喫茶シンクロ

映像制作のプロが営む、映画への愛があふれる喫茶店「喫茶シンクロ」【福岡県鞍手町】

いつの時代でも「カフェ」という存在は人々をトリコにします。近年のSNS人気も相まって、おしゃれなカフェ巡りを楽しむ女性も多い中、脚光を浴びているのが「昭和レトロな喫茶店」や「ネオ喫茶」と呼ばれるお店。中年以上の方はノスタルジックを感じ、若者にとってはおしゃれなカフェにないレトロ感が斬新だと感じるんだそうです。この記事では福岡にあるそんな「レトロを感じられる喫茶店」や「ネオ喫茶」をご紹介していきたいと思います。

「喫茶シンクロ」の場所は九州自動車道「鞍手IC」からわずか5分

 

今回ご紹介する「喫茶シンクロ」の場所は福岡県鞍手郡鞍手町。

 

福岡方面からなら九州自動車道「鞍手IC」を下車し、そのまま県道468号線に入って直進。「本町交差点」の手前右手になります。

 

 

コーヒーカップのシルエットの丸い看板が目印です。

 

 

こちらが外観。一切の無駄を削ぎ落としたようなシンプルさが特徴。

コーヒーカラーの茶色い屋根には立体的な「COFFEE」の文字が浮かんでいます。

 

 

入り口横のスタンド看板。

お店が伝えたいことの全てがゴシックフォントで書かれています。

主張の強さがなんとも潔い!

 

 

屋根の側面には巨大な「CURRY」の文字も。

 

 

入り口には「小銭かPayPayのご用意をお願いいたします!」という注意書きもあり。

重厚なスライドドアを開けて、いざ入店です!

 

 

レトロな雰囲気をまとった、映画愛あふれる店内空間

 

入店してまず圧倒されるのが、まるで壁を埋め尽くすかのように飾られた古き良き時代の名画のポスターたち。

店主の映画愛がひしひしと感じられます。

 

さらに天井から吊り下がった沢山のペンダントライトも、非日常な空間を演出してくれています。

 

 

ウッドとタイルで構成された3席だけのカウンター。

見上げると様々なアーティストのアルバムジャケットがディスプレイされています。

 

 

映画をテーマにしているだけに、様々なジャンルの映画のDVDやBlu-rayが揃っています。

 

 

映画や音楽に関する膨大な書籍も、もはや窓を埋め尽くすレベル!

 

 

こちらは「アリフレックス16BL」という旧西ドイツ製の16mmフィルムカメラ。

ビデオ・デジタルカメラが登場するまでは、この16mmフォーマットカメラがドキュメンタリーや報道、低予算の劇場用映画に主に使われていたそう。

 

現在では劇映画作品は主にデジタルシネマカメラで撮影されていますが、制作者側の「フィルムの質感が欲しい」という芸術的要望がある場合には、この16mmフォーマットカメラが使われているそうです。

 

 

さらに店内にはDJブースも完備されており、時折音楽を楽しむイベントも開催されているそう。

いやしかし、どの機材も本格的です!

 

 

階段の先に広がる、まるでステージのようなフロア

 

手前のフロアには2人掛けテーブル席が2つと、カウンターがありますが、一角に設置された階段をのぼってみると…

 

 

まるでステージのようなフロアが出現します!

 

 

この”ステージ席”には2席のテーブルが配置されています。

 

 

そして最奥には大きな「SYNCHRO」のマーキーサインが。

マーキーサインとは文字をドット状のライトで照らす、アメリカンレトロな雰囲気を演出するサインのこと。

黒い壁に実に良く映えています。

 

 

「喫茶シンクロ」オープンまでの道のり

喫茶シンクロ店主の田口健太郎さん。映画用の16mmフィルム缶を手に。

 

この「喫茶シンクロ」を営むのは、田口健太郎さん。

 

東京の生まれ育ちで、映画に興味を持つ原点となったのが特撮テレビ番組の「サンダーバード」を観たこと
その特撮の世界観に感銘を受け、「自分もいつか映像の仕事がしたい」という夢を持つようになったそうです。

 

