そもそも「インクルーシブ」ってどんな意味?
インクルーシブとは
インクルーシブ(Inclusive)とは、英語で「すべてを包み込む」を意味する言葉。障がいの有無、年齢、性別、国籍などに関わらず、すべての人が社会から排除されず、社会の構成員として包摂され、共に支え合うという考え方です。
福岡市では、「誰もが思いやりをもちすべての人にやさしいまち、ユニバーサル都市・福岡」の実現を目指し、誰もがお互いを理解し、安心して笑顔で、自分らしく遊ぶことができる「インクルーシブな子ども広場」の整備を福岡市内の各区1カ所、計7つの公園で整備を進めています。
◎インクルーシブな子ども広場 対象公園
百道中央公園(早良区)、東平尾公園 大谷広場(博多区)、西南杜(もり)の湖畔公園(城南区)、桧原運動公園(南区)、アイランドシティ中央公園(東区)、かもめ広場(中央区)、今津運動公園(西区)
リニューアルした今津運動公園に行ってみました!

このたび、整備対象となっている7つの公園のひとつ、今津運動公園の子ども広場がリニューアルされたと聞き、実際に行ってみました!
今津運動公園ってどんな公園?
福岡市西区に位置する「今津運動公園」は、開放的なロケーションが魅力の総合運動公園です。
約17ヘクタールもの広大な敷地には、本格的な球技場やテニスコート、体育館などのスポーツ施設が充実しています。
子どもに人気の大型遊具や、四季折々の花を楽しめるリフレッシュガーデンも備えており、週末には家族連れやジョギングを楽しむ人々で賑わい、世代を問わず市民の心身を支える憩いの拠点となっています。
インクルーシブ化までの道のり
今津運動公園では全3回にわたって整備に向けたワークショップが行われ、リニューアルプランがまとめられました。
広場づくりの考え方として、「海・山に囲まれた今津の風景の中で誰もが自分の過ごし方で楽しめる子ども広場へ」という理念のもと、「安心して快適に過ごせるための配慮がある」「今津ならではの魅力を公園内につなげる」「利用者同士の共感・共有の輪を広げ交流を育む」という3つの方針が示されることになりました。
五感を刺激する遊具や快適な設備が充実!
それでは早速行ってみましょう!

まずは正面入り口東側のエリアから。
こちらは反発素材を使用したマットが敷かれており、”はねる遊び”が楽しめます。
ちなみに地面が茶色くなっているのは、クッション性のあるゴムチップ舗装が施されているため。弾力性があり、子どもが転倒した時もケガをしないよう配慮されています。

こちらでは手押しポンプを使って水遊びができ、”水とふれあう遊び”ができます。

砂場は一般的な高さと、車いすに対応した高さの2種類が併設されています。

このようなネットに転がりながら、”ゆれる遊び”も楽しめます。

みんなで向き合いながらクルクルまわして遊べる回転式遊具もありました。子どもたちも楽しそう!

そしてこちらは、なだらかな地形を活かした個性的な形のすべり台。スロープを設置したバリアフリー構造になっています。

屋根付きのあずまや(東屋)とテーブルも新設され、子どもの遊ぶ姿を見守りながらひと休みできます。

ブランコは2人乗りが2基と1人乗りが1基、5人までが同時に楽しめるようになりました。

砂場にはサークル状のベンチとタープも完備されているので、夏でも快適に遊べそうです。
新旧の魅力が共存する公園

リニューアルした今津運動公園は全すべての遊具が新しくなったわけではありません。すべり台など既存の遊具や動物のオブジェなども健在です。

昔から子どもに大人気の「アスレチックコース」もこれまで同様楽しめます。

そして今津運動公園の名物と言えば、こちらの「リフレッシュロード」。
裸足になり、埋め込まれた大小異なる石の上を歩いていくと足の裏に激痛が!
しかもゴールに近づくにつれて、石はより小さく鋭利になり、激痛も倍増するんです!

リフレッシュロードのゴール間際、あまりの痛さで悶絶する幼き頃の筆者の息子たち。表情をお見せできないのが残念です(笑)
誰もが一度はチャレンジしたくなるこの名物ロードも、リニューアル後も引き続き楽しめるようになっています。
【今津運動公園】
■住所:福岡市西区今津字津本2201
■アクセス:JR筑肥線「今宿」または「九大学研都市」駅前から「西の浦」行きに乗車し、「今津運動公園前」で下車
■公式サイト:https://imazu-sportspark.jp/
福岡市の「進化する公園」に注目!

インクルーシブな子ども広場第1号となった「百道中央公園」
福岡市では2021年から2023年にかけて、誰もが快適に利用できるユニバーサルデザインに配慮した遊具を舞鶴公園に設置し、検証を行いました。
広く市民に実施したアンケート調査では、「年齢の離れたきょうだいを一緒に遊ばせたい」「小さな子どもも楽しめる遊具が欲しい」といった声が寄せられ、障がいのある子どもを持つ保護者からは、「他の子どもに迷惑をかけるのではないか心配」「自分のペースで遊ばせたい」「大きな声や音が苦手なので、にぎやかな公園には近づけない」などの意見もありました。
これらの意見を基に、福岡市内各区の7つの公園それぞれで何度もワークショップを開き、地域の住民や障がいのある子どもを持つ保護者などと一緒に整備プランを作成。その後、7つの公園で整備が進められており、今回ご紹介した今津運動公園もそのひとつなのです。

2025年4月1日にリニューアルオープンした福岡市パークPFI事業の第1号公園「東平尾公園大谷広場」
画像出典:https://otanihiroba-higashihirao.com/
また、福岡市は近年「パークPFI(公募設置管理制度)」を導入しており、公園利用者の利便性向上や地域のニーズや行政の施策推進に資する取り組みを推進しています。
具体的には、民間企業が公園内に店舗などをつくって、その収益の一部を公園整備に還元していくというものです。
2025年4月にリニューアルオープンした東平尾公園 大谷広場は、この「パークPFI」と「インクルーシブ」の両方の側面を持っている公園です。
週末は自分らしい「公園時間」を
今回のリニューアルを経て、今津運動公園は子ども広場を中心に、より安全・快適に過ごしやすい空間へと変わった印象を受けました。
単純に遊具が新しくなっただけではなく、車いすでも使いやすい遊具や、静かに過ごせるエリアなど、さまざまな子どもに配慮した設備や動線が導入されており、「誰もがお互いを理解し、安心して笑顔で、自分らしく遊ぶことができる公園」になったのではないかと思います。
このように、インクルーシブ化やパークPFIの導入で、さらに魅力的に進化している福岡の公園。これからの公園は特別な場所ではなく、誰もが自分らしく過ごせる場所になりそうです。
参考サイト
福岡市 魅力あふれる公園づくり
https://www.city.fukuoka.lg.jp/jutaku-toshi/midorikatuyou/shisei/miryokuahurerukouendukuri.html
福岡市 インクルーシブな子ども広場
福岡市政だより(令和7年5月15日号)
https://www.city.fukuoka.lg.jp/shicho/koho/fsdweb/reiwa7_dayori/0515/0201.html
今津運動公園 インクルーシブな子ども広場づくり(PDF)











