1バス停単位で福岡を切り取る「バス停から愛」

年末年始は遠くに往こう。「呉服町」バス停【福岡市博多区】

一見なんてことないバス停とそのまわりも、視点を変えれば観光資源。そんな思いで福岡市のバス停を取り上げ、ご紹介する本企画。連載68回目は、福岡市博多区にある「呉服町(ごふくまち)」バス停をご紹介します。

今回は博多区上呉服町からお届け

どこかに行く用事があるわけでもないのに、ただなんとなくバスに乗る行為そのものが癒し、時としてカタルシスとなるわたくしは、「バス停に行って、行先をきめることなく、最初に来たバスに乗る」という酔狂をおこなうことがあります。土日祝日は終日乗り放題の「ホリデーアクトパス」や、「市内一日フリー」など、費用面の不安がない場合に限定されますが。

 

そんな際におすすめなのが、

 

 

呉服町の郊外向け、Fのりばです。

交通の要衝である呉服町地区は、バス停がたくさん立っているため、区別のためにアルファベットが振られています。

 

 

場所は、やよい軒の前です(ざっくり)

 

 

西鉄さんの公式時刻表には、大博通り上にある呉服町と区別するために、大島眼科前という副称が付くこともあります。

 

 

大島眼科は、Fのりばから見ると、道路の反対側。

 

 

時刻表には、

 

 

上の枠外を見ると、呉服町(吉田善平)という区分の仕方もあります。

 

 

前掲の、やよい軒が入っているビルの所有者が、

 

 

吉田善平商店のため、この呉服町バス停は、「吉田善平商店ビル前」なのです。

 

 

このバス停で「最初に来たバスに乗ろう」としたら起こるかもしれないこと

ここからバスに乗る際、「最初に来たバスに乗ろう」とすると、

 

 

それが午後の帰宅時間帯だった場合、300番台や600番台に出くわして、千代ランプから都市高速に乗ってしまい、宇美町や那珂川市に連れていかれてしまうことも。いやそもそも、1時間に1本以上は甘木営業所への400番もありますから、遠くに行く可能性(恐れ?)も包摂しています。いやそんな危険性は排除してよいのかもしれません。

 

とんでもない場所に行くリスクがあるからこそ、戯れとして刺激的であるという側面も持ちます「最初に来たバスに乗ろう」

 

 

この呉服町バス停、西鉄の隣にJR九州バスのも立っていまして、

 

 

こちらも乗車選択肢の範疇に加えますと、そもそも「西鉄バス一日乗車券の類を所有しているため、費用負担の懸念はない」という安全地帯からも引きずり出されます。久山の、犬鳴トンネル手前である「山の神」に行って、さて何が楽しめるのか、それは自分でご確認ください。

 

 

さらに、最初に載せたFのりばの方面表示には、県庁/九大病院/二又瀬/宇美/土井方面の右上に、わざわざ赤文字を使用しているわりに気付きづらい罠が隠されております。

 

 

高速バス、宮崎行

 

 

さきほど(吉田善平)を話題にして載せたこの時刻表も、本来注目すべきは、呉服町には宮崎ゆきが毎時1本発車する、ということです。つまりここでバスを待っていて最初に来たバスに乗ると決めた場合、1時間のうち数分はフェニックス号(宮崎ゆき)に乗れるという幸運()が享受できます。

 

宮崎ゆき551分発は、この呉服町バス停における始発バスでもあります。これはどういうことか。深夜23時台に最終バスが発車したあと、次にここに来るバスは翌朝の宮崎ゆきですから、「最初に来たバスに乗る」を24時間で考えた場合、うち6時間、25%以上の時間帯で宮崎ゆきが選択されるのです。なんという高確率でしょうか。

 

 

市内の思いがけない場所に行くのも楽しいですが、

 

 

福岡市では少数派であるJR九州バスに乗ってみたり、

 

 

ひと思いに宮崎まで連れていかれるのも楽しいですよ、きっと。

 

 

 

基本情報

バス停名:呉服町(ごふくまち)

・住所:〒812-0036 福岡県福岡市博多区上呉服町10[map]

・博多からの行き方:

「博多バスターミナル1F(1のりば)」から、普通29番 アイランドシティ照葉ゆきに乗車。約8分、150円

 

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バス路線探検家
沖浜貴彦
1972年生まれ・福岡在住。路線図に描かれた終点を想い、途中の狭い区間を苦心して走るバスに愛を注ぐ変態。ブログ「ほぼ西鉄バスの旅」を2008年に開設、日々愛を持ってバスを追いかけ続ける。毎月第二金曜・第四土曜日はバス趣味の現況を共有するサロン「バス路線探検家の会」を運営。

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