パンオタクが選ぶ福岡パン

職人の努力と愛情の賜物。天然酵母ぱん こっぺの「ライ麦のルバン」【福岡県大牟田市】

福岡で10年以上パンブログを続け、2020年には城南区別府にパン喫茶をオープンさせた「pantiki」さん。毎日をリープアップしてくれる福岡のパンを、「ひとぱん入魂」の気持ちで1つずつご紹介いただくこちらの連載。77回目の今回は、福岡県大牟田市にある、天然酵母ぱん こっぺの「ライ麦のルバン」です。

昨今人気の「酸っぱいパン」について

昨年のパン業界を表すワードとして『酸っぱいパンとドーナツ』という、(あくまでも個人的見解)総括的コラムを、フクリパさんで書かせていただきました。

 

記事はこちら>今年のパンを総括!パンオタクが語るパンの流行と期待

https://fukuoka-leapup.jp/gourmet/202412.44211

 

その時にも書いておりますが、筆者自身は、酸っぱいパンが得意ではない、今の「酸っぱいパンが美食の極み」的な風情も、そんなに好きではない云々、、、

鮨飯くらいの存在感と酸味であれば、とってもウェルカム!具材を引き立てるし、発酵感もあり、味も変化して美味しい!と感じていますが、ほんとうに梅干しみたいに「酸っぱ〜い」と口が※印になりそうな時があり(梅干し食べて◯ッパマンですね、伝わるだろうか昭和な例え)、そんな時は、うーむ、、、となります。。。(ごめんなさい)

 

特にルヴァン種やサワードゥという酵母を使用したパンは、乳酸菌発酵が関わるためか、結構酸味が強いものが多く、最近は敬遠しがちです。「ルヴァン」と書いてあると身構えちゃうくらいに。

 

 

ですがこちらの、ルヴァンは違うのです。酸っぱくないのです。甘みと旨みに、満ち満ちているのです。

 

 

大牟田市にある『天然酵母ぱん こっぺ』さん。

西鉄大牟田線の終点、西鉄大牟田駅からも歩ける範囲で、大きな道路にも面しているので、お車でも行きやすいと思います(お店の駐車場も2台分有り)。名前はコッペだけど、コッペパン的「モソモソフワフワ」な軽めのパンは置いておらず。1番に目につくのは、どっしりとしたハード系、もしくは、一見柔らかそうに見えつつもミチーッとした密度もある、噛み締められるパンが多いように感じます。

 

こちらに伺って、まず目に飛び込んでくる位置(センターポジション)にずらりと並ぶルヴァン。手書きのPOP『こっぺで1番美味しいのはルバンです』と、言い切ってしまう辺りに、店主さんの自信と少しユーモアも感じ取れます。ニッコリしてしまう。

 

 

こちらの店主さんは、おひとりで製造販売なさっている為、いわゆる「接客」をしている時間がありません。あくまでも「パン焼き人」であり、買ってくれる方々へ、勿論感謝はしているけれど、作業の手を止めて、ニコニコ、レジのところで待ってる、なんてことをしている時間は無いのです。その感謝のお気持ち、優しさは、パンを見ればわかるのではないでしょうか。身体に良いものを、美味しいものを、食べてほしい。そんな想いからチョイスされたであろう原材料たち。話す暇はないけど、説明をしてあげたい気持ちの表れである、手書きのPOP

食べれば更に伝わってくる、こだわりと美味しさ。まさに、Don’t thinkFeel!の世界だなー。

 

 

 

職人の努力と愛情の賜物。『天然酵母ぱん こっぺ』のルヴァン

 

そしてそのルヴァン。食べてみると、その深みとコクのある甘味に驚きます。粉の甘みが凝縮して、焼き目と相まって、キャラメルというか、黒糖ぽいというか、、、

 

酸味は皆無です。粉の甘みに満ち満ちている。そして、語弊を恐れずに申し上げるならば、発酵不足の生地と表裏一体くらいの、ぎりぎりの状態で焼き上げられた「生地のねっちりとした詰まり具合」(もちろん発酵不足ではありません)のイメージ。この、筆者が感じた感覚は、そんなに間違えてもいなかったようなのです。

 

あまりのルヴァンの美味しさに感動し、なぜ、こんなにも酸味がなく甘味を凝縮したカンパーニュが作れるのか!?を、お忙しいのは承知で、レジで接していただいた数秒の間に、わわわわ!っと質問してみたのです。美味しいパンを作ってくださってありがとう、のお礼も伝えたかったので。さすれば店主殿、その数秒の間に、少し微笑んで下さって、こう仰った。「見守ってるんです」と。

 

生地の発酵を見守る。これ以上発酵させると酸味が出るな、、、のタイミングを逃さないように見守り、そこで引き上げ、焼きに入る。

 

食べるのが本職(!?)で作るのは素人の筆者です。尚且つ、他のパン屋さんがどうされているか、隅々までリサーチできているわけではありません。ですが、この「見守る」という作業は、熟練の感覚が必須でしょうし。特に、おひとりで全てをこなすパン屋さんにおかれましては、かなりの労力を要するもののように感じました。

 

こっぺのルヴァンは、そのような努力と愛情の賜物。だからこその、酸味のなさ、甘味の濃さ、発酵不足ぎりぎりにも感じた生地の詰まり方、だったのですね!この生地の密度感は、クセになります。いつも、カンパーニュを食べる時のワンスライス(1.5㎝くらい)でお腹いっぱいになります。そして、かなり咀嚼するので、余計に甘みが滲み出てくる。ぬれ煎餅の玄米バージョンとかあったら、それを何枚か重ねて食べている感じ?(言い得ているようで言い得てない例え)

 

もちろん、それ以降は、むやみやたらと店主殿に話しかけたりはしていません!笑

こんにちはー、と。ありがとうございましたー。だけで良いのだ。そこは、Don’t thinkFeel!の世界なのだから。

 

 

ルヴァン以外にも、ついつい買っちゃうこのパン。 栗のお姿は見えないのですが、 生地に練り込まれているのかも? もっちりみっちり、柔らかいけど噛み締められる密度。白砂糖では無い、自然な甘み。 これまた美味しかったです(^^)

 

 

 

店舗情報

天然酵母ぱん こっぺ

住所:〒836-0853 福岡県大牟田市上町1丁目6−14[map]

営業時間:10:00〜16:00(売り切れ次第終了)

定休日:月、火曜日

駐車場:あり
Instagram:@coppe_bakery

 

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パンブロガー
pantiki
福岡在住。色々なパンを食べ歩き、「ひとパン入魂」を心に紹介するパンブログを10年以上運営。2020年には福岡市城南区別府に、ブログを三次元化させたパン喫茶「kissaten ぱんフレット。」をオープン。オリジナルのメニューの提供のほか、ロスになる前のパンにアレンジを加え、ストーリーと一緒に味わってもらう「パンのバトン活動」を続けている。

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