パンオタクが選ぶ福岡パン

老舗ホテルのベーカリーでパンを買う。ル プティパレ【福岡市中央区】

福岡で10年以上パンブログを続け、2020年には城南区別府にパン喫茶をオープンさせた「pantiki」さん。毎日をリープアップしてくれる福岡のパンを、「ひとぱん入魂」の気持ちで1つずつご紹介いただくこちらの連載。79回目の今回は、福岡市中央区 西鉄グランドホテル内にあるル プティパレの「ミルククリームパン」です。

老舗のホテルのベーカリー

そう聞いて、貴方なら何を思い浮かべますか?

 

まずは「普通に」、ホテルのベーカリー部門と聞いて、私が1番に思い浮かぶのは、宿泊した際に頂く朝食のパンです。

 

ビュッフェ形式で好きなものを選んで、食パンやバゲットを温め直して食べたり、着席している場合は、運ばれてくるカゴに入ったクロワッサンだったり、、、。

 

いずれの場合も、大きな本格的ホテルであればあるほど、自社製の焼き立てのものが供される。宿泊客だけの贅沢、、、

 

そんなイメージです。

若い頃はそれが旅の目的だったりもしたなぁ、ホテルで朝食を取る自分に酔うというか。(オードリーヘプバーン気取り)

 

まぁ、この齢になってくると、朝の6時くらいから、あんなにたくさんのペストリー※を食べるのは無理でしょう?という理由で「朝食なしプラン」を有り難がるようにも。

※ペストリーとは小麦粉にバターあるいはショートニングなどの油脂、塩、砂糖、卵などを加えて、パイ状に焼き上げたお菓子や料理のこと。パイやタルトなどが当てはまります。朝食会場では、ハード系のパンよりも、こちらのタイプをよく見かけますね

 

もしくは、朝食が付いていても、旅の食べ歩きに備えて炭水化物を控えがちになるわけですが、、、

 

そんな自分が悔しくなりますね、もっと胃袋でっかくなれー!と願わずにはいられない。

 

 

と、「ホテルのベーカリー」のイメージを述べたわけですけども。

 

それに「老舗のホテルの」という冠がつくとどうなりますか?

 

イメージ、変わりませんか?

 

 

 

西鉄グランドホテル

 

福岡に住む皆さまにとって、聞き馴染みのあるこの名前。そして、親しみと共に感じていらっしゃるのが、格式とか伝統とか、ではないでしょうか。

 

筆者も、まだ幼かった頃から天神に行けば必ず見ていた大きなホテル。入ったことはないけど、テレビでしか観たことがない「車のドアを開けてくれるお兄さん」が立っているなぁ、なんて憧れの眼差しで見ていたものです。

 

その創業は、1969年。福岡に迎賓館を、という想いから始まったとか。なんか良い言葉(コンセプト)ですね。

だからこそ、あの気品ある建物の雰囲気。年月を重ねても気品は消えず、風格は増していく、そんな感じでしょうか。

 

 

そんな羨望の眼差しで見ていた建物に、やすやすと入れるようになった幸せよ。

歳をとるのも悪くない?笑

 

 

西鉄グランドホテル内にある「グランカフェ」は、友人や家族と、何度もお世話になっている天神ランチの定番ですが、そのパンを焼いているパン屋さんを利用したことがあるか、、、?

 

あれ?

無かったね、、、汗

 

と言いますか、筆者が1番ビュッフェを利用させてもらっていた頃(つまりは沢山食べることが出来た20代)は、こんなに綺麗なパン屋さんが、この位置には無かったはず、、、

 

 

そうなのです、筆者は20代後半からは、夫の転勤で福岡を離れていたし、福岡に戻ってきても、天神には近寄らなくなっていたので(人混み苦手になってきた)

 

ひさーしぶりの訪問となり、その当時は無かった場所に、パンとケーキを取りそろえたお店、「ル プティパレ」さんがありました。嬉しいくらいに落ち着いた雰囲気の店舗は、少し薄暗い照明で、天神の喧騒を忘れさせてくれるかのよう。

 

そんな雰囲気のお店でも、やっぱり買うのはクリームパン

 

でも、パンのみならず、ケーキも製造しているお店です。そういう場所でこそ、クリームパンを買いたくなりませんか?

