あいろく

古道具と手廻し焙煎珈琲と孤独を愉しむ店「あいろく」は、昭和時代の全てが詰まった唯一無二の場所【北九州市八幡東区】

いつの時代でも「カフェ」という存在は人々をトリコにします。近年のSNS人気も相まって、おしゃれなカフェ巡りを楽しむ女性も多い中、にわかに脚光を浴びているのが「昭和レトロな喫茶店」。中年以上の方はノスタルジックを感じ、若者にとってはおしゃれなカフェにないレトロ感が斬新だと感じるんだそうです。そこで福岡にある「昭和レトロを感じられる喫茶店」をご紹介していきたいと思います。

北九州レトロ喫茶店の第一弾は、筆者イチオシの「あいろく」

 

念願だった北九州エリアのレトロ喫茶店取材!北九州はまだまだレトロな建物やお店が数多く現存していて、以前からずっと気になっていたのです。

 

そんな記念すべき北九州レトロ喫茶店の第一弾としてご紹介するのは、八幡東区春の町にある「あいろく」です。

 

場所は、JR八幡駅より15分ほど歩いた県道50号線沿いになります。

 

 

こちらが外観。まわりの風景に溶け込むようにひっそりと佇んでいます。

 

 

この「あいろく」には「孤独を愉しむ店」というコンセプトを守るべく、お店独自のルールがあるんです。

 

喫茶を利用する場合は、1,000円の「席料」を支払います。その席料1,000円分のメニューが無料になるというシステムなのです。

 

さらに、「喫茶利用はおひとり様限定」となっており、例え2名でも利用することはできないので、くれぐれもご注意を!

 

※入り口にしっかりと説明書きが書かれているので、入店前にしっかりチェックしておきましょう。

 

BGMのない無音空間にあふれる古道具と骨董品の数々

 

入店するやいなや、ありとあらゆるジャンルの古道具や骨董品が目に飛び込んできます。

店内にはBGMは流れておらず、聞こえてくるのは店主が作業する音のみ。まさに昭和時代さながらの雰囲気です。

 

 

昭和10年代に建てられた建物らしく、床は土間になっています。所々ひび割れており、長い年月を感じることができます。

 

 

おもちゃや文房具といったレトロでユニークなアイテムがあちこちに点在しています。

 

 

漆喰の壁を飾る古びた万国旗。その傍らには「所得倍増」「貧乏人は麦を食え」といった昭和時代のパンチのあるフレーズの「書」が掲げられています。

 

 

昭和の歌謡界を彩った様々な名盤レコードのコーナー。こちらはレコードプレイヤーで視聴することもできます。聴いてみたいという方は店主さんに声をかけてみてください。

 

一人席のみの店内で、孤独を愉しむひとときを

 

孤独を愉しむ店という言葉のように「あいろく」には一人席しかありません。しかもその数わずか5席のみ。

こちらの席の本棚には「はだしのゲン」や「あしたのジョー」といった昭和漫画の名作が並びます。

 

 

入り口側の席。本棚にはなぜか「なつやすみのとも」が。

 

 

こちらは昭和のアイドル「たのきんトリオ」をフィーチャーした席。

 

 

そして書斎を思わせるこちらの席。この他に小上がりを上がった畳の間にもちゃぶ台席が一席用意されています。

好きな席をチョイスしてみてくださいね。

 

 

ちなみに、酷暑ながらも店内にはクーラーがありません。

そのかわりに各席に1台づつ扇風機が完備されており、これが想像以上に涼しいんです。

こちらは昭和中期製と思われる扇風機ですが、いまだに現役です!

 

よりディープなアイテムに出会える「畳の間」

 

小上がりを上がった畳の間にも年代不詳の品々がズラリと並びます。

 

 

かつての床の間だった部分にも骨董品の数々が。

 

 

こちらは太平洋戦争中のかなり貴重な品々。博物館などでもなかなかお目にかかれません。

 

 

こちらも昭和初期のものとおぼしき手縫いの野球のグラブです。

このように畳の間にはよりディープなレトロアイテムが散見されます。

 

あいろくが誕生するまで

店主の合六さん。シャイな方なのでネルドリップ抽出シーンを上から撮影させていただきました。

 

「あいろく」の店主は、地元・北九州出身の合六敢(あいろくつよし)さん。

 