やがて高校時代に観た「スターウォーズ」や「未知との遭遇」との出会いでその夢はさらに膨らみ、進学した日本大学では映画学科を専攻。

撮影・照明・演出など様々な映像制作の技術を学ばれました。

さらに大学時代には音楽にも傾倒し、ジャズ喫茶にも頻繁に足を運んでいたそうです。

 

そして卒業後は映像制作プロダクションの「白組」に入社。

撮影部に所属し、おもにCGやVFX(視覚効果)、ミニチュア撮影カメラマンとしてCM制作や故・伊丹十三監督の映画など様々な映像制作のお仕事に従事されました。

 

ちなみに「ALWAYS 三丁目の夕日」や「永遠の0」「ゴジラ-1.0」といった数々の作品を世に出した映画監督の山崎 貴さんは「白組」の同期入社とのこと!

 

その後、30年間勤めた「白組」を退社してフリーランスの道へ。VFXのスーパーバイザーとして様々な作品に関わってこられました。

 

そんな中、長崎・五島出身のお父様が、故郷に戻って民宿を営むことに。お父様も高齢となり、何かあった時にはすぐ五島に行けるようにと東京を離れて、五島と東京どちらにもアクセスが良い福岡への移住を決意。

それを機に、喫茶店を開業することも決められました。

 

移住場所をネットで探す中、都心部は固定費が高いこともあり、博多までアクセスが良くコストが安いところをリサーチしているうちに、鞍手町にあった築約60年の元定食屋だった物件を発見。

いろいろと迷った末に自宅兼店舗として購入し、自分でできるところはDIYしながらリフォームを行い、2019年12月に「喫茶シンクロ」をオープンされました。

 

ちなみに個性的な店名は、撮影した映像と音を同期させる映画の専門用語「シンクロ」に由来しています。

 

 

絶品スパイスカレーがメインながらも、メニューや価格は気まぐれ

喫茶シンクロはメニューを公にしていません。

というのも、日によって田口さん一人で営業しているので、用意できるものとできないものがあることと、昨今の物価高騰により仕入れ価格が変動するので価格も変えざるを得ないため。

基本的には「スパイスカレー」「珈琲」「ラテ」「アイス珈琲」「ケーキ」「アイス」があり、どの商品名にも「今日の」という枕詞が付いているのが特徴。

 

 

そこで、今回は「スパイスカレー」をチョイスしてみました。山型に盛られた黄色いライスが、まるでカレールーの海に浮かぶ小島のようです。

色合いのバランスも良く、見た目も華やか。

 

 

大のカレー好きな田口さんが、様々なお店のカレーを食べ歩いた末に考案したカレーは、生姜・炒めたタマネギ・トマト・ニンジンをベースにアクセントとして出汁を加えたチキントマトカレー。


辛すぎず、程よいスパイシーさが特徴で、さすがカレー好きが作ったとあって味も絶品!傍には漬物も添えられているので、味変しながら楽しめますよ。

 

 

ケーキやアイスも「今日の」という枕詞が付いているように、その日によって内容が変わります。

こちらはとある日に提供したというチーズケーキ。どんなメニューが楽しめるか、ワクワクしながらお店に行ってみましょう♪

 

 

オープン当初は、のどかな鞍手町らしからぬ「尖ったお店」だったため、なかなか近隣の方は来なかったそうですが、徐々に口コミやネットで話題となり、オープンから5年を経た現在では、福岡県内を中心に映画ファンが来店するようになったんだとか。

 

田口さんの映画愛があふれる空間で、ぜひ映画談義を楽しんでみてはいかがでしょうか?

 

 

喫茶シンクロ

住所:福岡県鞍手郡鞍手町大字中山2353-7

TEL:0949-36-4325

営業日:土日祝日のみ(その他の日は気まぐれ営業)

営業時間:14:00〜CLOSE

喫煙:NG

Instagram:@cafe_synchro

※料金の支払いは小銭かPayPayにて

 

 

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ライター
久原茂保
2001年より福岡発のカフェ情報サイト「CAFE@TRIBE(カフェ・トライブ)」を開設。以来、20年以上に渡り福岡県を中心に数多くのカフェを訪れ、日々取材活動に励んでいる。近年はカフェアドバイザー業やカフェのリブランディング、カフェプロモーションなどカフェ業界の知見とネットワークを活かしたオンリーワンな事業を展開中。グラフィックデザインやWEBデザイン、広告コンサルも。

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