だって絶対美味しいはずよ、カスタード!

 

 

 

期待を胸に「ミルククリームパン」をいただく

 

艶々と美しい「ミルククリームパン」

やや強めの焼き色が、リッチな配合の生地であることを物語っています。

 

少しクリームが冷たい方が好きな筆者は、猛暑の中で購入したそれを、少し保冷剤の入った容器でクールダウンさせてからいただきます。

 

果たしていただいたそれは、想像していたものとは違う、いや、ある意味では想像通りなのかもしれない、そんな味わいでした。

 

 

まずはクリーム。

これが意外なほどに、懐かしいイメージのクリームだったのです。

お店の雰囲気から(勝手に)華やかなバニラの香りや、リッチ目な配合のクリームを想像していましたが、昔からのクリームパンの、あのクリームに近いと言いますか。

バニラビーンズっちゃなんね!?と昭和のお父さんたちが喜んで食べそうな、ザ・クリームパンのあの雰囲気。

 

対して生地。こちらに寄せてきたのかー、、、と膝を打つ。

生地がめっちゃ、現代風。

バターリッチで華やかで軽やかで。焼き戻さなくても、サクリ中ふわクリームと相まったときに、その水分を包み込んで、しっとりとした柔らかさを増す。

 

 

そんな「ブーランジェリー&パティスリー」だなぁ、としみじみ感じる生地。これで中身も「リッチな配合クリーム」だと、油脂感too much になりかねない、そんなお気遣いクリームパンなのだなぁと。

 

 

そう、お気遣い、なのです。

私にとっての「老舗のホテルのベーカリー」のイメージは。

 

一日だけ、通り過ぎるだけ、のお客さまもいれば、定宿として、それこそ何十年と愛しているお客さまもいらっしゃるでしょう。

 

昔ながらのお客さまにも、安心の喜ばれる味を。初めての方にも、せっかくホテルに来てくださったのだから、ホテルのベーカリー感のある、何かしら非日常感と特別感のある味を。

 

そういう難しい使命を背負ったポジションにいて、それをさりげなく品物に反映させていらっしゃる。そんな印象を受けるのです。

 

 

クリームパンと一緒に購入した、「バタール」も、今流のブーランジェリーにある「気泡ボコボコ!のクラム(内生地)」や「シュッとしたルックスでハードなガリゴリ!ッとしたクラスト(外皮)」とは違う路線で。

 

カリリ、としたクラストは弾けるように軽めで、塩味をやや強めに。硬すぎて噛めないわ、なんてマダムたちには言わせませんよ!な仕様。

 

むっちりと柔らかく、レストランのソースを拭うのに最適と思われるクラムは、ああ、これが昔ながらのフランスパン、だね、と長年の常連様が微笑んでいるのが目に浮かぶような、そんな優しいバタールでした、、、(^^)

 

 

これまでも、そしてこれからも、福岡の街と人を、温かく見守っていて欲しい。

そんな、少しセンチメンタルなことを思ってしまうのは、実は自分がここで結婚式を挙げたから、という思い出も込み、だったりします。

 

 

 

店舗情報

ル プティパレ

住所:〒810-8587 福岡県福岡市中央区大名2丁目6-60 西鉄グランドホテル 1F [map]

営業時間:10:00〜19:00

定休日:なし

駐車場:あり

HP:https://grandhotel.nnr-h.com/takeout-shop

Instagram:@le_petitpalais

 

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パンブロガー
pantiki
福岡在住。色々なパンを食べ歩き、「ひとパン入魂」を心に紹介するパンブログを10年以上運営。2020年には福岡市城南区別府に、ブログを三次元化させたパン喫茶「kissaten ぱんフレット。」をオープン。オリジナルのメニューの提供のほか、ロスになる前のパンにアレンジを加え、ストーリーと一緒に味わってもらう「パンのバトン活動」を続けている。

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