そもそも、合六さんが古道具に興味を持つようになったのは、幼い頃に読んだ「はだしのゲン」がきっかけ。作中に登場する昭和の雰囲気に憧れて、18歳から骨董屋めぐりをスタート。地元の北九州はもちろん、山口や福岡、遠くは京都の骨董市に出向き、長年かけてコツコツと集めまわったんだそうです。

 

その後は喫茶室を併設した茶舗に8年間勤務。接客を通じて喫茶文化の楽しさを知り、時にはほうじ茶の焙煎も担当されました。

 

古道具と喫茶という、ご自身が好きな2つのことを併せた店をやりたいとの思いから現在の物件を探し当て、働きながら丸1年をかけてゆっくりと改装。そして2008年4月、自らの名字を屋号にした「あいろく」をオープン。今年で17年目を迎えられました。

 

当初のコーヒー焙煎は手網方式でしたが、現在は手廻し式焙煎珈琲機で焙煎作業を行っておられます。

 

こちらが合六さん愛用の手廻し式焙煎珈琲機。暖簾越しにチラリと顔を覗かせているのが愛娘の「ちの先生」。

 

孤独なひとときのお供に、コーヒーとデザートを

喫茶メニューはドリンクとデザートのみとなっています。

代表的なものは「手廻し焙煎珈琲」、注文直後に炒りはじめ、炒りたての味が楽しめる「直前焙煎ほうじ茶」、手鍋で淹れる「ミルクティー」といった飲み物に、飾りっ気のない素朴な「朴訥ケーキ」、手作りの「しおミルクアイス」といったメニューが並びます。

 

 

今回は「珈琲ゼリー」と「アイスコーヒー」(各500円)をチョイスしてみました。

珈琲ゼリーは年季の入った八角形のお盆に乗せて提供されます。茶目っ気のあるスプーン置きにもご注目!

 

 

珈琲ゼリーには自家製の「しおみるくアイス」と、焙煎したコーヒー豆がトッピングされています。

この空間でいただくからこそ、余計に美味しさを感じます。

 

 

こちらは「手廻焙煎珈琲(500円)」。文字通り手廻し焙煎機で焙煎したコーヒー豆をネルドリップで抽出したもの。

コーヒーは中深煎りの「モカ」、深煎りの「マンデリンG1」と「ブラジル」、そして何故か「たのきんトリオ」のバランスをイメージしてブレンドしたという「たのきんブレンド」の中からお好みのものをチョイスできますよ。

 

愛娘「ちの先生」による様々な「書」は必見!

店内の所々に掲げてある味のあるPOPは、合六さんの愛娘・ちのちゃんの直筆。

ちのちゃんは5歳になる前から字を書くことに夢中になり、書いた字をお店に貼り出したのがはじまり。

その拙いフォントと、思わずクスリとしてしまう絶妙なワードチョイスがお客さんの間で評判となり、現在は「ちの先生」の敬称で呼ばれています。

そんな「ちの先生」が書いた個性的な「書」は、今では「あいろく」を構成するかけがえのないピースになっています。

 

 

とある席に座った人だけが特別に読めるという「ちの先生のえほん」もあります!

 

 

こちらが現在7歳になられた「ちの先生」の最新作。だんだん達筆になっているのは成長の証ですね。

 

 

というわけで、北九州レトロ喫茶店の第一弾は、八幡東区春の町の「あいろく」をご紹介させていただきました。

 

なお、あいろくさんのインスタグラムでは、アイテムの詳しい紹介や何気ない日常風景をポストされてますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

 

 

あいろく

住所:福岡県北九州市八幡東区春の町5ー2ー3

電話番号:090-5936-8344

営業時間:12:00くらい~18:30(土曜日は17:30くらいまで)

定休日:不定休

Instagram:https://www.instagram.com/airoku5/

 

 



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ライター
久原茂保
2001年より福岡発のカフェ情報サイト「CAFE@TRIBE(カフェ・トライブ)」を開設。以来、20年以上に渡り福岡県を中心に数多くのカフェを訪れ、日々取材活動に励んでいる。近年はカフェアドバイザー業やカフェのリブランディング、カフェプロモーションなどカフェ業界の知見とネットワークを活かしたオンリーワンな事業を展開中。グラフィックデザインやWEBデザイン、広告コンサルも。

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