神社建築の『和』と鉄骨・総ガラス張の『洋』が調和した建築デザイン
画像提供:宮前迎賓館 灯明殿
博多祇園山笠での櫛田入りでも知られる櫛田神社の北神門隣に新たなランドマークとなる『宮前迎賓館 灯明殿』が4月1日、グランドオープンする。
神社建築をイメージした銅板ぶきの大屋根に外壁面を総ガラス張りにした鉄骨造りを組み合わせた建築デザインが印象的な宮前迎賓館。
同館は、石蔵酒造株式会社(福岡市・堅粕、石蔵利正社長)と櫛田神社(阿部憲之介宮司)との共同事業だ。
地上4階建ての宮前迎賓館の延床面積は、1,250平方メートル。
館内には、結婚披露宴をはじめ、各種宴会やレセプション、会議、展示会などの多彩な場面で利用可能な4つの宴会場を設けている。
これら宴会場の名称は、地元に馴染む深いネーミングになっているのも特徴の一つだ。
宴会場で最大となる利用人員100人の『清道(せいどう)』の名称は博多祇園山笠での櫛田入り時に山笠が奉納のために回る円周状の道に由来する。
櫛田神社のイチョウ「櫛田の銀杏(ぎなん)」を正面に望む同40人の『銀杏(ぎなん)」。
日宋貿易の港でもあった博多湾の入江に櫛田神社があったことにちなんだ同24人の『入り舟(いりふね)』。
そして、境内の井戸で汲み上げる不老長寿水を踏まえての同16人の『若水(わかみず)』の4室となっており、内装には障子戸や木製建具、漆喰壁などの日本の伝統構法を採用している。
お酒の取り持つ縁もあり、神社と酒蔵との組み合わせで誕生
画像提供:宮前迎賓館 灯明殿
福岡市内で唯一の造り酒屋である石蔵酒造、そして博多の総鎮守である櫛田神社との間には、お酒が取り持つ縁もある。
実は、櫛田神社境内に〝お酒造りの神様〟である『大山咋神(おおやまくいのかみ)』を祀った松尾神社(末社)があるのだ。
そして、日本酒の日である毎年10月1日に『福岡県酒造組合』(会長 江崎俊介菊美人酒造社長)による福酒奉納祭が執り行われている。
同じく焼酎の日である毎年11月1日には、『SHO-CHUプロジェクト』(代表 坂口光一九州大学名誉教授)によって、焼酎祈願祭が執り行われる。
石蔵酒造と櫛田神社の共同事業で建てられた宮前迎賓館 灯明殿の一部は、櫛田神社の区分所有となっており、神事後の直会用厨房としても活用していくとされている。
石蔵酒造では、「『宮前迎賓館 灯明殿』が、博多の由緒ある地に建つ新たな交流の場として、博多の街に末永く貢献できることを願い 、『博多の特別な日に。』をコンセプトに運営を続けて参る所存です」とする 。
物件概要
所在地 / 福岡市博多区上川端1-35
用 途/ 集会場(結婚披露宴会場)
事業主体/ 石蔵酒造株式会社、櫛田神社
階 数/ 地上4階建て
敷地面積/ 323.36㎡(97.6坪)
延床面積/ 1,232.17㎡(371.2坪)
着 工/ 2021年10月
開 業/ プレオープン2月24日、グランドオープン4月1日
備 考/ 設計監理 設計+制作/建築巧房
参照サイト
宮前迎賓館 灯明殿
https://www.tomyoden.com/
設計+制作/建築巧房『宮前迎賓館 灯明殿』
https://www.kooobooo.net/works/%E5%AE%AE%E5%89%8D%E8%BF%8E%E8%B3%93%E9%A4%A8%E3%80%80%E7%81%AF%E6%98%8E%E6%AE%BF/
福岡県神社巡り 福岡神社参拝帳 [0014] 櫛田神社
https://jinja-sanpaicho.com/jinja/jinja.php?id=0014