徒歩1分の、福岡銀行今宿支店北隣に建つ地上3階建ての同建物では、最上階に仏事や法要などを執り行う仏教会館を併設する。

 

昨今、都市型納骨堂は、〝お墓のマンション〟とも称されることもある。
従来の納骨堂では、骨つぼを納めたロッカー式の収容棚が並ぶ形態となっている。
2000年代に入って首都圏などで登場した都市型納骨堂の中には、駅前などに立地して、骨つぼを収めた厨子(ずし)がハイテク倉庫のように訪問者のブースに自動搬送されて来る形式もある。

 

今回、自動搬送式ではなく、厨子に納めて納骨壇に収蔵する方式を導入した点について、眞影寺瑠璃苑の担当者は、「機械式の場合、メンテナンスの問題で将来的な負担となることもあります。瑠璃苑では、ロッカー式や仏壇式と異なる収蔵方法として、新たな形式の納骨壇を採用しております」とする。

 

眞影寺瑠璃苑の都市型納骨堂ビルは2022年2月に着工し、2023年3月17日付で開設した。
同ビルの敷地面積は444.45 平方メートル、延床面積は704.42平方メートルとなっている。
納骨堂としては、管理費不要の室内墓(お一人用)や永代使用の家族墓ファミリータイプがある。
個人単位でお申し込める『天空』は1人用40万円、2人用60万円、3人用80万円、4人用100万円、5人用120万円となっている(※同時申込時)。

 

また、従来のお墓と同様に利用できる『星』は、4人用で150万円(骨壺サイズの調整で最大6人収蔵)という設定だ。

眞影寺の3代目住職である釈法源氏は、「故人様と向き合うことで自らを顧みる機会を日常的に持つことは大切です。故人様と向き合う時間が日常生活にとけこみ、私たちの生活が豊かになるように、そんな思いで瑠璃苑を開苑致します」とのコメントを寄せている。

 

画像提供:眞影寺瑠璃苑


日本の墓地は87万区画、納骨堂1.3万施設。福岡市は墓地791区域、納骨堂418施設

厚生労働省『令和2年度(2020年度)衛生行政報告例』によると、2021年3月末時点での日本における墓地 の総数は、86万8299区域となっている。
また、納骨堂の 総数は1万3038施設だった。
このうち福岡市では、墓地791区域、納骨堂418施設を数える。

 

厚生労働省が2023年2月28日に公表した『人口動態統計速報(令和4年(2022)12 月分)』(速報)によると、2022年の国内における死亡数は、過去最大となる前年比8.9%増の158万2,033人となった。
日本では1980年代から年間死亡数は増加傾向にある。2003年に100 万人を超え、その後も増加傾向が続く中、2020年には 11 年ぶりに減少したものの、2021年と2022年と増加傾向に転じている。

 

2017年7月に発表された国立社会保障・人口問題研究所『日本の将来推計人口』(平成29年推計)によると、2040年には年間死亡数168万人になると推計する。
これから本格的な〝少産多死〟型社会を迎える中、福岡市をはじめ福岡都市圏、さらに九州地域においても都市型納骨堂が普及していくのかどうなのか。

今後の動向が注目される。

 

画像提供:眞影寺瑠璃苑

【施設概要】
所 在 地/ 福岡市西区今宿駅前一丁目2-15
用  途/ 宗教施設(寺院)
事業主体/ 浄土真宗御開山 眞影寺
階  数/ 地上3 階
敷地面積/ 444.45 ㎡
延床面積/ 704.42 ㎡
着  工/ 2022年2月
開  設/ 2023年3月17日

 

 

参照サイト

都市型納骨堂瑠璃苑
https://shineiji-rurien.org
福岡市西区に、都市型納骨堂が誕生〜駅から徒歩1分。洗練された納骨堂でお参りを日常のひとコマに 令和5年3月竣工〜 ttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000118346.html?fbclid=IwAR1oSSUFFSQG-Qx246YHuSCGJMmnr3qfifXh2dnrsg28iv_sVf7cXmabQk
令和3年(2021)人口動態統計月報年計(概数)の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai21/dl/gaikyouR3.pdf
令和2年度 福岡市における墓地・納骨堂の需給状況について(アンケート調査結果)
https://www.city.fukuoka.lg.jp/hofuku/seikatsueisei/life/kurashinoeisei/bochiankeeto_2_2.html
【参照サイト】人口動態統計速報(令和4年(2022)12 月分)を公表します
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/s2022/dl/202212_1.pdf
国立社会保障・人口問題研究所『日本の将来推計人口』(平成29年推計)
https://www.ipss.go.jp/pp-zenkoku/j/zenkoku2017/pp29_ReportALL.pdf

 

 

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編集者兼ライター
近藤 益弘
1966年、八女市生まれ。福大卒。地域経済誌『ふくおか経済』を経て、ビジネス情報誌『フォー・ネット』編集・発行のフォーネット社設立に参画。その後、ビジネス誌『東経ビジネス』、パブリック・アクセス誌『フォーラム福岡』の編集・制作に携わる。現在、『ふくおか人物図鑑』サイトを開設・運営する。

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