今回は福岡市南区からお届け
まず神田町(かんだまち)バス停をご覧ください。
音だけ「かんだまち」と聞くと、福岡県北東部、北九州空港あたりの京都郡苅田町(みやこぐんかんだまち)と混同しそうですが、ここは福岡市南区です。苅田町って読み方が難しいです、と書きつつ気づきましたが、京都郡のほうがより難読ですね、みやこぐんと読みます。
那珂川営業所・若久団地・九州がんセンター・国立福岡病院・老司団地・桧原方面と、行先が多彩です。
都心側は、快速に通過バス停があるため、野間四角と神田町一丁目、ふたつ書かれています。郊外側は、この先で若久団地方面と中尾方面に路線分岐するため、こちらも若久団地と緑園前ふたつ並んで書かれています。
系統が複雑なのもあって、
運転士さんに、「行先確認!」と注意喚起する紙が、バス停に貼られています。
この写真の方角、道路の反対側にバス停が見えたので、都心向け神田町バス停はあそこだな、と横断歩道を渡ったら、
そこは隣の緑園前バス停でした。
この写真でバスが停まっている位置に、郊外向けの神田町バス停があります。バス停間隔が近いですし、上り下りのバス停位置もずれているため、慣れないと把握が難しいです。
都心方面の神田町バス停は、
緑園前バス停から北上し、東側に筑紫丘トンネルを臨む、
野間2丁目の交差点近くにあります。
天神と博多駅と大橋と、こちらもいろいろなところへ行けます。
神田町を名乗っていますが、バス停が立っているところの現住所は、交差点の名前と同じ、野間二丁目(3番地)。
ひとつ都心側に移動して、
行灯型の標柱が立つ神田町一丁目は、「一丁目」を名乗っているにも関わらず、
ここも野間二丁目(1番地)。
反対側に立つ、
那珂川営業所や老司団地に行ける神田町一丁目も、
やっぱり野間二丁目です(6番地)。
なぜ昔の住所表記が使われ続けるのか
神田町一丁目というのは、昔の住所表記らしく、令和の現在は使われていません。
なのになぜ、バス停の名前が変わっていないのかを推測すると、、、、、、
図のように、神田町の北側、皿山や長住から都心に向かう通りのバス停(赤色矢印の系統)は、野間大池~野間四丁目~野間三丁目~野間四角と続いています。神田町一丁目や神田町を野間二丁目に改称してしまうと、野間四角の西側で左折する系統(緑色矢印の系統)の途中にも、別の野間が存在することになって、混乱が起こる危険性を想定しているのかなと。
「現存しない地名がバス停に残る」例は、市内でも散見されます(福陵町/蓮池/すの子など)が、「丁目」の付いた状態で現存する神田町一丁目は、とても稀有な例です。
特別な愛を注ぎたいと思います。
基本情報
バス停名:神田町(かんだまち)
・住所:〒815-0041 福岡県福岡市南区野間2丁目3 [map]
・天神からの行き方例:
天神大丸前(4)(4Cのりば)から61番 那珂川営業所ゆきに乗車。約18分、280円。